テスラ モデル3が中国で2020年の電気自動車ベストセラーに〜中国製大衆車EVが追撃

テスラ『モデル3』が2020年の中国における電動車(電気自動車とプラグインハイブリッド車)で販売シェア第1位になりました。中国の電動車市場とテスラに関するレポートを、『TESMANIAN』から全文翻訳でお届けします。

テスラ モデル3が中国で2020年の電気自動車ベストセラーに〜中国製大衆車EVが追撃

元記事:Tesla Model 3 Is 2020’s Best-Selling EV in China, Company Achieves 11% Market Share by Eva Fox on 『TESMANIAN

中国市場への参入から1年で大成功

EV Salesより引用。

昨年テスラは鳴り物入りで中国市場に参入し、素晴らしい商品と努力で制圧しました。モデル3は2020年トップの売り上げとなり、テスラは世界最大の自動車市場で最も成功したEVメーカーとしてその名を轟かせました。

テスラは2020年1月に中国の顧客へまとまったデリバリーを始め、12カ月で大成功を収めました。モデル3の需要に応えられるよう、ギガファクトリー上海は安定して生産数を増やしています。EV-Salesによると、昨年中国では13万9,925台のモデル3が登録され、EV市場で最も売れたモデルとなりました。社は中国市場のEV部門で11%のシェアを占めています。

テスラは素晴らしい成功を収めましたが、中国市場に参入してからたった1年後の結果だというのを忘れてはなりません。2020年の間、ギガ上海では本格的にフル稼働するための作業がなされていたため、2021年のテスラの成功がどうなるのか、私達は想像する事しかできないのです。特に今年はモデルYの生産と販売が始まります。

2020年、2番目に人気だった車種は宏光MINI EV(Hong Guang MINI EV)で、11万9,255台が新車登録されました。コンパクトなサイズと低価格がうけています。宏光MINI EVは販売台数においてモデル3の競合と言える唯一のモデルです。ただ価格の面ではテスラの方が相当高いことを考慮に入れると、モデル3の優位性がより鮮明になってきます。今年両者の対決がどうなるのか見物ですね。

宏光MINI EV(Hong Guang MINI EV)。

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3位はBaojun(宝駿)のEシリーズですが、1位、2位との差はかなり大きくなっています。2020年の登録台数は4万7,704台に留まりました。この差は大きく、現時点で中国市場の人気車種が入れ替わる恐れはないでしょう。

BaojunのE300とE300 Plus。航続距離はNEDCだと思うので眉唾ですが、ざっくり120万円で200km以上を達成。DC急速充電にも対応しています。

訳者追記

こちらのツイートは米投資会社ARK INVESTが出したグラフのシェアですが、世界でBEVの売り上げが急激に伸びてきているのがはっきり分かります。このうちテスラが占めるのは22%。高級路線のモデルS、Xではなく、比較的手の届きやすい価格のモデル3が販売の多数を占めています。そのモデル3と多くの部品を共有するのが、現在トレンドのSUVタイプであるモデルYです。文中にもある通り、上海工場では今年からモデルYの生産・販売が始まるので、テスラのシェアがここからさらに伸びるのか注目です。

また、中国でのセールスランキングを見ると、TESMANIANが指摘するように3位以下の車種はトップ2との差が大きく混戦ではありますが、モデル3を追撃する2〜4位には、宏光MINI EV、BaojunEシリーズ、Great Wall MotorsのOra R1と、安価が魅力の車種が並んでいます。日本では今も「EVは価格が高い」というイメージが強く(実際に日本市場ではまだまだ高級車EVが中心です)、日本の自動車メーカーも「EVでは利益が出ない」と強調する意見が目立っていますが、中国の電動車市場ではすでに大衆車の主導権争いが勃発しているようです。

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(翻訳・文/杉田 明子)

2 thoughts on “テスラ モデル3が中国で2020年の電気自動車ベストセラーに〜中国製大衆車EVが追撃”

  1. 日本人は価値観が「安くて満足感があればそれでよし」だからなかなか電気自動車が普及しにくいですよね…三菱アイミーブですら補助込最安値170万円台だったのに高価なイメージが付きまといあまり売れませんでしたから!
    テスラ3と宏光ミニEVの対決は見物ですが小回りを考えると後者に軍配上げたくなります…ただ急速充電ポートがないのが難点かな。実際アイミーブMで普通充電メインでもイザ遠出となるとチャデモ急速充電、停電時やアウトドアではチャデモ電源供給システムに魅力感じますんで。

  2. >三菱アイミーブですら補助込最安値170万円台だったのに高価なイメージが付きまといあまり売れませんでしたから!

    アイミーブが補助金込みで170万円で買える事をしりませんでした。三菱の当時の燃費不正改ざんのネガもあって宣伝し難い状況だったかもしれませんね。
    軽のEVが軽のターボと同等の値段なら、距離走れなくても今なら買う人いるかもしれません。

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					杉田 明子

杉田 明子

2010年代に住んでいた海外では'94年製のフォード→'02年製のトヨタと化石のような車に乗ってきました。東京に来てからは車を所有していないのですが、社用車のテスラ・モデル3にたまに乗って、タイムスリップ気分を味わっています。旅行に行った際はレンタカーを借りてロードトリップをするのが趣味。昨年は夫婦2人でヨーロッパ2,200キロの旅をしてきました。大容量バッテリーのEVが安くレンタルでき、充電インフラも整った時代を待ち望んでいます。

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