EV放浪記2.0【023】新規入会大歓迎! 販売終了でもHonda eオーナーの輪が拡大中

愛車のHonda eを走らせつつ電気自動車関連の話題をレポートする連載の第23回。今年も「ジャパンEVラリー白馬2024」に参加してきました。昨年のラリー参加をきっかけに発足したHonda e オーナーズクラブに、白馬でまた新メンバーを迎えることができました。

EV放浪記2.0【023】新規入会大歓迎! 販売終了でもHonda eオーナーの輪が拡大中

EVラリー参加をきっかけにオーナーズクラブ発足

11回目を迎えた「ジャパンEVラリー白馬」ですが、ロングドライブ体験が共有できる、新しいつながりができる、白馬の自然が気持ちいい……などなど楽しさ満載。Honda eに乗り始めた2022年にふらりと訪ねて気に入って、今年で連続3回目の参加。昨年のラリーでは、Honda eオーナーであるモータージャーナリストの片岡英明さん、スマホジャーナリストの石川温さんと話して盛り上がり、Honda eで来ていた他の参加者と一緒に、オーナーズクラブが発足する運びとなりました。

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今年の日程は、7月27日(土)~28日(日)。行ける人はぜひ白馬で集まりましょう、とグループLINEに書き込みはしたのですが、Honda eは「街なかベスト」のクルマですし、無理にはお誘いできません。点呼もとらなかったので、何台来るかは当日のお楽しみ、ということになりました。

代表を務めてもらっている片岡さんがいることは確実でした。毎年「最新EV&PHEV試乗会」の同乗アドバイザーとして参加されているからです。この試乗会は、EV通のジャーナリストが助手席に乗って、いろいろ解説やアドバイスをしてくれるという人気企画。ただ、片岡さんはスタッフとしてのミッション(試乗車に乗って白馬往復)もこなしているので、マイカーの黄色eには乗ってこられないはず。

しかも、送られてきた案内を見て、しょんぼり。昨年まではHonda eが試乗車に入っていたのに、今年はラインナップされていませんでした。生産と販売を終了してしまったという悲しい現実をかみしめます。

愛車のHonda eは家族が遊ぶレジャーの足に……

私は白馬に前夜に到着して、27日の午前中には参加受付を済ませました。ただし、それから2日間のイベント期間中、マイカーの青eは、ほとんど会場であるエイブル白馬五竜第3駐車場には駐車していませんでした。一緒に来た妻と次男が、友人親子と一緒に、白馬村内に点在するレジャー施設で遊び倒す足に使っていたからです。たしかに、小学生は友達とアスレチックとかのほうが面白いですよね。

でも、私の場合はクルマの置かれた駐車場で、ただEV仲間と話しているだけで楽しかったりします。今年はなんと38車種101台が参加。別記事でも書きましたが、BEV化された昭和レトロなハイエースとか、急増中のBYD各車とか、太陽光パネルを積んだMINICAB-MiEVトラックとか、いろいろ見て回って、オーナーの皆さんと話していると、あっという間に時間が過ぎていきます。

試乗会でBYD ATTO3に乗せてもらったりしつつ、同じように会場を出入りしているはずのオーナーズクラブのメンバーを探して歩きます。白馬に向かう途中のサービスエリアで、「同じく白馬に向かうHonda e乗りに会いました」と報告もあったので、新しい人に会えるかも!と期待も高まっています。

ホンダの広報部長がマイカーeで新メンバーに

土曜日に見つけたHonda eは4台。何度もランデブーしていてEVsmartブログにもよく登場してもらっているばにらさん(銀e)、それにEV-GPでモデューロレーシングHonda eを一緒に応援しているチョビさん(白e)とはすぐに合流できました。初対面となったのが最近ネットで入会してもらったカミヤさん(赤e)でした。せっかくなので、空いているスペースにHonda eを並べちゃいましょうよ、などとわいわいやっているところに、「こんにちは〜」と声をかけてくれたのが、往路で目撃されたガンメタeの秋葉さんです。

なんと、本田技研工業の中の人(広報部長)でした。今回、ホンダは会場内の協賛ブースにCR-V e: FCEVを展示していて、新型車を紹介しつつ、外部給電器のPower Supply ConnectorやPower Exporterを使って電化製品を使ってみせるというデモンストレーションを行っていたのです。

ただし、秋葉さんが乗ってきたHonda eは、広報車(自動車メーカーがメディアの取材用に貸し出してくれる車両)などではなくて、れっきとしたマイカー。長年続いているEVラリー白馬には個人的に興味を持っていて、今年こそ参加しようと決めたところ、CR-V e: FCEVを展示する話がたまたま同時進行した、と経緯を説明してくれました。

Honda eを選んだ理由をお聞きしました。秋葉さんはインテグラ TYPE R に長く乗っていたそうです。ただ、「2040年にグローバルでのEV/FCEVの販売比率を100%とする」というホンダの電動化戦略を考える部署にいたこともあり、「次に買う車はEVにする」と決めていたのだとか。

「電動化に取り組むなら、EVにどういう価値があるのかを自らの体験としてみようと思ったんです」(秋葉さん)

2021年6月に納車されて、おもに休日のドライブなどに利用。現在の走行距離は約1万2000キロだそうです。

「実感できたのは、エンジンの振動がないのは疲れないということ。静かで加速もいいし、小回りが利くので使い勝手がいいですね」とHonda eの良さを語ってくれました。中の人ですし、普通は割り引いて聞くものですが、同じクルマのオーナーなので、100%賛同できました。EV共通の特徴も備えていますが、とくに最小回転半径4.3mと軽四並みに小回りが利くのが、街中ではほんとに扱いやすいんですよね。

乗ってて楽しいHonda e!

いい機会なので、他のクラブ員にもインタビューしました。共同購入したお父さんと一緒に参加した白eのチョビさんは、近所のディーラーに「面白半分で試しに行った」ところ、親子そろって気に入ってしまい、その日のうちに注文を入れたそうです。「もともと新しいもの好きで、ガジェット的なものも好き。個性があるのがいいですよね」。以前に乗っていたカローラの走行距離は10年でやっと3万キロだったのに、Honda eは3年で3万4000キロオーバー。「乗ってて楽しいです」。

銀eのばにらさんは当ブログでも一度ご紹介していますが、旅が好きで、長く乗っても壊れなさそう、というのがEVシフトの大きな理由。「100万km乗る」という宣言のとおり、3年で走行距離は13万キロを超えています。日本で一番走っているHonda eかもしれません。

赤eのカミヤさんは「小さなプレミアムカーが欲しかった」そうで、サイズ感がよかったのだとか。「たまたまEVだったという感じです」。自宅に200Vコンセントを設置済みだったので、EVも選択肢にできたそうです。やはり自宅に充電設備があるというのは、大きいですね。

日曜日にはもう一人、赤eの松本さんも到着しました。同じく3年連続で白馬に来ていて、初期メンバーの一人でもあります。購入動機はデザインでした。モーターショーで発表されたのを見て「出たら絶対買う」と即決。「かわいらしいかたちで、これだ!という感じでした」。乗ってみて、ますます気に入ったそうです。「ホンダはFFと思っていたので最初はRRを意外に感じましたが、走りが楽しいですよね」。

去年は、試乗車も含めて4色5台が参加していたのですが、今回は5色6台に。私の青eが前述の事情で不在だったので、集合写真は少し寂しくなってしまいましたが、試乗車がなくなったにもかかわらず、しっかり増えてうれしい限りです。

EVラリー白馬名物の「EV」サインを真似て「e」サインを作ってみました

白馬での出会い以外にも、SNSなどを通じてアプローチしてくれる方もいて、オーナーズクラブが発足して1年弱で、参加してくれているHonda eは16台になりました。メンバーにはメカニックの方などもいて、メインテナンスやカスタマイズについてネット上で情報交換させてもらっています。不具合についての報告など、オーナーならではのコミュニケーションが、すごく役に立ちますし、ありがたい限りです。

なにより、みんながいろいろな楽しみ方をしているのを知るのが刺激になります。日産、テスラ、ヒョンデなど各車のオーナーズクラブが盛んに活動している理由が、やってみるとよく理解できました。

当ブログでもお伝えしていますが、EV-GPに出場しているモデューロレーシングHonda eを応援しつつのサーキットオフ会なども開催しています。引き続き、新メンバーも募集中です。みんなでEVライフを一緒に楽しみましょう。

私のHonda e(2021/4/29~2024/8/10)

総走行距離 5万9949km
平均電費 8.8km/kWh
累計充電回数 急速417回、普通113回

取材・文/篠原 知存

この記事のコメント(新着順)3件

  1. はじめまして。2020年2月からHonda e イエローに乗っています。
    いつもEV放浪記を参考にさせていただいております。特に最近のSOH(バッテリー劣化度)につい手の記事は大変参考になりました。私も担当のホンダカーズ竹ノ塚店(東京都足立区)で定期点検時にSOHのことを調べてくれるように営業担当者並びにテクニカルの人にお願いしましたが最初は理解していただけませんでした。従って、このEV放浪記の記事を持ち出してようやく理解を得ました。今後もHonda eを乗り続ける上でも情報共有の大切さを痛感しました。是非ともHonda eオーナーズクラブに遅ればせながら入会させてください。よろしくお願い申し上げます。

  2. こんにちは、わたくしも昨年末からホンダeイエローオーナーになりました、よろしくお願いします。

    1. 渡辺ジュンヤさま

      こんにちは。コメントありがとうございます!
      メンバーとして参加いただけるか、追加情報をご希望でしたら、
      asobou524@gmail.comへメールをいただければ幸いです。
      よろしくお願い申し上げます。

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この記事の著者


					篠原 知存

篠原 知存

関西出身。ローカル夕刊紙、全国紙の記者を経て、令和元年からフリーに。EV歴/Honda e(2021.4〜)。電動バイク歴/SUPER SOCO TS STREET HUNTER(2022.3〜12)、Honda EM1 e:(2023.9〜)。

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