テスラ モデル3をスーパーチャージャーV3に繋いでみたら、12分以内で50%の充電完了!

テスラ社の最新超急速充電器、スーパーチャージャー・バージョン3(V3)の検証記事がアメリカのウェブメディア『CleanTechnica』に紹介されました。実際にテスラ モデル3を使ってどのくらいの充電時間がかかるのか、分かりやすく説明されています。

テスラ モデル3をスーパーチャージャーV3に繋いでみたら、12分以内で50%の充電完了!

テスラのスーパーチャージャーV3については、EVsmartブログの別記事で詳しく紹介しています。
【関連記事】
『テスラ スーパーチャージャーV3が発表、250KW・5分間で120KM走行可能に』

元記事:Tesla Model 3 On SuperCharger V3 — Adds 50% Range In Under 12 Minutes! (Charts!) by Dr. Maximilian Holland on 『CleanTechnica

モデル3の充電率2%→50%を12分以内で完了

新しいテスラのスーパーチャージャーV3で、モデル3のロングレンジを充電する際のパフォーマンスに関する検証データが出てきました。それが私達の予測よりも速かったのです! YoutuberのDagrey氏の動画では、電池容量の50%が12分以下で充電されるのが確認できます。

Dageryのテスラ モデル3ロング・レンジはファームウェア2019.20.2.1を使っていました。典型的な高速道路上でのスーパーチャージャーを使った充電セッションを再現するために、車両を161kmほど走らせ、バッテリーは温かくしてありました。充電用のプリ・コンディショニング機能(充電効率を良くするための、バッテリー温度調整機能)が起動されていたのかは説明されていませんが、充電セッションを検証して記録するための動画なので、恐らくされていたと思われます。もしあなたにオタクの気があるのなら、彼の動画を見てみて下さい。

車両の充電率は非常に低く2%でプラグに繋がれましたが、出力は250kWに急激に上昇し、充電がスタートしてからわずか11分29秒で50%も充電されました。今回のセッションでは充電率90%までで終了になりましたが、Dragery氏のお陰でスーパーチャージャーV3の充電グラフに関する潤沢なデータを得ることができました。

充電率10%から始めるのがより典型的な充電セッションに近いと思われますが、その場合でも速度はほぼ同じで、50%の航続距離が約12分半で回復されます。

Dragery氏の充電セッションのデータを出力曲線にして見てみましょう。さらに以前私達が予測で作ったV3充電出力曲線と比較もしてみます。

グラフ画像はすべて元記事より転載

明らかに私が以前作った想定モデルよりも充電速度が速く、開始と同時にグラフは急上昇し、その後の下降線は私のようなオタクが予想したよりも緩やかです。面白い事に、Bjørn Nyland氏が最近記録したハイ・パワーCCS(コンボ規格)充電器の充電セッションではほぼ同じ曲線の形が見られました。

ただ一つの違いはピーク時の出力が弱く、V3では250kWであったのに対しこちらでは191kWであったことです。新しいスーパーチャージャーV3の曲線では、充電率2%で充電開始された後、出力が急激に上がり、最高出力である250kWに充電率5%の時点で到達し、22%直前までそのままでした。

最高出力250kWで20%の航続距離(高速道路で95km、一般道で105km)まで回復させるのには4分24秒しかかかりませんでした。比較対象として、例えばアウディe-tronが10分充電したよりも、この高速道路上の航続距離は長いものになります。せっかく先ほどのNyland氏の最近のデータを見たところですので、スーパーチャージャーV3とCCSの標準充電時間の比較をしてみましょう。

テスラ モデル3が500アンペアのCCS充電器に接続された際、充電速度は決して遅くありません。しかしそれでもスーパーチャージャーV3に接続された時の方が、約15%速いのです。テスラ以外の電気自動車として、充電容量においては次点に来るアウディe-tronはかなり遅れを取っています。

テスラ車はスーパーチャージャーV3を使うと、20分以内に高速道路上で311kmの航続距離(2時間半以上の高速道路走行分)を充電できます。これはほとんどの人にとって、とくに子供連れの場合、トイレ休憩に使うであろう時間です。高速道路で3時間走行すると仮定すると、この航続距離は30分で充電できます。

この出力レベルを見ると、なぜテスラが各スーパーチャージャーV3のスタンドで、V2に比べ1回当たり平均の充電時間が劇的に減り、それ故より多くの人が使えるようになると予測しているのか分かると思います。V3スタンドを使えば、目的地まで160km以内にいる人は8分以内に完全に航続距離を回復することができます。すべてのスーパーチャージャーV3スタンドがそれぞれ独立した電源を備えていることも覚えておいて下さい。ペアになったスタンドで電力はシェアされないので、超急速充電はまず保証されています。

標準的なロード・トリップ用の電気容量グラフで、スーパーチャージャーV3とモデル3 ロングレンジの組み合わせで何が可能なのか見ていきましょう。

私には、このペアは他を圧倒するように見えます。20分の休憩で740kmをカバー出来、人が車両を待つのではなく、車両が人を待つようになります。

あなたの考えはどうですか? ぜひコメントを残してシェアをしてみて下さい。

(翻訳・文 杉田 明子)


6 thoughts on “テスラ モデル3をスーパーチャージャーV3に繋いでみたら、12分以内で50%の充電完了!”

  1. ガソリンスタンドの場合には支払方法、
    油種選択、現金カードへのーチャージなど給油前の手間が結構あるような気がします。EVの充電はそこが簡略化されているので1、2分時短になるのでは?
    この分だと全固体電池の市販化を待たずして充電時間問題はほぼ解決するのではないかと期待しています。

  2. EVの最大の欠点が充電です。
    高速道路で必ず同じリーフとランデブーします。
    航続距離が長いので優位性はありましたが、一定以上の長距離では充電に頼らざるをえません。
    これが実現すれば他を圧倒することはEV乗りはよくわかると思います。
    モデル3早く納車されることを待ってます。
    でも九州はこのV3チャージャーは配備されるのでしょうか。

  3. モデル3の充電速度の立ち上がりは素晴らしいですね。E-TRONとの比較でも、立ち上がりの速さが際立ちます。

    その一方で、E-TRONとの比較方法については疑問点も。モデル3よりも700kgも思い重量級のSUVですから、電費がモデル3より悪いのは明らかです。充電量を走行可能距離で表す方法自体はユーザー目線で良いと思いますが、初めから電費もカテゴリーも異なる大型SUVと中型乗用車の充電性能の比較方法としては、不適切ではないかと思います。

    モデル3の充電の速さは素晴らしいのは確かですが、同時に、この記事が必要以上にアウディの充電性能が悪いと印象付けさせようとしている感があります。

    あくまでユーザー目線での比較なので、という言い分も聞こえそうですが、ではモデル3とモデルXをこの方法で比較しますか?と著者には聞きたいし、E-TRONと比較するならモデルXを使えば良い。

    もう一つ、CCSの712kmとスーパーチャージャーV3の735km、著者が興奮する程の「圧倒」なんですかね?私には、モデル3の数字はCCSでもV3でも素晴らしく、両者の差はわずか3%程度と映ります。E-TRONは重量級SUVなので同列の比較は無意味なのは先に申した通り。

    EVSmart殿はCleanTechnicaの記事を忠実に翻訳されているだけなので、批判する気はありませんが、この記事を読んだ日本の読者がトリックにかからないようにと思い、コメントしました。

    1. MZY様、コメントありがとうございます!確かに比較する際に走行可能距離で比較するのはあまりよろしくないですね。とはいえkWhだと一般の方が見てもわからないし難しいところです。
      なおe-tronについては別途モデルXとの充電速度比較の記事も出しています。
      https://blog.evsmart.net/ev-news/nextmove-modelx-ipace-etron/
      もともと消費する側の性能ではe-tronはあまり良くないので、充電器の性能が高いCCS2でも差があまり出ないように見えちゃいますね。

  4. Yasukawa 様、モデルXとI-Pace、E-Tronの電費比較の記事、今更で申し訳ありませんが拝見しました。 モデルXの電費は他の2台より頭一つ抜け出しているのは、やはりBEV製造の経験の差が出ていそうですね。

    充電速度の方はここからは判りませんが、モデル3の性能が上位車種であるSとXに反映されるのは時間の問題でしょうね。他社も経験を積んで徐々にスピードの最適化をしていくのだろうと期待しています。

    来年には最速充電とふれこみのポルシェタイカンも出ますし、各社各陣営、切磋琢磨してどんどんBEVが便利になって行ってくれるはずと楽しみです。

    とはいえ、CHAdeMOが来年度に350kW級の開発開始と、完全に取り残されてしまっているのは非常に心配です。欧州勢のBEVも国内仕様はCHAdeMOになりますから、このままではその充電スピードを発揮できません。国内メーカーに忖度して欧州勢の商品力の低下を意図しているのではないかとさえ勘ぐってしまいます。

    スーパーチャージャーを持つテスラ社にとっては有利な展開になりますが、そのテスラユーザーもCHAdeMOに頼らざるを得ない場面も少なくないので、今の日本の状況は非常に心配です。

    国内BEVユーザー共通の懸念だと思いますので、機会がありましたら、CHAdeMO協議会がこの競争をどう捉えているのかなども取材して頂ければ幸いです。

    1. MZY様、コメントありがとうございます。ポルシェさんのタイカンは初めて350kWの壁に挑戦するとのこと。とても期待しています。ネガティブな見方も多いようですが(できるわけないとか?)、歴史のあるスポーツカーメーカーの意地をぜひ拝見したいと思います。
      チャデモに関してはおっしゃる通り、現時点ではシェアを猛スピードで奪われている状況です。特に超急速充電に関してはほぼゼロに近い状態。チャデモ協議会としては「ニーズがない」とおっしゃっているのですが、結局チャデモをメインで支援している日本の自動車メーカーが頼りない(!?)のが原因なのだと思います。あまり自動車メーカーの動向に関係なく、技術を推進し、採用を進めていって欲しいですね。残念ながら現状では、数年後には欧州で使われなくなり、北米でも5年後くらいにはなくなってしまうように感じます。

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