アジア初:台湾でテスラのスマートサモン(出迎え機能)が有効に

テスラ車の様々な機能のうち、最も魅力的なもののひとつに「スマート・サモン」があります。スマートフォンなどで呼び出せば、テスラ車は駐車スペースから貴方のもとへ自動走行でやって来ます。この機能が、アジアでは初めて、2019年11月2日に台湾で公開されました。ただし、公道ではまだ使えません。

アジア初:台湾でテスラのスマートサモン(出迎え機能)が有効に

テスラ・オーナーズクラブ台湾を立ち上げたMichael HsuさんがTwitterで連投されています。先月(2019年10月)の「コンボイ走行でのギネス達成」で取材させていただいてから連絡を取り合っているので、今回も直接お聞きしてみました。

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Michaelさんが、実際にスマート・サモンが動く様子を動画とともに呟いたのは、2019年11月2日(土)のことです。バージョンは「2019.36.1」だそうです。駐車場からゆっくりと、しかししっかり安全に、モデル3が、呼び出した人のもとにやって来る姿がわかります。

台湾の台北市の夕景。101ビル(101大楼)がひときわ目立つが、その辺りの信義區はここ20年で再開発が進んで近代的な町に変貌した。
台湾の台北市の夕景。101ビル(101大楼)がひときわ目立つが、その辺りの信義區はここ20年で再開発が進んで近代的な町に変貌した。

今回のスマート・サモン有効化は、Michaelさんと共に調べてみたところ、アジア太平洋地域(APAC Region)ではこの台湾が最初のようです。早速、Michaelさんに以下の質問を投げかけてみました。

  1. スマート・サモンは台湾の公道で「合法」という形になったのか?
  2. アジアでの有効化は台湾が最初か?

2. に関しては、すでに上で書いた通りです。1. については、今回は「私有地のみ」で有効になっているそうです。つまり「公道」ではまだ使えません。そうは言っても、こっそり使っちゃう人も居るのではないかと聞いてみたところ、「GPSを使って、スマート・サモンが使える位置をロックをかけている」との答えが返って来ました。さすがに「賢い(スマート)」ですね。

土砂降りの雨のなか、ショッピングモールやレストラン、ホテルで、たとえば赤ちゃんや小さな子どもを連れているときなど、この機能は本当にありがたいですよね。お年寄りが運転している時も便利です。雨のなかを、走ってクルマまで行くのは辛いですから。転んだりしたら大変です。

そんななか、アジア太平洋地域のオーストラリア、ニュージーランドでもスマート・サモンが有効になったようです。日本時間2019年11月9日23:00に、以下のようにTwitterに投稿されました。

こちらもバージョンは「2019.36」のようです。たぶん台湾でリリースされたのと同じ「2019.36.1」でしょう。

今後は、自動運転の精度がさらに向上して、法整備が進めば、公道でのスマート・サモンも当たり前になることでしょう。一人しか家に居ないとき、土砂降りのなか、駅まで運転して行ったEVが、この機能を使って自動的に自宅の駐車場まで帰ってくれる……。日本でもできたら便利ですね♬

(箱守知己)

この記事のコメント(新着順)2件

    1. 古川様、コメントありがとうございます。本当ですね。ナイトライダーが実現したような印象ですね。スターウォーズで言うと、R2-D2がソケットに装着された状態で、クルマを持って来てくれるような。

      いずれ、「モデル3君、ショッピングモールの南車寄せまで迎えに来て!」なんて音声で指示すると、ゆっくりと安全に走って来てくれるようなことも実現しそうですね。そうなると、愛車に「名前」を付けておかなければならなくなるかも知れませんね。

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この記事の著者


					箱守 知己

箱守 知己

1961年生まれ。青山学院大学、東京学芸大学大学院教育学研究科、アメリカ・ワシントン大学(文科省派遣)。職歴は、団体職員(日本放送協会、独立行政法人国立大学)、地方公務員(東京都)、国家公務員(文部教官)、大学非常勤講師、私学常勤・非常勤講師、一般社団法人「電動車輌推進サポート協会(EVSA:Electric Vehicle Support Association)」理事。EVOC(EVオーナーズクラブ)副代表。一般社団法人「CHAdeMO協議会」広報ディレクター。 電気自動車以外の分野では、高等学校検定教科書執筆、大修館書店「英語教育ハンドブック(高校編)」、旺文社「傾向と対策〜国立大学リスニング」・「国立大学二次試験&私立大学リスニング」ほか。

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