超小型EVの『オートシェア館山・南房総』でワイヤレス充電可能な『ジャイアン』を体感

2020年4月から千葉県館山市で超小型EVを活用したカーシェアリングの実証実験『オートシェア館山・南房総』が始まりました。ワイヤレス充電も導入すると知り、早速会員登録して館山へ行き、導入されたタジマ『ジャイアン』の乗り心地などを体感してきました。

超小型EVの『オートシェア館山・南房総』でワイヤレス充電可能な『ジャイアン』を体感

約2時間の実走終了後には、実施主体である出光興産株式会社のご担当者と現地で合流。現地でのオペレーションを担当する丸高石油株式会社の高橋幸民会長を交えて、いろいろとお話しを伺いました。

ウェブサイトから簡単に会員登録&予約

出光興産が行っている『オートシェア』の実証実験。2019年8月から岐阜県の飛騨高山(飛騨市と高山市エリア)で第一弾がスタートしていて、この館山・南房総(館山市と南房総市エリア)が2カ所目となります。飛騨高山については、長澤まさみさんが出演するテレビCMも流れてました。

利用するには、事前にウェブサイトからの会員登録が必要です。会員登録や予約などは、飛騨高山と館山・南房総、それぞれ別のページで行います。


【オートシェア公式ウェブサイト】
オートシェア公式サイト
オートシェア飛騨高山
オートシェア館山・南房総

会員登録が終わったら、会員ページにログインしてすぐに予約を行うことができます。入会金や月会費などは無料。利用料金は15分ごとの「ショート料金」が350円で、3時間パック3500円、6時間パック6000円の設定があります。利用時間に応じてパック料金とショート料金を組み合わせ、最も安い金額が適用される仕組みになっています。支払い方法はクレジットカードのみ。会員登録時に利用するカードの情報を登録します。

今回、私が予約したのは7月16日の10時30分~13時までの2時間半。ワイヤレス充電対応のステーション(ここだけ)である館山駅西口ステーションの車両を予約しました。

館山駅西口ステーション
館山駅西口ステーション。

マイカーの30kWhリーフで東京から出かけ、時間ぴったりな感じで到着したのですが、出かけるときに薄ぼんやりとナビ設定していて、館山駅『東口』ステーションに行ってしまいました。しばらく自分が間違ったことにも気付かず「あれ? シェアカーがないぞ?」とウロウロ。現地オペレーションを担当している丸高石油さんに電話したりしてタイムロス。西口ステーションでシェアカーに乗り込んだのは、11時近くになってしまいました。丸高石油のご担当者さま、ご迷惑をおかけしました。

さらに、充電リッドの蓋を閉める時にもちょっとモタモタ。シェアカーのキーは、イグニッションスイッチ用のキーと、車内の貸し出しシステムに固定するための小さなキー、2つのキーが付いています。ステーションを間違えてあたふたしていたこともあり、私は最初「小さいキー」で蓋をロックしようとしていたのですが、うまくいかない。再び丸高石油に電話して「イグニッションキーでやってみてください」「え、やってるけど……、あ、できました」という感じでなんとかスタートを切ることができました。

この日はまだケーブルで充電していました。もうすぐワイヤレス充電稼働の予定。
この日はまだケーブルで充電していました。もうすぐワイヤレス充電稼働の予定。

読者のみなさん、この記事読んで利用してみるか、という際にはお気を付けください。って、ま、あまり間違える人はいないと思いますけど。

ドアロックの解除は運転免許証をカードリーダー部にかざすだけ。返却時のドアロックも同様。認証までの時間も思ったよりスピーディで好印象でした。

中央のダイヤルがシフトスイッチ。右下の雪の結晶マークがおそらく冷房のスイッチですね。当日は「冷房なんて付いてないんだろうな」と思い込んでいて使いませんでした。
中央のダイヤルがシフトスイッチ。右下の雪の結晶マークがおそらく冷房のスイッチですね。当日は「冷房なんて付いてないんだろうな」と思い込んでいて使いませんでした。

ジャイアンの走りはなかなか軽快でした

洲崎灯台下の駐車場に到着。まだ台風被害の跡が残ってました。
洲崎灯台下の駐車場に到着。まだ台風被害の跡が残ってました。

予定より約30分遅れてステーションをスタート。実は4月からのオートシェア開始直後、シェアカーが走れるのは館山市内限定だったのですが、7月から隣りの南房総市エリアも走れるようになりました。

とはいえ、今回は出光ご担当者へのインタビュー前の自主的体感試乗。お昼ごはんも食べておきたかったので、海沿いを走って約11km先の洲埼(すのさき)灯台へ。折り返して、渚の駅たてやまの『館山なぎさ食堂』で一人ランチを食べるルートを選択しました。

シンプルなルートではありますが、念のためスマホのGoogleマップで案内設定、シェアカーに備え付けのスマホフォルダに固定してスタートです。

路面状態があまりよくないところでは足回りがちょっとバタつく感じはありますが、アクセルやブレーキへのレスポンスは想像以上に俊敏。最高速度は「自主規制」で45kmに抑えてあるものの、加速は軽自動車顔負けレベルで気持ちよく走れます。

ガラスルーフで爽快
最高時速45km/hは軽自動車にも道を譲るレベルですが、路線バスの後ろに付くとちょうどよくて、スムーズに走れました。ルーフがガラスなので開放感があり、2人乗車でもそれほど窮屈には感じないだろうな、という印象でした。むしろ、デートにはちょうどいいディスタンス、かも。

予習不足だったので冷房のスイッチに気付かず、今回の私は全線窓全開で走ったのですが、取材時に確認するとちゃんと冷房が装備されているということなので、これからの夏本番でも安心ですね。

洲崎灯台
洲崎灯台。絶景です。

洲崎灯台ではちょうど行き会った3人組奥さまグループの記念写真を撮影してあげて、渚の駅たてやまへ。スタッフの方がすすめてくれた『なめろう丼』(1880円 ※税別)と食後のアイスコーヒーをいただきました。

なめろう丼
お好みでだし汁をかけていただくなめろう丼。しばし、バカンス気分を満喫。

出光のみなさんとは13時にシェカーのステーションで待ち合わせ。時間が迫ってきましたが、併設の渚の博物館で『さかなくんギャラリー』を少し見学。一人リゾートドライブを楽しみました。

さかなくんグッズ
博物館のショップにはさかなくんグッズもいろいろ。あの帽子があったら話のネタに買おうかと思いましたが、あの帽子はさかなくんの一部なので非売品のようです。

ご担当者に、気になったことを聞いてみました

出光興産販売部ビジネスデザインセンターの朝日洋充さん、Next事業室の福地竹虎さんと青柳鎮さん(左から)。

出光ご担当者のみなさんと無事に落ち合い、近くの喫茶店とかでお話しを、と思ったら、現地オペレーションを担当している丸高石油のサービスステーション(SS)に案内していただきました。そして、サービスステーションに併設されているカフェで取材を開始。気になっていたことをいくつか伺ってみました。複数の方から伺ったお話しを、適宜まとめて紹介します。

Q. なぜ、石油元売りの出光が超小型EVのカーシェアを?

出光には約6400カ所のSS拠点があります。でも、石油の需要はすでにピークアウトを迎えたとされていて、SSの数も減少傾向にあるのが現実。社会インフラとしてのSSを維持しつつ、エネルギーセキュリティに貢献するために、超小型EVに着目しました。

Q. この「実証実験」は、ビジネスモデルを検証するのが目的?

地方部の観光地で超小型EVのカーシェアをビジネスとして成立させるためのニーズや課題を探りたいというのが大きな目的です。また、これからモビリティがEVにシフトしていく中で、SSはたんなるメンテナンス拠点となるだけでは維持できません。メンテナンスや充電などと組み合わせる新たなビジネスモデルを検討していきます。

Q. タジマ『ジャイアン』を選択した理由は?

採用したジャイアンは、タンデムではない2人乗りで、冷房も装備しています。さまざまな超小型EVも比較検討しましたが、自動車と同様に安全で快適に観光を楽しんでいただくための車両として、このジャイアンを選択しました。田嶋会長(モンスター田嶋というニックネームでモータースポーツ業界では知らない人がいないほどの有名人)もプロジェクトの趣旨に賛同してくださっていて、さらにプロジェクトを拡大するための次期車両研究開発もタジマモーターで進めています。

Q. シェアカーの価格や一充電航続距離は?

ジャイアンの電池容量は約10kWh。カタログスペックでは約130kmの航続距離になっています。エアコンを使いながらの実証値でも、100kmは走っていただくことができます。価格は約150万円です。

正直言って「大手メーカーからもいろんな超小型EVが出てるのに、なぜジャイアンなんだろう?」と思っていたのですが、説明を伺って納得です。ちなみに、今回私が利用した館山駅西口ステーションには、ソーラーパネルと、その電気を利用してジャイアンに充電できるワイヤレス充電システムのハードウェアが装備されていました。でも、出発時に充電ケーブルを抜いたように、まだワイヤレス充電は稼働していませんでした。

ワイヤレス充電
ワイヤレス充電機器は設置済みです。

その理由を伺うと「コロナ禍で海外提携先の技術者が最後のセッティングにまだ来られない」という事情があるそうです。ワイヤレス充電システムそのものを製作したのは、大阪に本社がある『ダイヘン』という電力機器メーカー。ワンオフということもあり「BMWの3シリーズが1台買えるくらい」のコストが掛かったそうです。実際にワイヤレス充電が稼働すれば、当然、出発時や返却時に充電ケーブルを抜き差しする必要はなくなります。なにより、ワイヤレス充電が実用化されている環境がとっても希少。稼働したら、また館山へ走りに行きたいくらいです。

髙橋会長の先見の明と心意気に共感しました!

丸高石油株式会社の高橋幸民会長。

さて、この取材は「SSに併設のカフェで話を聞いた」と書きました。SSによくあるカウンターだけのカフェコーナー? なんて思うのは大間違い。出光ご担当者や会長写真の背景にあるように、広くていい雰囲気の、メニューも充実したカフェでした。今回の取材で、シェアカーの乗り心地など以上に「おおっ!」と感じたのが、このカフェが象徴的な、現地オペレーションを担当している丸高石油SSの姿です。

国道に面したセルフの給油所の背後を構内道路がぐるりと巡り、コインランドリー、カフェ、自動車整備工場、レンタカー店、中古車買い取り店などがズラリと並んでいるのです。2台分の区画を確保した電気自動車用の急速充電器も設置してありました。

近い将来、電気自動車のシェアがエンジン車よりも多くなることを想定し、「充電」をどうビジネスに結びつけるかというのは世の中にとって大きな課題のひとつなのですが、丸高石油のSSではすでに具現化されているのです。しかも、それぞれの施設は昨日今日の急ごしらえではありません。

髙橋会長にお話しを伺うと「2005年ごろ、石油のピークアウトが明らかになったころから、どうやってSSが生き残っていくかを考えてきました。そして、ガソリンを売るだけではなく、カーライフステーションに進化しなければ生き残れないと考えて、やるべきことをやってきた結果が、現在のこのSSです」とのこと。

「モビリティの電動化は、テスラ車のように実用的に十分な一充電航続距離をもったEVと、たとえば年老いた夫婦が街中の足として活用するシティコミューターとしてのEVに分化して、それぞれに進化していくのだろうと思っています。今回のオートシェアで使う超小型EVは、街中の足として便利に活用できるモビリティです。運用やビジネスのノウハウを得るために、街のSSとしても関心をもって協力しています」(髙橋会長)

さらにSSを案内いただくと、太陽光発電と蓄電システム、非常時のための飲料水貯水槽を設置したり、非常食やカセットコンロの備蓄施設など、今、まさに世の中が重要さを認識しつつある先進の設備をいち早く備えていらっしゃることにも感嘆しました。

カフェの前にある太陽光パネルと蓄電池付きの照明と携帯電話充電システムは、髙橋会長によると「勧められてすぐに付けた。日本初の設置事例と聞いています」とのこと。

実証実験は先進的な「店主」さんがいる地域で実施

もしやと感じて、出光のご担当者に「地方の観光地のなかでも、飛騨高山と館山・南房総という2つのエリアで実証実験を進めているのは、髙橋会長のように先進的なSS経営者がいらっしゃるからですか?」と尋ねてみるとまさにビンゴ。飛騨高山で現地のオペレーションを担当する牛丸石油株式会社も、髙橋会長の丸高石油と同様に、こうした先進的な取組に理解が深く、サステイナブルな理念を掲げた販売会社であるとのことでした。

現状維持は後退を意味する的なことは世の真理としてよくいわれることですが、生き残るためには進化が必要で、飛騨高山と館山・南房総で行われている『オートシェア』の実証実験は、進化するためのチャレンジであることが理解できた、気がします。

そういえば、冒頭でYouTubeへのリンクを貼った出光のCMのなかでも、長澤まさみさんが「でも、出光昭和シェルってガソリンの会社ですよね。なぜ小型電気自動車を?」と問いかけて、案内している担当者が「まわりを変えるより、まず自分たちを変えてみよう。そう思ったんです」と答えるシーンが描かれています。思っただけでなく、ちゃんと実践してるあたりが素晴らしい。

てな話をしていたら、なんと、今回の取材に対応してくださった販売部ビジネスデザインセンターの朝日さんが、CMに出ていた方とのことでまたびっくり。CMでは長澤まさみさんと2ショットドライブするシーンもありますが、CGとかじゃなく「ほんとに2人きりでジャイアン乗ってドライブしたんですか?」ってのは確認するのを忘れました。

館山・南房総と飛騨高山の『オートシェア』は、まずは1~2年間をメドに行う計画とのこと。読者のみなさんも、機会があったらぜひ体感してみてください。

(取材・文/寄本 好則)

この記事のコメント(新着順)12件

  1. エネルギーシフトによるEVの必要性について良く理解できました。ありがとうございます。充電設備が広がっていくことで、災害に強い地域を作ることにも繋がるので、とても良い取り組みだと感じます。観光客の取り込みや、地域活性化の観点でどのような影響が出ているかについても詳しく聞きたいです。

  2. Farfectchd様、コメント頂き誠に有難うございます。
    大変貴重なご意見を賜り、御礼申し上げます。

     先ず、率直にアイミーブは良いクルマですし、LaLaが常時運転できる環境に有るのは羨ましい職場だと思います。
     さて、今回の実証は2012年から国交省が主体となって導入を検討している「超小型EV」について、皆様にどの様に使って頂けるのか?弊社SSがそれらのメンテナンス拠点としてどの様に役に立てるのか?この超小型EVを導入する事が地域の皆様にとってCo2削減効果も含めてどの様に受け入れて頂けるのか?等を考えながら始めました。
    実証開始に際しては、車両選択から入りましたが、超小型EVといっても2人乗り前提で考えますと、ご存じの通り選択肢は少ない状況です。弊社と致しましても、他社の車両も充分試乗し、顧客快適性としての走行距離、性能、エアコンの有無、そして安全性などを検討致しました。また、そのような中でジャイアンの鉛仕様に乗りますと、ご指摘の通り操縦安定性に難が有りました。次にLIB仕様に乗りますと、▲125kg、車重割合にして20%もの軽量化のお陰で、「走る・止まる・曲がる」の3要素全てで改善が見られ、更に冷房が効き、パートナーとサイドバイサイドに座れ、100km程度の実走行を熟せるのでLIB仕様のジャイアンにをベース車両と致しました。
    もう一点ご指摘のLIBの充電特性についても、充電ケーブルを繋いで頂かないと返却処理が出来ないカーシェアシステムの開発と同時に車両側の充電システムも独自のものに変更しております。
    また、昨年の8月開始の飛騨市・高山市の車両の第二弾としての館山仕様は、車両における他部分も含めてマイナーチェンジしたうえで更に信頼性を向上させています。
    お客様に乗って頂くクルマですから、吊るしの状態を買ってきて単に置いてある訳ではございません。
    弊社と致しましては、本実証によるお客様の声をはじめ、皆様から頂戴するコメント、実績データを活用させて頂き、今後発表される国交省の新レギュレーションも見据えて、更なるサービス改善に取り組んで参ります。
    今後とも、宜しくお願い致します。
    (文責:出光興産Next事業室 福地竹虎)

    1. 福地さま、取材ではありがとうございました。
      また、コメントへの返信をいただきありがとうございます。

      先日発表された、デルタ電子との協働プロジェクトとして開設された、横浜の「EV Charging station」についての記事も、現在、公開準備中です。出光の「まず自分たちを変えてみよう」を実践する意欲的なチャレンジ、今後も応援し期待しています!

    2. 出光興産㈱Next事業室 福地竹虎様
      YORIMOTO Yoshinori様

       私の駄文に素晴らしい内容の返信頂き恐縮です。
       なる程、よく見ると細部で違いが確認出来ました。
       ジャイアンはLaLaより車体が長いのですね。
       ドアも大きく開閉し、窓の面積も大きいですね。LaLaは小さい窓で顔も出せないので、爽やかな風を感じて走る事はできませんから、エアコンフル稼働となります。
       ホイールベースの延長は乗り心地に大きく寄与するものと思われます。
       更に改良され、進化していくのが楽しみです。
       確かに実証実験ですから、色々問題は仕方ないですね。

       だだ1点だけ気になるのが、今後利用者が増えた場合、電欠あるいは半分以下だった場合は次の利用者が予約してあっても充電不足で使えないと思うのです。
       ガソリン車は入れるだけです。ジャイアンは急速充電出来ないですよね?
       だとしたら、予約と予約の間は十分な充電時間を確保する必要があります。4時間以上です。この点はワイヤレス充電システムが急速対応できるのかがお聞きしたいです。一般的にワイヤレス充電は効率悪く充電スピードが上がらないと認識しております。

    3. Farfetchd様
      コメント返信有難うございます。

      オートシェアの仕組みとして、前のお客様が車両を返却されてから一定時間は次のお客様が借りられない様に設定しておりますので、現時点では電欠は発生しておりませんが、更に留意して参ります。

      また、非接触充電については「安全性」を最優先課題とした為にご指摘の通り、通常充電より時間を要します。

      この為、現在の磁界共鳴方式ではないタイプの研究も開始しております。何れにせよ、サービスの改善には日々努めて参りますので、これからもご指導を宜しくお願い致します。

      (文責:出光興産Next事業室 福地竹虎)

    4. 出光興産㈱Next事業室 福地竹虎 様

      ご丁寧に返信頂きありがとうございました。
      新しい充電方式が上手く行けば、良いですね。
      急速充電の重たいプラグとケーブルでは利用者増えないです。
      今後普及が見込まれる350kwの水冷ケーブルなんて、細身の女性では取り扱い不可能です。
      ワイヤレス充電の更なる発展を期待します。
      https://www.b-plus-kk.jp/BPLUS_wireless/wireless_principle.html

      今後ともよろしくお願いします。

  3. 日頃はアイミーブMに乗る者です。

    記事のクルマと同じメーカーが生産するほぼ同型のタケオカのLaLaが職場に置いてあり常時運転出来る環境にあります。(鉛バッテリー120Ah仕様)
    http://www.takeoka-m.co.jp/new201406/Lala/202008_lala.pdf

    航続距離の事ですが、、、
    ほぼアイミーブのMタイプ(安い方)と同じ距離を走れます。
    クーラーフル稼働状態で60キロの航続距離です。

    一人乗りタイプなので、最高速度はメーター読み58km/h、GPS計測50km/hです。
    上り坂は30km/hしか出ません。
    下りは重いので60km/hオーバーですが安定性が低いので恐ろしい!
    乗り心地は前後にヒョコヒョコ、サスストロークが小さく厳しいです。
    空気圧を2.5から1.8まで下げて乗り心地が許容レベルになります。
    電気自動車だからと言って静かではありません。キュイーンと加速しギュイーンと減速します。
    原付2輪車と同等程度の走破力と騒音です、広い国道は後続車の迷惑になります。

    このクルマの性格上、リチウムイオン電池はオススメしません。
    このクルマ急速充電出来ませんし航続距離短いのに充電時間が長く、使わないときは常にコンセントに繋いで次の出発に備える必要があります。
    リチウムイオン電池は満充電をキープすると電池劣化進みますよね?。
    鉛バッテリーは正反対で、満充電の状態をキープしないとサルフェーション起こし劣化します。
    次の利用者の為に常に満充電状態をキープする必要のあるミニシェアカーは、鉛バッテリーの方が都合よいです。それでも電欠で返却されると9時間使えませんし半分でも4時間です。

    普通の人はこんな面倒なミニシェアカー利用しないと思います。
    借りる立場になって考えてください、アイミーブなら普通のエンジン車と同じで使い方も簡単。アイミーブMタイプなら満充電繰り返しても(SCiBは)電池劣化もほとんどしませんし、急速充電出来て15分で次のスタンバイ完了です。
    1年使ってアイミーブM1万キロ、ミニカー4000キロ走破しての感想です。
    現在どちらも電池劣化は無いです。

    どう考えても急速充電出来ないシェアカーはビジネスとして成り立たないと思います。

    1. Farfetchd さま、コメントありがとうございます。

      出光の福地さんから直接回答をいただいたところですが、ひとつ補足的に記しておきます。記事ではほかにも要素が満載だったので割愛したのですが、館山・南房総のシェアカー4台のうち3台は、平日、地元企業に一括シェアして常時稼働しています。ので、利用されずに満充電待機という状態はさほどないのではないかと思います。
      また、私が試乗した1台は太陽光発電を組み合わせたワイヤレス充電に対応。私が借りた時も満充電でした。ご指摘の通り、満充電放置による劣化促進は気になりますが、実際の運用のなかでそうしたデータを蓄積することもまた、実証実験の意義ではないか、と推察します。

      i-MiEVは私自身EV取材経験のなかで「EVの魅力」を実感した1台ですし、ともに日本一周を旅したSCiBの素晴らしさも体感しています。とはいえ、パッケージングの自由度がエンジン車よりも高いのはEVの特長のひとつ。いろんな個性の、いろんなユーザー層に向けた電動車がもっともっと出てくるといいですね。

  4. とても良い試みですね。
    超小型モビリティに関しては、様々な会社が「実証実験」として取り組んでいますが、実際に客を乗せて公道を走らせることが良いと感じました。
    EVに触れる人が増えれば、充電網も拡充されるだろうし、遅れていると言われている日本全体の取組みにも少なからず影響があるかな。

  5. 取組はいいとしても
    長い目でみれば
    幼稚園~小学生ぐらい触れるように
    ならないと多数派にはなり得ない

    宣伝広告よりも電気車にふれる機会を増やすこと そっちだと思います

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この記事の著者


					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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