元記事:It’s Official — Consumer Reports Confirms EV Owners Spend Half As Much On Maintenance by Steve Hanley on 『CleanTechnica』
高額な初期費用は安いメンテナンス&修理コストで相殺できる
データとは絶対で、こと自動車修理の頻度に関する情報に関しては、コンシューマー・レポート(CR)ほどデータを持っている団体は他にいません。彼らの最新のレポートは、2019年と2020年の電気自動車及びガソリン車に関する信頼性調査のデータを深く掘り下げてできました。すべての数字を噛み砕いた後、CRは「電気自動車のオーナーが、車の寿命が来るまでのメンテナンスと修理にかける費用は、平均でガソリン車の半分である」と発表しました。
CRの交通政策上級アナリストであるChris Harto氏は、「電気自動車のオーナーは、標準的なメンテナンスや修理にかかるコストの半額クーポンをディーラーからもらう必要がありません、その価格がスタンダードだからです!長い目で見ればここで節約できるお金により初期費用を相殺できるのです」と話しました。
CRの自動車テストセンター副所長で、電気自動車テストを専門とするGabe Shenhar氏によると、「電気自動車はガソリン車よりもメンテナンスを必要としません。(一度の)修理が必ずしもより安くなるというわけではありませんが、必要頻度が低いです。メンテナンスがより簡単で安いのに加え、多くのEVがガソリン車に比べて優れた加速性能を持ち、空気汚染もしません」。
この研究のため、CRは通常の自動車寿命を20万マイル(約32万キロ)としました。それを基に出したデータは以下の表になります。1マイル毎にかかる修理及びメンテナンスコストを、純電気自動車(BEV)、プラグインハイブリッド車(PHEV)、内燃機関車(ICE)に分けて示しています。
パワートレインのタイプ | 0~5万マイル | 5万~10万マイル | 10万~20万マイル | 車の寿命までの平均 |
---|---|---|---|---|
BEV | $0.012 | $0.028 | $0.043 | $0.031 |
PHEV | $0.021 | $0.031 | $0.033 | $0.030 |
ICE | $0.028 | $0.060 | $0.079 | $0.061 |
PHEVにかかるコストが、基本的にBEVと同じというところに注目してください。電気自動車界の深い所に飛び込む準備ができていない人はPHEVを選べば良い、という説を裏付けています。PHEVは電気自動車に恐れをなしている人のためのエントリー車と言えるのです。
次の表は車の修理にかかるトータルのコストになります。
パワートレインのタイプ | メンテナンス・修理コスト | ICEに比べて節約できる金額 |
---|---|---|
ICE | $9,200 | |
BEV | $4,600 | $4,600 |
PHEV | $4,600 | $4,600 |
CRの別の研究では、電気自動車が排出する二酸化炭素はICEに比べて60%少ないとされています。研究によると、「温室効果ガス排出量の削減に加え、電気自動車は一酸化窒素、オゾン、その他の呼吸器疾患を引き起こすスモッグを生じさせる物質が空気に与える影響を少なくすることができます」。
多くのエンジン車は電気自動車よりも安く買えます。しかしあなたの肺の価値はどれほどですか? あなたの子供の命の価値は? 電気自動車はICEに比べて維持費が半分なだけでなく、最近の異常に低いガソリン価格にも関わらず、電気自動車で使う電気代もガソリン代の半分です。低いメンテナンスコストにオペレーションコスト、すでに証明されている環境的な恩恵。これらを踏まえて、あなたが電気自動車を運転しないと言うのなら、それはなぜですか?
(翻訳・文/杉田 明子)
もしこの記事を鵜呑みにするのなら、
>電気自動車界の深い所に飛び込む準備ができていない人はPHEVを選べば良い
https://blog.evsmart.net/electric-vehicles/ev-pros-cons/#title02
の記事でも
PHEVにはデメリットがあまりないから
とおっしゃっています。
それなら、今はPHEVでいいじゃないと思ってしまいます。
ただPHEVにしても、電池容量を大きくするために車重が重くなっているのは
適切な電池容量なのかと思います。
ガソリンが腐らないか心配というぐらいエンジンをかけないなら、
売れる売れないより、もう少し低容量の電池のグレードを設定できなかったのか
と考えます。
i3乗りですが維持費は明らかにガソリン車より安いです。半分になるかは乗り方次第です。
日本の場合は重量税、自動車税も含めればガソリン車よりもさらに維持費が安いです。
が、残念ながらEVは車両価格が高いのでトータルで割高なのは否定できませんが。
すでにi-MiEV(M)に乗っている者です。こっちは同じ三菱の軽自動車eK-SPORTの8年間データと比較すれば簡単に答えが出ます!
eK-SPORT:燃費14km/l,ガソリン代140円/l,走行距離55000kmから計算して動力費55万円、オイル交換1500*16=24000円、フィルター交換2000*8=16000円(=オイル関連4万円)で計59万円。
i-MiEV(M):普通充電派電費10km/kWh,電気代14円/kWh,走行距離30000kmから計算して4万2千円、急速充電もあるので三菱電動車両サポート会員費2年分3万6千円を足しても7万8千円…ただ航続距離の半分が急速充電とすると21000+36000=57000円。2年間の値なのでこれを4倍しても23万円弱。eK-SPORTの半額以下になりましたよ。
あとエンジン車で交換すべき部品といえばATF/ストレーナ・スパークプラグ・タイミングベルト(10万キロ近ければ要交換)・起動用バッテリー(4年で逝かれる)…それらも考えると更にICE不利ですな。
※同じメーカー同じサイズで比較したからわかりやすいと思いませんか!?
経験値での比較参考になります。
ですがあえて書きます。
アルトやワゴンRなど、今の車はリッター28km台は出ます。
ガソリン代も今では125円程度ですからその差はほとんどありません。
EVの普及を妨げているのはそういうところでしょうね。
三菱というのもあるでしょうし、丸っこい車が好きではない私のようなものはミニキャブになってしまいましたがこれはワゴンではなくバンです。
しかも電費は10kw/kmいきませんからその差はほとんどありません。
車検費用など維持費が安いのがせめてもの救いです。
軽貨物さんへ:たしかにクルマのカタチという要素は重要です。現に妻もハイトワゴンを好む人間ですし…ただそれでFF車特有のノーズダイブ事故を起こした以上今回は僕の安全性重視を呑んでもらいました!!(爆)
今まで人生経験でいろんな事故を目の当たりにし、エンジン車の厭な点を山ほど思い知ったのもまた事実。知人がエンジン車に乗ってて追突されガソリンタンクが炎上して不運にも亡くなり、自身も高重心のエスクードノマド高速走行で危うく事故りかけて低重心のスバルレガシィへ乗り換えたり…そんな最中に「電池が燃えない」東芝SCiBの素晴らしき特性を知りアイミーブMを絶賛したのも記憶に新しいです。今その全てが実現して幸せというか。
たしかに四角形のクルマはカッコイイし荷物もたくさん載ります。ただ僕は万一の事故に対してどれだけ備えられるか?それが一番大事と考えます。
「クルマより生命が大事!」が基本とすると、クルマのカタチは四角より外圧に耐えやすい丸みを帯びた骨格・前後からぶつかられても耐性のある空間の確保・重たい電池を床下に積むことで実現した低重心…これらは今や外せませんよ!?
妻の意見を通して買ったセレナも間もなく経年買替に…もう少しEVの選択肢が増えて欲しいですね。
最後に本題の経済性について
前車eKスポーツと現愛車i-MiEVの動力費比較で言い忘れてました。
eK:i-MiEVの年走行距離比は1:2ですのでeK:i-MiEVの動力費比較は110:23。結局i-MiEVの動力費はeKの約1/5です…8年間で87万円も違えば中古リーフ1台分に相当するので大きいですよ。今後日産IMkがトールワゴンで出てくりゃエンジン車と比べても十分戦えるんじゃないですか!?
私は、2年前から中古のハイブリッドの車に乗っていますが、先週、駆動BATTERYが壊れ多額の修理費用がかかりましたのでどのような駆動方式が良いのかわかりません❗
石田恒美さんへ:ハイブリッド車バッテリー故障とは…ご愁傷様でした。
電池技術はまだ発展途上技術のひとつであります。
個人的に駆動方式は電動に勝るものはないと考えます。根拠は「モノを動かすのに最初のトルクが必要だが速度が上がるにつれてそれが小さくて済む」から。
自身鉄道マニアなので電車と気動車(レールバス・ディーゼルカー)で比較します…クルマで言えば前者が電気自動車・後者がエンジン車。
電車に変速装置がなく気動車に変速装置があるのはその発動機のトルク特性によるもの。電気モーターは最初のトルクが大きく回転が上がると減りますが、エンジンは逆に最初のトルクが小さくある程度の回転でようやく最大になるので最初の起動時に変速してトルクを増やす必要があるんです。原理的にはモーターを使う鉄道車両が壊れにくく、都市部で電車ばかりなのもそのためです。ただ施設費が高いのでローカル線は今もディーゼルカーが残ってますが…これ以上は難しくなるので割愛。
電池の問題は価格コムや車関連SNSにある口コミで盛んに論議されてます。今までハイブリッドも含めて電池交換や劣化の口コミがないのは「アイミーブMタイプ」「ミニキャブミーブ10.5kWh」でした!搭載されている電池が東芝SCiBと出ていれば確実ですが、いかんせんこの事実が知れ渡りすぎて中古の玉が少ないのが難点ですね。
少なくとも日本ではかなり無理がありますね。
> CRは通常の自動車寿命を20万マイル(約32万キロ)としました。
日本では乗用車の廃車時の年数は13年、年間平均走行距離は1万キロといったところで、多くの車は10万キロ少々で廃車になる運命です。
32万キロ走れば$4,600(=48万円)安くなると言われても。。。
> PHEVにかかるコストが、基本的にBEVと同じというところに注目してください。
エンジンを持っているPHEVのメンテ代がBEVと同額でICEの半額?論理的な結論でしょうか。
オイルは古くなれば替えるでしょうし、エンジンは余り使わない方が故障し易いです。
このレポートは壊れるまでは何もメンテしない社会で、新車からホンの数年しか調査していないために、まだ修理額が嵩んでいないだけでしょう。
日本では車検や定期点検がありますからPHEVはICEと同等に維持費がかかりますし、BEVでも大差ないだけかかると思います。エンジン以外にタイヤやブレーキ、灯火類等も点検しますから。
こういう記事を注釈無しで紹介するというのは乱暴では無いですか?
SaiSaiJpn様、コメントありがとうございます!
当記事は、Consumer Reports誌が発表した内容を基に書かれたCleanTechnicaの記事の翻訳ですので、当然米国国内の事情をベースに書かれた、比較的公正な記事と考えて良いと思います。その上で、これも当然ですが、日本の事情とは異なります。
>エンジンを持っているPHEVのメンテ代がBEVと同額でICEの半額?論理的な結論でしょうか。
記事をお読みいただけるとお分かりになると思うのですが(お読みになってないですよね、、失礼)、こちらのデータは信頼性調査に基づくものです。
>車検や定期点検がありますからPHEVはICEと同等に維持費がかかりますし、BEVでも大差ない
PHEVについては、ICEと比較して実際に動かしている時間が圧倒的に短いため、オイルの汚れも少なく(劣化はするので交換は必要ですが)、故障などは少ない可能性が高いと思います。
BEVに至っては、少なくともオイル交換、ブレーキパッド・ブレーキディスク交換、ラジエーター液交換(補充は必要)、エアクリーナー交換が必要なく、部品代だけでもかなりコスト減になります。
最近BEVであるテスラモデルXの車検を通しましたので、よろしければご覧ください。実際に上記のような消耗品は何も交換していません。
https://blog.evsmart.net/tesla/model-x/shaken-inspection-costs/
>記事を注釈無しで紹介する
こちらは翻訳記事になりますので、できる限り、原文の意図を変えないようにそのままご紹介しています。ご了承のほどお願い申し上げます。