充電生活体感記/横浜『Delta EV Charging Station』で充電しながら中華街ランチの巻

電気自動車普及に向けた充電インフラを考えるための「充電生活体感レポート」として、横浜に昨年オープンした『Delta EV Charging Station』を利用して、近くの中華街でランチしてきました。併設カフェの賑わいが印象的でした。

充電生活体感記/横浜『Delta EV Charging Station』で充電しながら中華街ランチの巻

中華街でランチを思い立ち

4月11日の日曜日。朝から絶好の晴天で、書くべき仕事は少々溜まっているものの、東京都の「まん延防止等重点措置」実施を前に、「たまにはドライブでもするか」と、横浜中華街へランチに出かけてきました。最初は「海の絶景を楽しみながら」と思ったのですが、湘南とか間違いなく混んでるだろうし、どうせ出かけるなら「充電生活体感レポート」ができる場所と思案して。

昨年8月、『電気自動車充電のビジネスモデルを模索する〜』で紹介した横浜市内の『Delta EV Charging Station』をユーザーとして実際に使ってみようと思い立った次第です。

出発前、マイカーである30kWhリーフの電池残量は40%台。体験的に横浜まで第三京浜で普通に走って消費する電力はおおむね30%くらいなので、食事中に充電できれば何も問題はありません。感染への配慮としてさすがに行列とかに並ぶのは避けたいので、サクッとネットで美味しそうな店を探して予約を入れて……。

午前10時半過ぎ、残量18%で横浜市中区、中華街のすぐ近くにある『Delta EV Charging Station』に到着しました。

その場でアプリをダウンロードして充電開始

昨年のレポート、まだオープン前にコンセプトなどを取材して紹介したので、実際にこの施設での充電を試したことはまだありませんでした。最初に、施設の概要や充電の利用手順などをまとめておきます。

Delta EV Charging Station (Yokohama)

住所/神奈川県横浜市中区山下町193-1 山下町コミュニティビル1階

■電気自動車充放電スタンド
【営業時間】
24時間営業
【充電料金】
DC 25kW充電(3台) 700円/30分
DC 6kW充電(1台) 300円/60分
※DC 6kW充放電器(1台)での放電は無料

■駐車場(駐車台数6台)
【料金】
08:00~22:00 500円/30分
22:00~08:00 200円/60分
※最初の3時間は最大料金1800円
※充電器利用の場合、駐車場30分無料チケットを配布(カフェ営業時間のみ)

■Innergie CAFÉ
【営業時間】
月~金/07:00~20:00
土・日・祝祭日/09:00~19:00
【定休日】
不定休

【公式サイト】
Delta EV Charging Station

駐車料金と充電料金は別モノ

つまり『Delta EV Charging Station』は、電気自動車充放電スタンド=充電インフラであり、時間貸し駐車場でもあり、カフェが併設された施設です。

時間貸し駐車場としての料金は、昼間の時間帯は30分500円。最初の3時間は1800円が最大料金となるので、2〜3時間の駐車であれば割引料金になる計算です。ただし、周辺には最大料金1500円程度の時間貸し駐車場がいくつもあるので、ガソリンスタンド跡地を利用していて入りやすく、区画に余裕があって平置きで停めやすいものの、周辺相場からすると「ちょっと高めの駐車場」という感じですね。

充電料金は、25kW出力の急速充電器(3台)が30分700円。最大出力6kWでV2B対応の充放電器が60分300円となっています。今回は、放電している余裕はないし、充電量が6kWhだけでは心許ないので、30分700円の急速充電器を使いました。戻った時には72%まで回復していたので、ほぼ出力通りの12kWh(25kW×0.5時間=12.5kWh)くらいは充電できていました。電気料金単価としては、700円÷12.5kWh=56円/kWh。電気代と考えると高いですけど、施設利用料であると考え、この価格であればこうした施設がビジネスモデルとして成立するのなら、EVユーザーとして納得できる範疇です。

その場でアプリをDLして充電開始

充電器を利用するために、私が保有している日産のZESPなどの充電認証カードは使いません。その場で専用のスマホアプリをダウンロードして起動。

すると、周辺の充電スタンドが表示されるので、自分が接続する充電器を選択。

「支払確認」をクリックして、メールアドレスとクレジットカード番号を登録。

コネクタを接続して「充電開始」をクリックすると充電がスタートします。

充電器を利用すると「本日のコーヒー一杯無料」のクーポンが発行されて、併設のカフェでスタッフに提示するとコーヒーをいただくことができます。私は駐車場を出る前に食後のアイスコーヒーをいただきましたが、30分の充電中、カフェでの待ち時間を有効活用するのもOKです。

30分の駐車料金サービス券も

今回、私が停めたのは2時間半くらいだったので使っても意味がありませんでしたけど、充電を利用すると30分の駐車サービス券がもらえます。昼間の時間帯、駐車時間が3時間を超えると「30分500円」が加算されるので、3時間30分以上駐車した場合、このサービス券を活用すると500円分がチャラになります。

併設のカフェは普通に賑わっていました

中華街も大盛況、でした。。。

『Delta EV Charging Station』は、出光興産とデルタ電子がコラボして、「Park & Charge」のビジネスモデルを検証するために開設された施設です。

駐車料金がやや高めだからでしょう。私が到着した時の駐車車両は私だけ。ランチを終えて戻った際にも6台の区画に私のリーフを含めて3台が停まっていただけで、2つの急速充電器は空いていました。料金設定で充電可能な電動車以外の利用を抑制しつつ、充電したら割引クーポンを発行する、というのはスマートな方法かもね、と感じます。

また、NCS改めeMPネットワークの公共充電インフラのような30分制限は関係ないので、充電時間の30分を過ぎても通常の時間貸し駐車場と同じように利用できます。中華街や山下公園に近く、横浜市街の中心部に位置しているので充電施設としての利用価値は高いといえます。

充電施設のカテゴリーとしては、目的地充電と経路充電の中間的な役割、ですね。その意味でも、最大25kW出力というのは合理的な選択と感じました。大容量電池搭載車であれば「もっと出力を!」と感じるかも知れないですが、私の30kWhリーフにとってはいい感じです。

また、併設の『Innergie CAFE(イナジーカフェ)』は、Wi-Fi やデバイスの充電器も利用できる便利なカフェとして、駐車場や充電器を利用する人だけでなく、たくさん(といっても、そんなに大きな店ではないので6人くらいでしたけど)の人で賑わっているのが印象的でした。

電動車に充電する人の30分〜1時間程度の時間に活用できて、なおかつ普通の人のニーズにも応えることができるこうしたカフェのような空間やサービスを提供することは、なるほど「Park & Charge」のビジネスモデルとして理に適っていると実感できました。

コロナ禍で窮屈な世相ではありますが、電気自動車やプラグインハイブリッド車で横浜中華街や山下公園に出かける方。出光とデルタ電子のチャレンジを応援するためにも、ぜひ『Delta EV Charging Station』を利用してみて欲しいと思います。

港が見える丘公園ではホテルの駐車場で普通充電

中華街でのランチを終えた後、港が見える丘公園やら元町を少し散策しました。丘の上の時間貸し駐車場に移動しようと走っていると、公園に近い『KKRポートヒル横浜』の駐車場入口に「EV200V」の青い標識を発見。

駐車場の一般区画はほぼ満車に近い状態でしたが、2基設置されている普通充電器の前は空いており。クルマを停めてからフロントの方に「電気自動車の充電させていただいていいですか?」と尋ねると「どうぞ!」とのこと。さらに「駐車料金はどうすればいいですか?」と尋ねると「結構ですよ!」と。

【EVsmart 充電スポット情報】
KKRポートヒル横浜 EV充電スタンド

ありがたく駐車&充電させていただきながら、2時間弱の散歩を楽しんで、再びフロントで丁寧にお礼を言って帰途につきました。

そんなわけで、朝の出発時には40%台だった電池残量は、横浜でランチと散歩を楽しみ、第三京浜を快走して帰宅した時には50%超え。今どきのEVとして航続距離はやや不自由な30kWhリーフですが、電池の小さいEVならではの「目的地充電のありがたさ」を実感できる休日になったのでした。

(取材・文/寄本 好則)

この記事のコメント(新着順)1件

  1. こんばんは。
    コインパーキング+充電スポットの試みは今後に期待が持てますね(特に都市部)。
    横浜にはそうそう行くことができませんので似たような施設が近隣にもできると有り難いです。
    それにしてもDELTAの充電器を見たことがないのでこれまた自宅近隣に設置されないかなぁ、などと思ったり…。

    インフラが維持されること、そのコスト負担。
    廃止が続出しないような対策もこれからは必要かと思います。

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この記事の著者


					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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