ジャガー『I-PACE(アイペイス)』で東京=朝霧高原を無充電往復

あさぎりフードパーク(静岡県富士宮市)で開催された『Japan EV Meetup』に、ジャガー『I-PACE(アイペイス)』で参加してきました。片道約125km、標高差約1000mを無充電で20%以上のSOCを残して往復することができました。

ジャガー『I-PACE(アイペイス)』で東京=朝霧高原を無充電往復

残量55%で往路を走破

レポート記事でも紹介した『Japan EV Meetup』に、ジャガーから『アイペイス』をお借りして参加してきました。EVsmartブログからは、私がアイペイス、アユダンテ社員の石井さんがテスラ『モデル3』、そしてレポート記事を書いてくれた木野さんがメルセデス・ベンツ『EQC』と、3車種3台での参加となりました。

思い切り逆光ですが。。。

同じ場所へ行くのだから編集部関係者は同乗もできたのですが、あえて個別に現地へ。というのも、事前にイベント主催者のhammer(濱田)さんと連絡を取っている中で、国内で発売されている車種をできるだけ多く集めたいという意向を伺って、少しでも貢献できれば、と考えてのことでした。アイペイスは「ボディカラーは赤系で」とJLRJのご担当者にお願いしました。これは、イベントで「WE♡EV」というクルマ文字を描き、真ん中の♡マークは赤いクルマで、という計画を伺い、せっかくならアイペイスも真ん中へ、という計画です。

前夜、自宅ガレージで満充電にして出発

充電のためにロック解除するとアプローチイルミネーションが点灯。こういうところも高級車です。

品川区内のJLRJからアイペイスをお借りして、イベント前夜は自宅ガレージで満充電に。

出発直前、航続可能距離は「391km」と表示されています。目的地のあさぎりフードパークまでの距離は片道約125km。往復で250kmなので算数の計算的には余裕で無充電往復できるはずですが、標高差がおよそ1000mもあります。電気自動車は上りに弱いというのは周知の事実。今回は「はたして、思惑通り無充電で往復することができるのか」をテーマに、ロングドライブを試してみたいと思います。

高速道路ではACCを100km/hに設定。心配していた渋滞もまったくなくて、快調に走ることができました。

9時くらいまでに到着できればいいかなと思っていたのですが、道路が順調だったので8時半ごろ現地に到着。電池残量は「55%」。航続可能距離は「212km」と表示されています。

消費した電池容量は45%なので、当初表示されていた「391km」の45%は「約176km」になるはずです。でも、実際に走ったのは約125km。この差である約50km分が、おもに標高差による余分な電力消費と考えることができます。

クルマ文字では思惑通り中央の位置をGET!

イベント中は、HW ELECTRO の『ELEMO』を取材したりしながらまったり過ごし、いよいよクルマ文字タイム。スタッフの方の「赤いクルマの方、クルマ文字エリアへ移動をお願いします」という声に導かれ、思惑通り、中央の♡マークに位置することができました。

それにしても、EVが12車種124台、さらにEVに興味がある方のエンジン車38台で、合計150台以上が集まる大イベントになりました。濱田さんはじめスタッフのみなさん、お疲れ様でした。

復路は気が遠くなりそうな大渋滞に……

SOC54%で、15時前に復路出発。すでに中央道の上り線は渋滞していることがGoogleマップでわかっていたので、中央自動車道富士吉田線の谷村PA(上り線)で、コーヒー仕入れてトイレ休憩を取りました。河口湖ICで高速に入る前の一般道でも小一時間の渋滞にはまったので、この時点で時刻はすでに16時半(出発から2時間弱経過)、電池残量は44%になっていました。PAの急速充電器は空いてましたが、ここはスルーで。

大月で本線に合流するあたりからは、渋滞名所の小仏トンネルを過ぎるまでほぼ全区間40km以上、まったりと渋滞の中を流されることになりました。うんざりはしたものの、自動で前車を追従してくれるACCはこういう時に楽ちんですね。車種によってはACC稼働中に不審な挙動で驚かされることもありますが、アイペイスはさすがの高級車。ACCやハンドルアシストの信頼感も抜群です。

ひとつだけ注文的なことを言うと、渋滞で停止して3〜5秒ほどでACCがいったん停止して、復帰するにはアクセルペダルを軽く踏まなければいけないのが少し面倒です。完全停止して20秒くらいは自動で復帰してくれたり、アクセルを踏むのではなく手元のボタンなどで復帰できるようになると、さらに便利です。って、人間、贅沢にはキリがないですね。

なんとか、居眠りをすることもなく、石川PAでのトイレ休憩を経て20時過ぎに自宅に帰着。なんと、トイレ休憩2回しただけなのに、ほぼ8時間がかりのドライブとなってしまいました。

帰着時の電池残量は「24%」。航続可能距離表示は「96km」だったので、往路とは逆に「212-96=116km」分の電池で約125km with 40km以上の大渋滞を走りきったことになります。

出発時の航続可能距離表示「391km」の24%は距離にして約94kmなので、標高差約1000mの試練も往復すると帳尻が合った、ということですね。渋滞がなく順調に、あまり飛ばさずに帰ってくれば、30%近く残ったのかもしれません。

電気自動車は航続距離が心配という方は今でも多いでしょうが、搭載バッテリー容量90kWhのアイペイスなら、東京=朝霧高原の往復250kmを無充電で余裕を持って走破できるということはぜひ心に留め置いていただければ、と思います。

もっとも、個人的にはこんな大容量電池搭載の高級電気自動車には手が届かないので、Honda eとかの35.5kWh、もしくはグループPSAが複数車種で展開している50kWhくらいで十分だと思っています。高速道路SAPA急速充電器の、さらなる複数台設置はぜひ急いでいただきたい、という条件付き。おまけにHonda eの35.5kWhで500万にも手が届かないですけど。

日産ディーラーの急速充電器も試してみました

JLRJご担当者にインタビューした記事でもご紹介したように、昨年、アイペイスでロングドライブした際には、日産ディーラーに多い「細型」の急速充電器でエラーが出て使用できませんでした。インタビューでは「最新のソフトウェアアップデートで対応し、すでに問題なく充電可能」ということだったので、返却する前に、近所の日産ディーラーで試してみました。

ちょっとワクワクしながらカード認証をしてみると、はい、何も問題なく充電開始。残量23%から46%まで、しっかりと30分充電することができました。

充電中の電流値はおおむね96〜97A程度。電圧が400V前後なので、出力としては40kW弱だったことになります。航続可能距離表示は96kmだったのが173kmになったので、距離にして77km分ぽっきり。うーん、このあたりのじれったさは、大容量電池搭載車のジレンマではありますね。

ともあれ、およそ1年ぶりにたっぷり乗ったアイペイス。改めて、魅力的なEVでした。

(取材・文/寄本 好則)

この記事のコメント(新着順)1件

  1. 兵庫県西部姫路エリアで充電器をエラーさせて回っている方がいらっしゃいます。
    原因はどこにあるのでしょう?
    テスラもそうでしたし、WVゴルフもそうでした。
    外国製は設計が難しいのでしょうか?
    こういうのがあるから外国勢に手が出ないのですよ。
    噓です、お金がないのとソリオのような箱型が欲しいからです。

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					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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