テスラモデルS(電気自動車)で四万温泉 2回目

東京から片道約164kmの四万温泉へ再び行ってみました。現地は雪、中之条町のふるさと納税を生かした旅行です♪高崎SCを初めて使いました。前回の記録はこちら
【更新完了】

テスラモデルS(電気自動車)で四万温泉 2回目

目次

  1. 四万温泉への充電計画
  2. 往路
  3. 中日
  4. 復路
  5. まとめ

四万温泉への充電計画

通常なら単純往復328kmの1.3倍で426km分の航続距離が必要うんぬん、、と書くところなのですが、今年は違う!なぜならテスラの高崎スーパーチャージャー6基が道の駅玉村宿に設置されたのです。ここは上里SAの先、上信越道分岐の少し先にある高崎玉村スマートICのすぐ隣にあるのです。ここは上信越道方面でも関越道方面でもアクセス便利な場所。東京からも120km弱と、厳寒期でも30%の余裕を見て156kmの航続距離残があればラクラクたどり着けますし、道の駅ですからトイレやレストラン、地元の農産物に加えて上州牛も販売しているなど下手するとSAより充実しているようです。

行きはここにたどり着きランチを食べる方向で考えると滞在時間は45分程度。スーパーチャージャーでは、モデルSの85kWhバッテリーで、45分もあれば空っぽからでも300km分くらいは充電できちゃうので、ここから先の山登りの雪道も楽勝。そして宿からの帰りは下りになるので電力が戻ってきますから、帰りも寄り道しなければ充電せずに帰宅できそうです。

今回は2泊の予定ですが、1泊ずつ違う旅館に宿泊します。そしてラッキーなことに2泊目の旅館四万温泉 つるや公式)には普通充電器が1基設置。もし空いていれば中日にいろいろ観光しちゃって走行しても2泊目の夜のうちに充電できます。便利になりましたね。

そういうわけで今回は初の充電計画なし。帰りが足りるかどうかちょっと不明ですが、そこは高崎玉村スマートを通過時点で航続距離残が156km未満になってたら高速を降りて高崎スーパーチャージャーに数分寄る、というバックアッププランを用意しておくことにします。結局ここで帰りも休憩することになるかも知れませんが。

往路

出発は2017/1/5の木曜日。バッテリーの残量はおおよそ60%ですから226km前後?余裕であることを確認して寝ます。
dsc_25511/5 1100 残222kmで出発。スピードメーター内の黄色い点線はバッテリーが冷えているため、回生が30kW強に制限されていることを意味し、オレンジ色の出力計が0kWより少しだけ浮いているように見えるのは、暖房が入っていて電力を消費していることを意味します。
dsc_25521328 残64kmで道の駅玉村宿に到着。今日は関越道の流れが速く(爆)、強い向かい風があったせいか平均電費は253Wh/kmでした。テスラの電費の単位はなぜか日産や三菱のkm/kWhとは違い、逆数になっています。日本で標準的に使われている電費に変換するには、1000をテスラの電費で割ればOK。253Wh/km=3.95km/kWhです。
dsc_2553こんなふうに6基、スーパーチャージャーのペデスタル(充電器)が設置されています。高圧のキュービクルは真後ろ。2基で150kWですからここの設備は450kW。
dsc_2555充電開始後すぐにほぼ最大出力の118kWに達しました。
dsc_25561433 ランチを道の駅のレストランで食べ、車の方も残360kmになったので出発。充電時間は62分、充電電力量は61.7kWhでした。
dsc_25571603 残265kmで本日の宿、積善館に到着!途中から雪が降り出し気温はマイナス2℃。明日の朝には積もりそうです。玉村宿からの電費は283Wh/kmと、通常の夏の電費(テスラでは標準値と呼んでいます)200Wh/kmと比較して4割以上悪くなっていますが、これは標高差が591.2mあるためです。
dsc_2558到着直後の雪はこんな感じ。手前の白いところは道路で、中ほど奥に雪がとけているところがあるのは融雪のためです。

中日

電気自動車での冬の中日のスタートは、まずアプリで暖房を入れることから始まります。これにより車内が暖まるだけでなく、フロントガラスやサイドウィンドウなども暖まり、氷や雪を溶かすことができます。出発する際には積雪があっても、屋根の雪を前に落とし、前の雪をスコップで除雪して車を前に出し、走り出すだけです!
dsc_25641130 残256kmで積善館を出発。気温4℃、特に目立った積雪はありませんでしたが路面は凍結です。本日は途中のカフェでコーヒーをテイクアウトし、ロックハート城まで行って観光、お昼を食べて中之条町まて戻り、今晩の宿のつるやにチェックインする予定です。
2017-01-06-11_53_561153 森のカフェKISEKIでコーヒーをテイクアウト。暖炉もあって中でゆっくりするのも良さそうです。一杯一杯手で淹れていらっしゃるのでかなりおいしい。
1549 ロックハート城へ行って戻ってきて、残170kmでつるやに到着。四万温泉の中では最も奥にある宿の一つで、中は最新の設備ですが雰囲気はとても落ち着いている宿です。
point-blur_jan062017_174644荷物を下ろし、チェックイン後おもむろに車を充電スペースに移動させます。路面凍結のため注意しながらバックで駐車。私のモデルSは後輪駆動なので坂の途中に駐車する場合はバックで登る方がよいです。今日はこのまま満タンまで充電してしまいます。明日は下りから始まるので満タンである必要はないのですが(笑)
dsc_2573部屋からはこんな感じ。

復路

dsc_25811107 ほぼ満タンまで充電完了!気温はマイナス3℃でした。つるやをチェックアウトし、富岡製糸場に向かいます。
1328 富岡製糸場着。怠け者なので(笑)製糸場に最も近い信濃屋パークに駐車。近くの富岡市営宮本町駐車場は駐車最初30分無料であるばかりか、急速充電器も設置されています。今回は充電しませんでした。
dsc_25831612 帰りも高崎スーパーチャージャーに寄って、上州牛を購入。
dsc_25842台のモデルSがスーパーチャージャー使用中。オープンしたばかりの高崎スーパーチャージャーですが、群馬県の温泉ルートにありますのでこれからはそこそこ混みそうです。
dsc_25851632 買い物が終わったので休憩・充電終了。残310kmまで充電できました。
1751 残259kmで自宅に到着!最後の区間では平均速度71km/hで平均電費208Wh/km(4.8km/kWh)となりました。

まとめ

今回の旅行の総行程は464.5km、総消費電力104.1kWh、平均電費は224Wh/kmと、前回より走行距離も少し多くなり、街中の走行が多かったことや途中休憩・観光があったため、平均電費も少し悪くなりました。電気自動車で冬に走行する場合、車を停めるたびに車内が冷えるため、次に発車するとヒーターが作動して車内を暖めなおすことになり、車を停めておく回数が増えれば増えるほど電費は悪化します。一気に走行する場合は速度さえ控えめにしていれば電費はそれほど気にすることはありません。特にテスラの場合はバッテリー容量が大きいため、暖房に使う電力量が走行に使う電力量より相対的に小さく、また一気に長距離を走行することができるため、冬季の電費は夏期の2-3割増程度と、他の電気自動車ほどは影響が大きくないのです。

ちなみに、1日目のスーパーチャージャーでの充電のみで、2日目の夜の宿での普通充電なしで家に帰れるか計算してみましょう。
まず2日目の宿にチェックインした時点での航続距離残は170km。翌日の朝には366kmだったのですから、一晩で充電した量は航続距離に換算して196km。また3日目の高崎スーパーチャージャーでの充電は、237km→310kmだったので73km分。つまり1日目以外の充電は合計269km。
3日目の今日、帰宅した時点での航続距離は259kmでしたから、わずか10km不足ということになります。3日目にもう少し速度を落として走行すれば、往路のスーパーチャージャーでの充電だけで、おそらくギリギリで帰ることができた可能性が高かったわけです。

今回の旅行で消費した電力量は先ほどもご紹介しましたが104.1kWh。1kWhを昼間電力料金の30円/kWhで計算すると、かかった電気代は3,123円。ガソリン代に換算すると、リッター120円として

464.5km / (3,123円/120) = 17.85km/l

なかなか大型のセダンとしては雪道もかなり走行していますし、良い数字ではないでしょうか。実際にはスーパーチャージャーは無料なので、その分は燃料費はかからないことになります。今回スーパーチャージャーで充電した電力量は73.9kWhですから、使った電気の約71%は無料のスーパーチャージャーでまかなわれたのですね。

この記事のコメント(新着順)2件

  1. スーパーチャージャーが経路上にあれば、長距離でも安心ですね。(^^
    これからテスラ車が増えてくるとスーパーチャージャーの混み具合(稼働率)の情報とかも重要になってきそうです。
    カリフォルニアなどのテスラ車密度が高い地域では、すでに充電待ちが発生しているそうですし。

    先月、親戚と知人の家族が相次いでリーフに乗り換えました。
    親戚の方は、乗っている車が故障のため走行不能(ラジエーターまわりの故障+エンジンオーバーヒート)になり、相談された際、通勤で毎日80~100km程度走行するため、ガソリン車だとガソリン代が2万円以上かかっていたので、乗り換えた先としてリーフを進めました。
    ちょうど日産U-Carで試乗車として使用されていた27年式のリーフ(24kWh,走行距離3600km)が通常価格の4割程度であり、納車まで代車も貸してもらえることになったため購入となりました。

    知人の家族は、ちょうど親戚がリーフを購入した日に、自宅に訪ねてきて、開口一番に「リーフ買ったから見せに来た。」と言われました。(^^;
    2~3か月前に話した際、「趣味で釣りに行くが、釣り場まで行くのにガソリン代がかかって困っている。しかも、今の車が古くなって車検の際の部品交換やら維持費も辛い」と話していたので
    「行く場所がある程度決まっているなら、いっそ電気自動車したら維持費安いですよ。」
    と言ったのですが、まさか本当に買うとは思わなかったのでびっくりしました。
    本人曰く、「加速もいいし、ガソリン代もオイル代も気にしなくていいので、いつでも釣りに行けて、本当に気分がいい。」とのことでした。

    まさか私が乗る前に、周囲に電気自動車ユーザーが現れるとは・・・
    まさに時代が変わったと感じる瞬間でした。

    今年は、いよいよモデル3の具体的な話がでてくるはずなので、楽しみに待っていたいと思います。

    1. mania3bb様、コメントありがとうございます!
      カリフォルニアでのスーパーチャージャー混雑はだんだん厳しいものになってきているようです。しかも何人もの人が報告しているように、待ちが出ているスーパーチャージャーでは、やってきて、待ち行列を見てすぐ駐車場から出ていく車が多いとのこと。スーパーチャージャーを本来の目的である経路充電に利用するのではなく、長距離移動のニーズがない、本来なら家で充電すべき人が充電しているそうなのです。
      幸いなことに長時間充電器を占有している人に対して、スーパーチャージャー待機料金が設定されるとのことですから、上記のような問題は少なくなるかと思います。

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この記事の著者


					安川 洋

安川 洋

日本アイ・ビー・エム、マイクロソフトを経てイージャパンを起業、CTOに就く。2006年、技術者とコンサルタントが共に在籍し、高い水準のコンサルティングを提供したいという思いのもと、アユダンテ株式会社創業。プログラミングは中学時代から。テスラモデルX P100Dのオーナーでもある。

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