EV普通充電設置口数No.1【※1】のエネチェンジが「ルートインホテルズ」全国37施設に各2口、計74口の6kW普通充電器を追加導入したことを発表しました。ルートインの充電器は既設と合わせて249施設296口。ますます「EV旅はルートイン」ですね。
※ 冒頭写真は2024年11月に宿泊したホテルルートイン小野(兵庫県)で宿泊充電した様子(関連記事)。
【※1】認証アプリ提供サービスでのEV普通充電器(6kW、200V)の設置口数(2025年2月1日時点、GoGoEV調べ)
追加導入施設はすべて2口設置
2025年3月4日、ENECHANGE(エネチェンジ)株式会社が、ルートインジャパン株式会社が運営する「ルートインホテルズ(ルートイン)」全国37施設に各2口、計74口の6kWの普通充電器「EV充電エネチェンジ」を導入したことを発表しました。
ルートインチェーンのホテルでは、2010年代初頭からEV用充電器を意欲的に設置してくれていました。当初はe-Mobility Powerネットワークの充電カード認証で出力3kWの普通充電器を各施設に2口が基本。私自身当時から、EVで宿泊を伴う旅に出かける際はまず「その街にルートインがあるかを探す(充電器設置の有無を合わせて)」のがルーティンになっています。
2023年4月3日には、「ルートインホテルズ」全国214店舗の宿泊者向け駐車場のEV普通充電器を、6kWの普通充電器「EV充電エネチェンジ」にアップグレードすることが発表されました。さらに直後の4月20日からは「EV充電エネチェンジ」の充電器がe-Mobility Powerネットワークの充電カード認証で利用できる(一部機種では利用不可)ようになり、EVユーザーの利便性が向上(関連記事)しました。
この時は、3kW/2口の充電器を6kW/1口にアップデートするケースが多く、「1口だけになるから充電器の競争率が上がってしまう」という心配もあったのですが……。今回の追加設置では「各2口」というのが、EVユーザーとして歓迎したいポイントです。これにより、ルートインチェーンの6kW充電器は既設と合わせて249施設296口となります。
ルートインホテルズでEV用充電器が設置されているホテルの一覧が公式サイトで紹介されているので、リンクを貼っておきますね。
【関連情報】
電気自動車(EV)充電器 設置ホテル一覧(ルートインホテルズ公式サイト)
エネチェンジのニュースリリース
旅が決まったら検索サプリで宿探し
宿泊施設のEV充電器探しについて、先に述べた「私のルーティン」を少し説明しておきましょう。昨年、一昨年と奈良県の大和高田市で行ったEV講演会(関連記事)への旅を想定して、充電できるホテルを探したスマホの「EV充電エネチェンジ」アプリの画面をキャプチャしてみました。
まず充電スポット検索アプリは、このEVsmartブログの原点でもある「EVsmart」のデータベースやAPIを受け継ぐ「EV充電エネチェンジ」アプリをメインで利用しています。
例示した画像の一番左はフィルタリングの設定画面です。普通充電、CHAdeMO(急速充電)、テスラという大きな区分のほか、施設種別や認証システムごとの検索を設定可能。
左からふたつ目が「施設種別」の設定画面。「宿泊施設・温浴施設」を選ぶと、ホテルや旅館、日帰り温泉などに絞って地図表示されます。このフィルタリング機能が使いやすいのが「EV充電エネチェンジ」アプリの特長です。
次は、大和高田市役所を中心にフィルタ指定した「宿泊施設・温浴施設」の充電スポットが表示された地図画面です。青い輪っかになっているのはEV充電エネチェンジの充電スポット。充電器が利用中だと輪っかの色が黄色になり、何らかの理由で利用不可の場合はグレーで表示されます。
中央のプロットアイコンが大和高田市役所で、近隣にはEV充電器が設置された宿泊施設は少ないことがわかります。奈良市内に数軒ありますが、おおむね私の出張には予算オーバーの高級宿。宿選びは「EV充電器があるか」に加えて「泊まれる宿」であるか、「泊まりたい宿」であるかも大切です。宿泊料金がお手頃で、ほとんどのホテルに大浴場があり、朝食バイキングの満足度が高いルートインは、私にとって「泊まれるし泊まりたい宿」でもあってお気に入りということですね。
大和高田への旅では、2年続けて講演会場の60kmほど手前にある「ルートイングランティア和蔵の宿 伊賀上野城前」(キャプチャ画像の一番右)というホテルに宿泊しました。このホテルに設置されているのは今のところ6kW器が1口だけですが、2年連続で無事に充電することができました。
会場周辺に充電器付きのホテルがなかったとしても、地図画面でわかりやすく表示されるので「ルート上」に適切な宿があるかどうかを探しやすいのもありがたいところです。伊賀上野から大和高田までは通行無料の名阪国道から少しだけ西名阪道を走ってほぼ一本道。小一時間で到着できます。
叩き上げのEVユーザーのみなさんは先刻ご承知でしょうが、EV旅の宿でひと晩しっかり充電できると翌日の機動力が段違いです。充電スポット検索アプリを上手に活用してEV充電器(設備)が設置された宿を選ぶのが、快適なEV旅の鉄則です。
ともあれ、着実に進化を続けるルートインホテルズのEV充電器。もっとEVが普及してくればさらに口数を増やしてくれるはずと期待しています。次の取材旅でもきっとルートイン(をはじめとするEV充電器がある宿)を選ぶと思うので、関係者のみなさん、これからもよろしくお願いします!
文/寄本 好則
コメント
コメント一覧 (4件)
ルートインでは
大抵の店舗ではそれまで2基あったのが1基に減らされました。
小野の充電器は普段から地元のユーザーが充電放置も含めて我が物顔で使っていた為に2基での更新されたものです。
そういうのも含めて、他所では1基に減らしたのはミスだと思いました。
因みに
向かいに写っている市役所には市民含めて何人もの人が設置してもらうように何回も申し入れしていますが
ずっと無視されています。
近くのイオンにも何度か申し入れしました。現在大規模工事中で改めてお願いはしてあります。
軽貨物 さま、コメントありがとうございます。
放置はさておくとしても、しっかり使われることが口数拡充のきっかけになっていくでしょうから、多くの人が「欲しくて買える」EV車種が増えることに期待しています。
イオンにもないのかぁと思ってググってみたら、イオン小野店、一時休業で閉店しちゃったみたいですね。
これからも、一歩一歩、前進を応援していきたいと思います。
寄本さんに『ENE MEET 2』のパーティーときに強く訴えた、ルートインホテルズの増設がいきなり叶ってびっくりしました、あのときすでに動いていたのですね。
すこし残念なのは私がよく使う三重県のルートインは増設がまだなのですが、期待して待ってます!
Geodesic さま、コメントありがとうございます。
また、『ENE MEET 2』参加もありがとうございました。
ルートイン増設希望のお話し、私も共感しています。
私はエネチェンジの「中の人」ではないので、具体的な設置交渉などの進展状況を知り得る立場にはありませんが、宿泊施設への複数口設置など、EVユーザーとしての要望や見解はEV充電事業ご担当者にもお伝えするべくコミュニケーションを図りたいと思っています。
エネチェンジに限らず、補助金制度を司る経産省のご担当部署や、eMPなどEV普及推進への思いを共有するCPOの方々にもEVユーザーとしての意見をお伝えできるよう日々取材と記事発信を続けていますので、引き続きご愛読&一緒に提言いただけますように。m(_ _)m
これからもよろしくお願いします!