フォルクスワーゲンがヨーロッパの工場で使う電力はすでに95%が再生可能エネルギー

脱炭素と電力の再生可能エネルギーへのシフトは世界的な潮流ですが、フォルクスワーゲンの欧州工場ではすでに使用電力の95%を再生可能エネルギー由来のものにしています。全文翻訳記事でVWの取り組みをご紹介します。

フォルクスワーゲンがヨーロッパの工場で使う電力はすでに95%が再生可能エネルギー

Volkswagen’s European Factories Up To 95% Powered By Renewables by Zachary Shahan on 『CleanTechnica

2023年までに欧州工場の再生可能エネルギー比率を100%に

2020年、フォルクスワーゲングループは欧州地域の工場で動力源(電力)に使われる再生可能エネルギー比率を1年で80%から95%に引き上げました。またそのうち10の工場が100%再生可能エネルギーで動かされています。2023年までに再生可能エネルギーの比率を全体で100%に引き上げるのが最終目標です。

中国では、VWグループの工場で使われる再生可能エネルギーの比率は76%から91%に引き上げられました。

今日は4月1日ですが、これは(エイプリールフールの)冗談ではなくVWのクリーンな再生可能エネルギーに関するきちんとしたアップデートです。


EU内では全部で8つ、EU外で2つの工場が、2020年に外部からの再生可能エネルギーから(電力)すべての供給を受ける形になりました。大きさで言うとトップ3はハンガリーのジェールにあるアウディ工場、ドイツのネッカーズルム、ポルトガルのパルメラにあるVW工場です。ブガッティ、シュコダ、サイテック、マン・トラック&バス、マン・エナジーソリューションズも2020年に100%再生可能エネルギー発電に切り替えました。

これからエネルギー源の切り替えの対象にされている場所は7カ国に渡ります;ドイツ、ポーランド、チェコ、ポルトガル、オーストリア、メキシコ、アメリカです。今年ドイツにあるサイテックのサイトと、オーバーハウゼンのマンのサイトを含め複数のサイトで切り替えが行われます。

VWグループを世界全体で見るとまだまだ改善の余地がありますが、他のビジネスに比べると再生可能エネルギー比率は高い方です。2020年にはグループのエネルギーのうち46%が再生可能エネルギー由来のものでした。2019年の41%から5%増えたことになります。

画像はVW公式より。

しかし、すべてがバラ色に輝いているわけではありません。VWはプレスリリース文に出てくる以下の部分をハイライトするべきと考えていました。「VWは自社の発電の方法を変える事に注意を向けています。例えば、ヴォルフスブルク工場にある2つの石炭パワープラントは、2022年までに天然ガスのものに置き換えられます。これにより2023年から二酸化炭素排出量が60%カットされます」。

天然ガスは、底が齧られたアイスクリームのコーンのように漏れます。その環境への利点は過剰に喧伝され、非現実的だと言うのが多勢の見方になっています。なぜVWは、石炭プラントを天然ガスにして時間を無駄にするのでしょう。今は2021年です、2011年ではありません。

そうは言いましたが、再生可能エネルギーをより多く使うのは現実的で効果もあります。VWは(工場で)生産に使われる再生可能エネルギー比率を高めることにより、グループの温室効果ガスの排出量を、2019年から2020年の間に削減しました。その削減量は14%、110万トンの二酸化炭素に相当します。

VWグループ執行役員の Oliver Blume 氏は次のように話しています。


VWグループのCO2ニュートラルな企業へのトランスフォーメーションは勢いを得ています。私達の工場に再生可能エネルギーを供給することは脱炭素戦略の一環として重要なパートです。私達は着実にすべてのブランドと地域で計画を遂行してきており、2020年にはすでに2023年から2030年の間を目標としていた数値にかなり近づいています。励みになります。しかし、この栄誉にあぐらをかいてはいません。生産ラインのエネルギー転換には中国工場での電力供給の大胆な変革も含まれます。加えて、自家発電においてもさらに温室効果ガスの削減をしたいと考えているのです。

日常の電気供給の再生可能エネルギー比率をさらに増やそうとしている、VWグループの幸運を祈ります。これは気候変動に関する難しい問題を解決するために重要なステップで、VWはここでも心からリードを取りたがっているように見えます。社が再生可能エネルギーの比率を46%からどこまで100%まで近づけられるのか、2022年、2023年に見られるであろうアップデートを楽しみにしています。

(翻訳・文/杉田 明子)

この記事のコメント(新着順)1件

  1. ほうほう。なんだかエネルギー管理士の目指すエネルギー使用の合理化や世界の環境マネジメント規格であるISO14001にも注力しているイメージですね。
    自前で使用する電力を再生可能エネルギーや二酸化炭素低排出仕様に変えるのはそういった絡みがあると電気主任技術者でもすぐわかりますよ。
    大きなところでは電力システムの変更、小さなところでは工作機械機器の更新・製造プロセスの見直し・制御方法の変更など、トータルで前年を下回るエネルギー消費量を目指す取組はVWグループの中で相当推し進められている印象です。
    このあたりはインフラに詳しい電気自動車ユーザーが増えないとうまく伝わらないと思いますが、理工系技術者自身の経験から感じたことを一般の方々に伝えるのは一人では難しいので本日はここまで。では失礼します。

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					杉田 明子

杉田 明子

2010年代に住んでいた海外では'94年製のフォード→'02年製のトヨタと化石のような車に乗ってきました。東京に来てからは車を所有していないのですが、社用車のテスラ・モデル3にたまに乗って、タイムスリップ気分を味わっています。旅行に行った際はレンタカーを借りてロードトリップをするのが趣味。昨年は夫婦2人でヨーロッパ2,200キロの旅をしてきました。大容量バッテリーのEVが安くレンタルでき、充電インフラも整った時代を待ち望んでいます。

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