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BYDがeMP提携の充電カードを新規発行/月額料金1年間無料キャンペーンを実施

BYDがeMP提携の充電カードを新規発行/月額料金1年間無料キャンペーンを実施

国内販売拠点を着実に増やしているBYDが、日本最大のネットワークをもつ充電サービスプロバイダーであるe-Mobility Powerと提携した充電カード「BYD e-Charging Card e-MP版」を新たに発行。EV購入成約で月額基本料金が1年間無料、さらに、10万円分(税込)の充電料金をサポートするキャンペーンを実施しています。BYDのEV購入を検討している方はチャンスです。

目次

eMPのネットワークで使える充電カードを発行

BYDオートジャパンが、高速道路SAPAなどを中心に日本で最大のEV充電インフラネットワークをもつ株式会社e-Mobility Power(eMP)の充電器で使える「BYD e-Charging Card e-MP版」を新たに発行。2025年9月30日(火)までの期間にBYDの新車を成約・登録すると、充電カードの月額基本料金が1年間無料となるのに加え、10万円分(税込)の都度充電料金をサポートする「充電無料キャンペーン」を実施しています。
※冒頭の写真は新たに発行される「BYD e-Charging Card e-MP版」の充電カード(イメージ画像)です。

「BYD e-Charging Card e-MP版」の月額基本料金は4180円(以下、料金はすべて税込)で、都度充電料金は急速充電器が出力に関わらず27.5円/分。普通充電が3.85円/分と、eMPが発行する充電カードと同一の料金設定です。

月額料金が1年間で約5万円。さらに10万円の充電料金が無料になるということは、総額で約15万円の大盤振る舞いです。BYD のEVが出力150kW器30分で40kWh充電できると仮定(実際、各車種とも充電性能は優れています。ただし、DOLPHIN の Baseline はちょっと入りが少ないかも)すると、従量換算の充電料金は約20.1円/kWh。10万円で充電できる電力量は約5000kWhで、電費がおよそ6km/kWhとして、3万km程度は充電無料で走れるというおトクなキャンペーンになっています。

エコQ電のネットワークと提携した充電カードと2種類に

EVオーナーは自分でeMPの会員になればeMPの充電カードをもつことができます。そのため、輸入車メーカー(インポーター)では独自の充電カードを発行しないケースが増えていました。

BYDでも、従来から発行していた「BYD e-Charging Card」(月会費無料)という充電カードはエネゲートが提供する「エコQ電」のネットワークと提携したもので、正規ディーラーに設置する急速充電器などもエコQ電と連携。正規ディーラーでの急速充電器利用の都度料金は、エコQ電の通常会員が50円/分のところ、BYD e-Charging Cardの会員は30円/分で利用できるサービスを提供していました。

エコQ電と提携する「BYD e-Charging Card」。(BYD公式サイトより引用)

BYDに確認したところ、今回新たに「e-MP版」を発行することになったのは「オーナー様の要望が多かったから」とのこと。実際、充電カードを使って経路充電を行う機会が多い高速道路の充電スポットはほとんどがeMPネットワークであり、カードなしのビジター充電は手順が面倒な上に、都度充電料金が高額(最大出力50kW以下=55円/分相当、50kW超=77円/分相当)になります。

BYDのEVを買った方にしてみれば「どうせ充電カードを作るなら、BYDのカードがいい」と思うのは理解できます。もちろん「BYD e-Charging Card e-MP版」はすでにBYD車のオーナーになっている方も正規ディーラーで加入できます。ただし、新規成約者のような無料キャンペーンや割引はなく、特段のインセンティブは設定されていません。

ちなみに「e-MP版」発行後も「エコQ電版」充電カードのサービスは継続されます。各カードの発行手数料は「エコQ電版」が2200円、「e-MP版」が1980円(うっかり未確認ですが、新規成約者のキャンペーンではこれも無料だと思います)。BYDの充電カードに加入できるのはBYD車限定で、充電カードは登録した1台でのみ使用することができます。

「金利0%キャンペーン」と併用可能

正規販売店が続々とオープン。7月26日には山形と福岡、7月30日には東京都の立川にオープン予定となっています。(イメージ画像は山形のニュースリリースから引用)

さらに、BYDでは日本で販売する全モデルを対象として、9月30日までにBYDの新車(BYD ATTO 3、BYD DOLPHIN、BYD SEAL、BYD SEALION 7)を成約するとローンの金利が0%になるキャンペーンを実施中。この「金利0%キャンペーン」は「充電無料キャンペーン」と併用することが可能です。

キャンペーンの申し込みや詳細は、BYDの公式サイトをご確認ください。

e-Mobility Powerが「EVユーザー本位」に変わりつつある?

BYDが「オーナー様の要望」に応えて「e-MP版」の充電カードを発行。昨年9月に日本発売されたジープブランドのEV「アベンジャー」発表会では、ステランティスグループで初めてeMP提携の充電カードを発行することが示されました。さらに、7月17日の記事でお伝えしたように、EV充電エネチェンジアプリを通じてeMPの急速充電器のビジター充電を使いやすくする実証実験が実施されるなど、ここのところeMP界隈でユーザーの利便性を高めることに繋がる動きが活発になっている、ような気がします。

一方で、昨年末あたりからフォルクスワーゲンやホンダがeMP提携の充電カードサービスを終了するといった動きもあって、まだ混沌としてはいるものの……。日本の充電サービス、ことに最大規模のネットワークを誇るeMPのサービスが「ユーザー本位」に進化するのは大歓迎。さらにさらに頑張ってくださいと、エールを贈りたいと思います。

あと、いろんな記事で繰り返してて恐縮ですが、月額会費の4180円がやっぱり高い。たとえば、半額の2000円(もちろん、もっと安価ならさらにベター)にして、会員登録(カード保有)するEVオーナーの数が倍になるほうが、日本のEV社会にとって明るい未来が待っているのではないか! と大声で叫んでおきます。

また、策定中であるはずの従量(kWh)課金の、一日でも早い導入実現を期待しています。

ともあれ、今日の記事の主題はBYDからのおトクなキャンペーンのお知らせです。BYDのEV購入を検討中のみなさん、チャンスですよ!

取材・文/寄本 好則

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この記事を書いた人

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

コメント

コメント一覧 (8件)

  • 「また、策定中であるはずの従量(kWh)課金の、一日でも早い導入実現を期待しています。」
    との事ですが、イーモビさんの従量課金は132円/kWhですよ。それを承知で言ってますか?
    こんなバカ高サービスは不要だと思います。単なるステルス値上げでしょ。
    今までの時間課金+サクラですらこんな値段にはならんですよ。
    高速道路での経路充電においては大幅に環境が改善さつつあり、今時のBEVなら1分=1kWh充電できるようになってきています。基本料金4180円、時間単価27.5円で月100分(=100kWh)使ってkWh単価は69.3円、200分(=200kWh)なら48.4円ですからこれより時間単価が安くないとメリットは少なく、むしろ値上げになります。
    少なくともkWh当たりの単価が40円台にならないのであれば、今のままの方がいいです。

    • まず、eMPのkWh課金単価、132円というのは神奈川県で実証実験中スポットのビジター料金かと思います。モニター登録で利用できているはずの「会員料金」は非公表。本サービス導入時にはそのあたりも明確になることでしょう。
      高い、ですが、実証実験開始当初の154円より安くなってるのは、ユーザーにとって納得感高く、かつビジネスとして成立する価格設定を探ってらっしゃる過程だと理解しつつ、より利用しやすい料金設定で本サービスが導入されるよう期待しています。
      (参考記事)
      https://blog.evsmart.net/electric-vehicles/quick-charger-emp-conducting-ev-fast-charging-pay-per-use-trial-cashback-for-survey-participation/

      ちなみに、サクラ30分で充電できる電力量は10kWh前後でしょうから、高出力器ビジター料金の時間課金30分=77円×30分=2310円÷10kWh=約230円/kWh、ですね。
      そもそも、急速充電のサービスで40円台/kWhは採算が取れないので、恒常的な料金設定としてはあり得ないと思います。

  • 来年にZESP3の年間契約が終了してしまうので値上げされたZESP3を再契約するか他の充電カードにするか迷っている所です。やはり自宅充電を持っている身としては月額会費の4千円台は高く感じます。実際ガソリンならスタンドの会員カードを持っていれば月額費用は掛からずガソリン代だけで済むのに対してEVの充電は必ず月額会費を取られるだけで無く都度の充電料金を請求されること
    ちょっと違和感を覚えます。ZESP3だけは値上げしても月額料金に応じて無料の急速充電が加算されますが。

  • BYDさん、車体の値引きもそうですが、今度はeMPで、一年間無料ですか。
    昨年の12月に購入したときは、エコーQ電カードもなく、自分で、エコーQ電カードも作り、eMPカードも、自分で契約しました。
    正直者がバカを見るような売り方は、いかがなものでしょうか。
    BYDAUTO仙台は、自社の工場がないため、納車後7ヶ月、19,600kmになりますが、新車6ヶ月点検もままならず、充電ポートのオープンの不具合も、点検してもらえず、カスタマーサポートに電話しても、「ディーラーの担当者と話をしてください」で、不安を感じてます。
    サービス拠点の整備に力を注いでほしいです。郡山が、盛岡に行くしか、ないのかなぁ。

  • 正直な感想として、販売促進手段として微妙だなぁと思いました。
    自宅充電環境がある人にとっては、1年間だけ不便な思いをすれば充電代が無料になるというメリットはありますが所詮1年です。
    現在EV所有者の7割が基礎充電環境のある現状では、その分値引きしてよって思うのではないでしょうか?
    基礎充電環境がある人でeMPの充電カードを所有している人の率ってどれくらいなのって思います。高い月会費払うだけのメリット無いでしょって思いますよね。

    また基礎充電環境の無い方にこのキャンペーンでBYDのクルマを売ったとしても、充電無料はありがたいけど、所詮面倒っていう体験を与えるだけでは無いですか?
    テスラのように5年とか3年充電無料だったら、その期間が終わったら売るなり、その間に基礎充電環境の構築とかも考えられますが、1年だと補助金もそれなりの額を返金しなきゃいけないしと思うと兎に角微妙だなぁと思います。
    テスラの販促のように急に台数が増えるとかにはなりにくいのかなと思います。

  •  BYDの車もよく見かけるようになってきている今日この頃、選択肢が増えるのはいいことだと思います。

    後、気になるのは、
    「BYDの充電カードに加入できるのはBYD車限定で、充電カードは登録した1台でのみ使用することができます。」
    とのことですが、一般家庭でも複数台のEVを所有するような時代が来た時にはその制限はなくなっていてほしいです。

     最近いろんなユーザー本意で簡単だという触れ込みでいろんな充電事業者が増えてきていますが、排他的で選択肢が増えるだけのものが多いような気がします。エネチェンジがやっているような他の充電事業者のも使えるようになるというのが増えてきてほしいです。

  • 日本のEV充電器は黎明期からの失敗を引きずり続けています。
    ガソリン車に乗っている人達にこの意味不明な月額料や複雑な単価・速度、説明したって理解できません。
    充電カードという謎システムを解体しない限り、日本でのEV普及は無理でしょう。

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