ブランド初のプラグインハイブリッド4WDモデル
2021年1月27日、Groupe PSA Japan が、PEUGEOT(プジョー)ブランドのベストセラーCセグメントSUVである3008のデザインや装備を一新した新モデルの日本導入を発表。さらに、プジョーブランドとして初となるプラグインハイブリッド(PHEV)にして四輪駆動(4WD)の『NEW 3008 GT HYBRID4』を日本でも発売することを発表しました。
プジョー3008は2016年にデビューして、ヨーロッパ・カー・オブ・ザ・イヤー2017を受賞。欧州でベストセラーSUVのひとつとなっており、日本市場でも2017年3月のデビュー以来、4年弱で累計販売台数8309台と、根強い人気を誇る1台となっています。
今回のフルモデルチェンジでは、フレームレスのフロントフェイス、初採用のフルLEDリアライトなどを採用してエクステリアデザインを刷新。最新世代のADAS(先進運転支援システム)や斬新なユーザーインターフェースを実現する『PEUGEOT i-Cockpit』などの先進機能を備えています。
PHEVモデルである『NEW 3008 GT HYBRID4』は、200ps/300Nmの1.6ℓ PureTechガソリンターボエンジンと電子制御8速オートマチックのPHEV専用トランスミッションe-EAT8に、フロントに110ps/320Nmの電動モーター、リアにも独立した112ps/166Nmの電動モーターを備え、総容量13.2kWhのバッテリーを組み合わせた四輪駆動となっています。欧州では1モーターの前輪駆動モデルもありますが、日本市場にはまず画期的なハイブリッド4WDからの導入となったようです。
【車種紹介サイト】
●NEW PEUGEOT 3008
駆動用バッテリーの容量は13.2kWh
搭載するリチウムイオンバッテリーの総容量は13.2kWhです。競合しそうなPHEV&4WDでは、三菱アウトランダーやエクリプスクロスPHEVが13.8kWh、トヨタRAV4PHVは18.1kWh、ちょっと高価ですけどBMWのX3 xDriveが12kWh、ボルボXC40 Rechargeが11.1kWh。おおむね、12〜18kWh程度が、PHEVの搭載電池容量として世界基準になりつつあるようです。
電気だけで走れる、等価EVレンジ(EV走行換算距離)は、日本のWLTCモードで64kmとアナウンスされました。欧州の4WDモデルは欧州WLTPで34〜40マイル(約58〜64km)。実用に近いEPA基準換算推計値は約52〜57kmとなります。
充電は普通充電(AC)のみで、最大入力は6kWにも対応。チャデモを含め急速充電には対応していません。プジョーでは専用の充電カードは用意していないので、出先で充電する際の認証をスムーズにするためには、日本充電サービス(NCS)が発行するNCSカードなどへの加入が必要となります。
普通充電器用のNCSカードは月会費が月額1400円、充電の都度料金が2.5円/分となります。場所によって異なりますが、多くの充電スポットで会員カードがなくても充電することはできますが、その都度パスワード発行の手続きをする必要があったりして面倒で、都度料金もNCS加盟の普通充電器で利用時間15分まで120円、以降8円/分と3倍以上となります。
たとえば、宿泊施設のNCS加盟充電器でほぼ空から満充電になる12kWh=4時間充電すると、NCSの普通充電用カード利用で600円、ビジターの場合1920円という計算になります。
仮に、プジョー『e-208』などのBEVとこの『NEW 3008 GT HYBRID4』を2台持ちという方であれば、NCSの急速・普通併用カード(月額4200円、急速15円/分、普通2.5円/分)よりも、3年定期契約すると月額2500円、急速充電が月に100分(10分×10回)まで無料で以降10分350円(1分35円)、普通充電はどれだけ使っても無料で、日産車以外のオーナーさんも加入できる日産『ZESP3』のプレミアム10に加入するほうがお得で便利、という豆知識も書き添えておきます。
充電カードをもつなら『ZESP3』がオススメ
あれ? さらによく考えてみると、『ZESP3』のシンプルプランなら月額は500円。急速充電の無料分はなくて500円/10分(1分当たり換算50円)ですが、普通充電が1.5円/分で利用できます。つまり、NCSカード普通充電プランの月額1400円、都度2.5円/分より抜群に安上がりですね。
充電カードが用意されていないプジョーに限らず、急速充電機能がない輸入車PHEVの方には、『ZESP3』シンプルプランがおすすめですね。
スマートフォンの『MyPeugeot』によって、充電のON-OFF、充電レベルの確認や充電予約などのリモートチャージング、エアコンのON-OFFや予約ができるプリコンディショニングの操作が可能です。
パワートレインの選択肢として電動化を推進
プジョー、というかグループPSA(おそらくFCAと合併して誕生したステランティスとしても)の電動化戦略としてユニークなのが、ガソリンエンジン、クリーンディーゼル、そして電動(BEVとPHEV)を、新開発されたプラットフォームを共用しながら選択可能なパワートレインとしてラインナップしつつあることです。
昨年デビューした『208/e-208』は日本カーオブザイヤーのインポートカーオブザイヤーも受賞しました。
【関連記事】
●祝! プジョー208と電気自動車e-208がインポート・カー・オブ・ザ・イヤー受賞(2020年12月25日)
Bセグメントの208は完全な電気自動車としてe-208が設定されましたが、Cセグメントの3008はPHEV、ということです。もうすぐフルモデルチェンジが発表されるはずの『308』でも、PHEVモデルが用意されることになるでしょう。
日本での価格を、モデルごとに比較してみましょう。
3008 Allure(1.6ℓ ガソリンターボ) 397万6000円
3008 Allure BlueHDi(2.0ℓ ディーゼルターボ) 432万円
3008 GT(1.6ℓ ガソリンターボ) 439万2000円
3008 GT BlueHDi(2.0ℓ ディーゼルターボ) 473万6000円
3008 GT HYBRID4(1.6ℓ ガソリンターボ PHEV) 565万円
※いずれも税込価格
ガソリンエンジンのみの『3008 GT』と『3008 GT HYBRID4』の価格差は約126万円です。
ただし、エンジンモデルの3008 GTが133kW(180PS)/250Nmの前輪駆動であるのに対して、3008 GT HYBRID4のエンジンは147kW(200PS)/300Nmにチューンされた上、フロントに81kW(110PS)/300Nm、リアに83kW(112PS)/166Nmの2モーターを配した四輪駆動となっているので、合理的な価格設定という印象でもあります。
「4WD」「SPORTS」「HYBRID」「ELECTRIC」という4つの走行モードを搭載しており、シチュエーションに応じてドライバーが任意に選べるようになっているのも、GT HYBRID4=PHEVモデルのアドバンテージとなっています。
着々と前進するプジョーの電動化。今後も注目していきたいと思います。
NEW 3008のCMには、「モダンに進化したNEW 3008と、坂本龍一氏のの楽曲がもつ洗練されたイメージの共鳴を意図」して坂本龍一氏の『Before Long』を使用。プジョー公式YouTubeチャンネルでは、坂本龍一氏のインタビュー動画(全3回シリーズ予定)が公開されています。
【Before Long作曲者 坂本龍一氏インタビュー】「つくるを、楽しむ。」
(YouTube)
https://youtu.be/SgibeVvsERo
先だって「再びがんに」という報道もあった坂本龍一さん。回復&ますますのご活躍を!
(文/寄本 好則)
プジョー(笑)
ガラパゴスの日本向けかな?
ハイブリッド車ならば売れる日本(笑)
まあ、一応!日本向けのハイブリッド車です!
欧州規格の電動車で有り!ハイブリッド車のプラグインハイブリッド車(笑)
凄いなPHEVのツインモーターでこの価格。街乗りだけなら30キロがギリのEV走行値か。
BMW X2のPHは結局出てこないしこれにしよかな。もう100万上っても電池倍積んで欲しかった。マメな充電は面倒。それと今度のbmwのナビとの連携の距離計算消費なんかついてれば鬼便利。見てきます。この辺電池容量多いな。でもこれじゃあダメと分かってBMWの上げてきた。それでもチャデモが使えないのはヨーロッパでは一台の所有期間が7年越えでバッテリー寿命とDCコンバーターの大きさ重量を考えて事だと。X5も結局モデルXと同じ2.5t!スタッドレスに悩まされる。
それにしてもこプジョーの価格と思想は良いな。後は自動車運転アシストと車としてのでき。勿論リセールバリュー。日本でのフランス車は可哀想8台乗ったけど酷かった。