eMP提携カードで6kWのEV用普通充電器を使ってみたら……/目的地充電の充実に期待!

EV放浪記2.0【008】 愛車のHonda eで電気自動車関連の話題をレポートする連載の第8回。夏休みに家族旅行に出掛けて、目的地充電のメリットを実感した。レジャー施設に充電器があるとEV旅はとっても快適。しかも、エネチェンジ+eMP提携の6kW充電器は「神スポット」状態って知ってました?

eMP提携カードで6kWのEV用普通充電器を使ってみたら……/目的地充電の充実に期待!

台風襲来で家族旅行の行き先を急遽変更

海に行くつもりが台風襲来。マリンレジャーは全面中止と連絡があって予約していた宿を泣く泣くキャンセル。栃木県に行き先を変更した。ネットで宿だけは確保したものの(残念ながら充電器は無し)、ほぼ行き当たりばったりのドライブに。

Honda eで那須高原や日光を巡り、ミニチュア世界旅行が楽しめる「東武ワールドスクウェア」に行ったり、「ジャイロライド」という自立型の立ち乗り電動モビリティに乗ったり、趣味の文学散歩に家族を付き合わせて城跡を訪ねたり。出たとこ勝負ながら2泊3日、なかなか楽しく過ごさせてもらった。

東武ワールドスクエア初訪問。ギリシアのパルテノン神殿。

経路充電は、初日に日光から那須への山中で立ち寄った道の駅湯西川で受付式550円30分(SOC28→88%)、2日目の宿近くで探した栃木日産佐野高萩店でカード認証30分(16.3kWh、SOC13→77%)の計2回。そのほかに、目的地充電として普通充電器を利用することができた。今回はそのお話。

温泉施設で6kWの普通充電器を利用

旅行で楽しみなのが温泉。小学生の息子が好きなのは、ジェットバスや電気風呂、寝ころび湯など、湯船の種類が多い施設。多ければ多いほど喜ぶ。私はやはり露天風呂が好き。オーソドックスな温泉地に限らず、スーパー銭湯などにもよく立ち寄る。

宿でも温泉を楽しんだし、3日目に訪ねたのが「栃木天然温泉いきいき夢ロマン」。源泉かけ流しの日帰り温泉施設で、選んだ理由は6kWの普通充電器があること。EV充電エネチェンジのアプリで3台設置されていることを確かめてあった。

ちょうど昼飯時に到着。駐車場はなかなかの混み具合。壁際の充電器はEV充電専用の駐車枠にしてくれていて、3台とも空いていた。真ん中を使わせてもらう。「チャージ2」というeMP提携カードが使えるタイプだ。エネチェンジの充電器はこれまでにもアプリで利用しているが、カード利用は未体験。せっかくなので「ホンダチャージングサービス」を使ってみることにした。

充電ケーブルをつないでから、カードを機械中央のイラスト部分にタッチする。少し待っていると、機械が反応して「充電」の青ランプが点灯。そこでほっとしてしまったのが間違いだった。実はその直後に作動停止しちゃっていたのだが……。

失敗に気づかないままに入館(平日一般850円)して、施設内の食事処「レストラン夢」を訪ねた。モロフライ定食という聞き慣れないメニューが目に止まる。「栃木のソウルフード」と紹介されている。聞いたことないけど「モロ」って……スタッフの女性がにこやかに「ああ、サメのことです」と教えてくれる。って、サメ??

注文して待ってる間にググってみる。江戸時代に常陸国(茨城県)で獲れたモウカザメ(ネズミザメ)が、傷みにくいという理由から海のない下野国(栃木県)でも流通するようになって、郷土料理になったとか。いまは三陸産が多いそうです。

モロフライ定食。ホクホクで美味しかった。

初めて食べたモロフライは美味。普通のソースもタルタルソースも合う。サクッとカラッと揚がってるのは、料理人の腕だろうが、ホクホクした身は分厚くて食べ応え十分。魚フライといえば、アジやタラ、サケなどがメジャーだけど、サメもいいじゃないですか。

充電開始はきちんと確認するのがオススメ

普通充電器を利用した「栃木天然温泉いきいき夢ロマン」。

充実したランチを終えて、お風呂に入る前、さて、どれぐらい充電されてるかなぁ……とホンダのアプリで確認すると、止まってる!? 充電時間0分、0.0kWhという通知メールも来ていた。どういうこと?

駐車場に戻って、もう一度カードを使ってみる。すんなり認証されて充電が始まったので、故障ってわけではなさそうだ。どうやら最初、要領が分からないまま、何度もカードをかざしちゃったせいだろう。2度目のタッチ=充電中止と判断されたらしい。

今度は慎重に様子を見る。ストップしないのを確認してから、子供たちと改めてお風呂へGO。リーフオーナーの方と話していると、自宅充電用のタイマー設定を解除し忘れて充電できてなかった! なんて失敗もあるようだ。みなさん、出先で普通充電するときは、充電開始をしっかり確認しましょうね。

ここのお風呂は、炭酸水素塩温泉の掛け流し浴槽がメインで、ジェット風呂、シルク風呂、サウナなどを備えている。露天風呂も2種。子供は喜んであちこち行ったり来たり。普通充電は、充電タイムにのんびりできるのがいい。急速充電は効率的だけど、お風呂にはあまり向かない。

お風呂上がりに漫画コーナーでゴロ寝したり、すっかりリラックスして、クルマに戻ったのが約1時間後。ほんとだったら2時間充電できていたはずだったけど、 まぁトラブルもまた旅のうち。

なんと、6.5kWhの充電で料金は110円ポッキリ!

SOCは61%から82%まで回復していた。そのまま帰路につき、東京の自宅到着時には10%台だったので、チャージしていなかったらギリギリ、経路充電がもう1回必要だったかも。たまたまとはいえ、立ち寄り先に6kW充電器があってよかった!という好例になった。

さらに、驚きだったのは、ホンダチャージングサービスからメールで届いた料金通知だ。6.5kWh充電されて料金は110円。最初は間違ってるのかと思ったぐらいだ。エネチェンジアプリで充電したら「55円/10分」だけど、ホンダのカードで普通充電器を使う場合の料金は「1.5円/分」の時間制課金だから、こんな違いが出る。

利用料はカードを発行する各自動車メーカーなどが決めている。さらにいえば、三菱の電動車両サポート・プレミアムは普通充電が入れ放題だし、日産のZESP3プレミアムも月間一定時間まで(プランによって異なる)は無料になる。月額会費のこともあるし、なにがお得なのかはクルマの走行距離や使い方によるけれど、提携カード次第では6kW充電器はお得そのもの、神スポットになる。

栃木天然温泉いきいき夢ロマンは、エネチェンジの設置・月額費用0円のプランで充電器を導入していて、基本的に電気料金は施設側で負担しているそうだ。利用者はいまのところ月に十数人。

支配人のKさんは「電気代は宣伝費だと思っています。充電器があるということでEVユーザーに施設を知ってもらえる。使ってくれる方はリピーターにもなってくれる。まだ始めたばかりで充電器の存在を知らない人もいますし、どんどん利用してくれる人が増えてほしい」と話していた。いやほんと、近所なら充電がてらに週イチぐらい来ちゃうだろう。

帰りに国道に出ようとしたときに気づいたのだが、すぐ近くの「道の駅にしかた」に、受付式550円の急速充電器(44kW)も設置されていた。ケースバイケースで選べるというのもいい環境だ。

道の駅にしかたの急速充電器。

充電インフラ整備というと(たぶん内燃車の発想もあって)経路充電に注目が集まりがち。でも、今回復路は充電不要で帰宅できたように、目的地充電がしっかりしていたら経路充電の負担(や混雑)緩和にもつながる。そもそも寝てる間や遊んでる間にチャージされるんだからメリットしかない。日本全国、人が住んでいる場所ならたいてい電気は通っているし、目的地充電、どんどん充実してほしいな。

私のHonda e(2023/9/4現在)

総走行距離4万2782km
平均電費9.0km/kWh

取材・文/篠原知存

この記事のコメント(新着順)5件

  1. 私のホンダeも4万2000キロぐらいです。ホンダのカードは月会費550円で単価も安くてお得ですね。ホンダのEV、PHEVが売れてなくて利用者が少ないのでこんな値段でも渋々やっているのでしょうが、2025年でサービス終了とのこと。それまではホンダeと共に継続したいです。実際の所、家以外で充電する機会はほとんどないんですけどね。

  2. 自宅充電なんで、充電用カード持ってないですね。
    値段高くても良いので、クレジットカードのタッチ決済にならないんですかね???

    1. ベアーさん

      コメントありがとうございます。
      おっしゃる通り、eMP提携カードを持たれていない人も多いですよね。クレカ決済か、PayPayや楽天ペイ、Apple Payといったキャッシュレス決済に対応するのが一番汎用性が高いと私も思います。

  3. 全国チェーンのホテル・ルートインには普通充電器が1〜2基ずつ設置されています。以前よく使っていた頃は3kWでしたが、今回あらためて検索してみると6kWへ更新されているようです。
    目的地充電には便利なホテルですよ。

    1. Eddyさん

      コメントありがとうございます。
      じつは7月末に泊まったルートイン豊田元町の古い充電器が
      壊れていて使えなかったんですけど……と書きかけて、
      いま検索してみたら6kWのエネチェンジ(チャージ2)に変わってました!
      更新進んでますね。

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この記事の著者


					篠原 知存

篠原 知存

関西出身。ローカル夕刊紙、全国紙の記者を経て、令和元年からフリーに。EV歴/Honda e(2021.4〜)。電動バイク歴/SUPER SOCO TS STREET HUNTER(2022.3〜12)、Honda EM1 e:(2023.9〜)。

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