新型EVボルボ『EX30』の実車展示も/史上最も小さなショールームが全国4都市に出現

ボルボ史上、最も小さなSUVである新型電気自動車『EX30』の日本デビューを広くアピールすべく、ボルボ史上、最も小さなショールームが全国4都市に出現するキャンペーンが実施されます。規定に沿ってSNSで応募すると1名に6カ月間のサブスクなどをプレゼント。さらに、各都市&横浜で実車が期間限定展示されます。

新型電気自動車ボルボ『EX30』の実車展示も/史上最も小さなショールームが全国4都市に出現

最も小さなショールームって?

8月24日、東京(港区青山)の「Volvo Studio Tokyo」で開催された新型電気自動車『EX30』プレス発表会の会場には、EX30に関連してもうひとつ、小さな展示物がありました。それが「ボルボ史上、最も小さなショールーム」です。

小さな椅子やテーブルが精巧に作り込まれた空間にEX30が置かれたミニチュアのショールーム。EX30の日本発売を広くアピールするために、全国の4都市で、街のどこかに置かれているこの小さなショールームを見つける「VOLVO Smallest Showroomを見つけようキャンペーン」が実施されます。

詳細は特設サイト(こちら)で紹介されていますが、ポイントをピックアップしておくと。キャンペーン期間は2023年8月25日(金)〜2023年10月15日(日)23時59分まで。期間中にボルボ公式InstagramまたはX(旧Twitter)をフォローのうえ、ボルボ公式SNSから投稿されるハッシュタグ「#VolvoEX30」がついているキャンペーン投稿をリポスト、または街角で Smallest Showroom を見つけて写真などを投稿(要ハッシュタグ)すると、1名に「EX30 6カ月間のサブスクリプション」、合計30名にボルボオリジナルグッズがプレゼントされます。

【各都市の開催期間】

東京(原宿)/8月25日~9月3日、9月8日~9月17日
WITH HARAJUKU/11時〜20時
KIDDY LAND HARAJUKU/11時〜20時

名古屋/9月25日〜10月1日
※詳細未発表

大阪/9月6日〜9月17日
※詳細未発表

福岡/10月4日〜10月15日
※詳細未発表

KIDDY LAND前。何度か気付かず「どこにあるんだ?」と通り過ぎてしまいました。

原宿に Smallest Showroom が置かれた初日の25日、せっかくなので探しに行ってみました。場所は「WITH HARAJUKU」と「KIDDY LAND HARAJUKU」と紹介されています。おそらく、多くの方が想像している以上に Smallest で、最初に訪れた KIDDY LAND では何度か Smallest Showroom の前を通り過ぎたのに気付かなかったり(人間、足もとって意外に見ないものですね)もして。

EX30の実車展示も!

さらに、Smallest Showroom が置かれる各都市と横浜では、EX30が期間限定展示(東京のVOLVO STUDIO TOKYOでは常設展示)されます。

【EX30展示場所】

東京/Volvo Studio Tokyo
8月26日から常設展示

横浜/MARK IS みなとみらい
9月6日〜9月10日

大阪/阪急梅田駅BIGMAN前広場
9月13日〜9月17日

名古屋/名古屋駅イベントスペース
9月27日〜10月1日

福岡/ソラリアプラザ ゼファ
10月11日〜10月15日

キャンペーンを大きく紹介する理由

EV購入を検討するならEX30は必見!

Smallest Showroom がユニークとはいえ、よくある新型車発売のキャンペーン。EVsmartブログでわざわざ記事として大きく紹介する理由は、24日のプレス発表会で見たEX30が、EVとしてとても魅力的だったからです。

実車展示のパースを見ると、各都市で車内に乗り込んでみることはできない感じですけど、東京・青山の Volvo Studio Tokyo では実際に運転席に座ってみることもできるはず。電気自動車に興味があって新車購入を検討しているなら、ぜひ「EX30の実車を見てみるべき」だと思います。

私がEX30を魅力的に感じたポイントを挙げておきましょう。

●日本でのマイカーにちょうどいいサイズ。

私の自宅前の道は狭く、世田谷区内にはトラップのように細い道も多く。とはいえ、新型EVにはサイズの大きな高級車が多いのが悩ましいところでした。でも、EX30はほとんどの立体駐車場にも入れるサイズ。日本でも多くの方が「ちょうどいい」と思えるサイズだと感じます。

●EVらしいユーザビリティに共感できる。

細かな使い勝手は試乗してみないとわからない点はありますが。ドアパネルから電装品を排除したり、スピーカーをダッシュボードに集約するなど、車両の中央部に操作系の配線を集中するといったEVらしいコストパフォーマンス向上の工夫が盛り込まれています。センターディスプレイでの車両設定操作なども、テスラをオマージュしつつボルボらしい工夫がされていて、新しくて使いやすい(に違いない)印象でした。

新しいボルボのEVならではの工夫が満載

24日の発表会後、不動社長とマーティン前社長、そして本国から来日した開発担当者へのグループインタビューに参加する機会がありました。

開発担当者には「C40やXC40と比べて価格を下げるために割愛した装備などはあるか? またEX30ならではの装備や機能は?」と質問。EX30コマーシャル部門の責任者であるフランチェスコ・スペチアーレさんと、インテリアデザイン部門の責任者を務めるリサ・リーブスさんからの回答を要約すると「EX30はEV専用に開発したモデルであり、まったく新しくボルボのEVならではの装備や機能を必要十分に盛り込んでいる。他モデルと比較して割愛するといった点はない」ということでした。

実際に運転席で感じた印象も、中央の縦型液晶やシンプルなダッシュボードなどはテスラモデル3を参考にしたと感じられつつ、テスラからさらに踏み込んで「ボルボらしい」ユーザビリティやサステナビリティを実現していることが感じられました。端的に言って、モデル3やモデルYにとって最大のライバル車種が登場(価格帯もガチンコ)した、と感じます。

撮影/篠原知存

不動社長とマーティン前社長には「ボルボには積年のファンが多く、日本ではエンジン信奉者も多いと思うが、どのようにEVの魅力を訴求していくのか?」と質問。「100%EVへシフトするのは確固とした方針。ボルボではすでにPHEVモデルを多く投入してきており、乗り継いでいただいているオーナーのみなさんのEVに対するハードルは低くなっている」という回答(要約)でした。

EX30の詳細は発表会のレポート(関連記事)で紹介しているので併せてご覧いただくとして。559万円(補助金使えば400万円台にも)という車両価格は、ボルボというプレミアムブランドの新型車としてはかなり敷居が低くなった印象です。さらに、日本で購入できるテスラ以外の新型EVとして、個人的にはヒョンデ IONIQ 5 登場時以来の「これは新しくて魅力的!」というインパクトを感じました。

EX30のデリバリーは「世界中のマーケットが台数を確保したがっている(つまりは取り合いになっている)」状況とのこと。日本でも、「ボルボもいいけど値段がなぁ」と思ってた人を含めて、今まで以上にユーザー層を広げてヒットするだろうという印象でした。

日本仕様の充電性能は「暫定値」でした

最後に、もう一点。 Smallest Showroom のもろもろと併せて「急速充電は最大153kW」という中途半端な数値になっているなど、EX30の充電性能について、広報ご担当部署に確認して回答をいただきました。

現状、EX30の充電性能は、急速充電(DC)が最大153kW、普通充電(AC)は11kWとされていますが、これは欧州仕様の参考値とのこと。ボルボでは現在、CHAdeMO急速充電器での動作確認などを行っているところで、急速、普通ともに正式な対応出力などは11月の発売までにお知らせする、ということでした。(発表会記事にも追記しておきます)

ともあれ、EX30、必見です。

取材・文/寄本 好則

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					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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