『IONIQ ELECTRIC CAMP 2023』電気自動車でオール電化キャンプを楽しんできました!

EVからAC100V電源を手軽に取り出すことができるヒョンデ『IONIQ 5』を中心とした電気自動車でオール電化キャンプを楽しむイベントが開催されて、EVsmartブログも参加してきました。迫り来る台風の影響で時折バケツをひっくり返したような雨に見舞われたものの、参加者のみなさんとともに楽しい時間を過ごすことができました。

『IONIQ ELECTRIC CAMP 2023』電気自動車でオール電化キャンプを楽しんできました!

2年目の開催で参加台数は10倍以上に躍進

2023年8月6日(日)〜7日(月)、静岡県掛川市内のキャンプ場「ならここの里」で、ヒョンデIONIQ5のオーナーズクラブである「IONIQ OWNERS QLUB(IOQ)」が主催する「IONIQ ELECTRIC CAMP 2023」が開催されました。AC100Vコンセント(室内V2L)付きで、普通充電口から電気を取り出すアダプターも標準装備(室外V2L)、アウトドアでも手軽にAC電源を使えるIONIQ5の特徴を活用してオール電化キャンプを楽しむ趣向です。

IONIQ 5から手軽に給電。晴れときどき豪雨の2日間でした。

IONIQ 5のオーナーミーティングがベースではありますが、今年の参加資格は「参加資格はIONIQオーナー(納車待ち含)、IONIQに興味のあるICEV(ガソリン車)オーナーや他社BEVオーナー」ということで、要するに「IONIQ 5の電気を使ったオール電化キャンプをみんなで楽しもう!」という開かれたイベントです。

IOQが主催するオール電化キャンプイベントは、昨年に続いて2年目の開催でした。昨年もEVsmartブログではカーシェアリングサービスの「エニカ」でIONIQ 5を借りて参加&レポートしました。

【関連記事】
ヒョンデ『IONIQ 5』で日本初のオーナーズミーティングに参加してみた(2022年8月30日)

2日目の朝、宿泊した参加者のみなさん。日曜だけ日帰り参加の方も多かったです。

昨年はIONIQ 5の納車が始まったばかりだったこともあり、オーナーの参加台数は3台だけでした。でも発売から1年が経過した今年は大盛況。IONIQ 5が25台、テスラ車もモデル3が3台、モデルYが4台、モデルX1台の計8台が参加。ICE車も3台で、合計台数34台、62名の参加者が集まりました。

IONIQ5以外で参加したEVがテスラ車だけだったのをテスラオーナーの方に「何か特別な呼びかけがあったんですか?」と確認すると「とくにそんなわけじゃないけど、テスラオーナーには楽しいイベント好きの人が多いから(笑)」という答え。テスラ車から大容量のAC電源を取り出すことはできないですが、参加したみなさんはシガーライターからのアダプタやポータブル電源を駆使したり、IONIQ 5から延長コードで電気をもらったりしながら、オール電化キャンプをそれぞれに楽しんでらっしゃいました。

EVのV2L活用ならではのキャンプの楽しみ方

キャンプの醍醐味は焚き火や炭火BBQ! と思う方も多いでしょうが、オール電化キャンプでは「火」や燃料は使いません。ACコンセントの電源でホットプレートやIHクッキングヒーターなどの調理器具を使いこなして、思い思いの料理やコーヒーなどを楽しみます。

「味気ない!」なんて思うのは「自動車はやっぱりガソリン臭くなきゃ!」という思い込みと同様です。

朝食でホットプレートでこだわりのフレンチトーストを作り、みんなにふるまっていた杉本さん。
もちろん、最高に美味しかったです。
IHクッキングヒーター&ホットサンドメーカーでのホットサンド作りは今年も大好評。
焼き印も電気で押します。参加した子どもも楽しくチャレンジ!
YouTuber、僕テスのトシさんもテスラで参加。朝は豆から挽いたこだわりのコーヒーを淹れてみんなにふるまっていました。

電気調理器具を使うといっても、アウトドアでの料理やコーヒーは格別です。炭火などと比べて準備や後片付けが楽な分だけ、素材や料理方法などにこだわったり、自然の中でまったりとした時間を過ごしたり、オール電化キャンプならではの楽しみがあるのです。

うっかり写真を撮り忘れたのですが、昨年も好評だった「IONIQ5の電気でキンキンに冷やしたサーバーで注ぐ生ビール」は今年も健在。

さらに今年は、スターリンクでネット接続した「e-SPORTS」のアトラクションも用意されていました。

電気があれば、屋外でもいろんなことが楽しめます。

去年は私もテントを張ったのですが、今年は雨予報が出ていたので、EVsmartブログ取材チーム(私と木野さん)は弱音を吐いてバンガローに泊まりました。

IONIQ 5オーナーの方の多くは車中泊を楽しんでらっしゃいました。

IONIQ 5には純正アクセサリーとして、車中泊用のエアーベッド(税込3万9,000円)が公式のオンラインショップなどで市販されています。参加者のみなさんは各自工夫してシーツを掛けて使ってました。

エアコンの効いた車内で快眠できます。

さらに「これいいな!」と感じたのが、フロントガラスやドアの窓から入る光を遮断して、目隠しになって虫除けの網にもなった「マルチカーテン」。これも純正のアクセサリーとして発売されて(今日は在庫切れでした)います。

値段は9,600円(税込)とお手頃。売り切れるのも納得です。

今回、私は長年の愛用品であるスノーピークのタープも持参しましたが、風が強くて張るのを諦めました。テントなどこだわりの道具を使いこなして快適に過ごすのがキャンプの魅力であることは知ってるつもりです。でも、IONIQ 5で電気が使えて、純正アクセサリーを含めた「オール電化キャンプのために」工夫したアイテムで、手軽に楽しい時間を過ごすのも、これはこれで魅力的であることを、改めて実感したのでした。

エニカで借りたIONIQ 5の電池残量が27%……

今年も私はエニカでIONIQ 5のオフィシャルシェアカーを借りて参加しました。会場の「ならここの里」までは約225kmで、昨年のふもとっぱら(約128km)より遠かったですが、シェアカーのIONIQ 5 Voyageは72.6kWhのバッテリーで一充電航続距離は618km(WLTCモード自社測定値)で、満充電なら500kmくらいは走れるので問題ありません。

ところが……。出発の早朝、エニカアプリにメッセージが来て、借りる予定のクルマのバッテリー残量が27%になっているとのこと。規定では「50%以上で返却」となっているのですが、前夜借りた人が掟破りで充電せずに返却したようです。

借りたばかりのEVが、この残量はちょっと萎えます。

27%でも海老名SAまでは行けるかなとも思いましたが、念のため、借りてすぐに近くの日産ディーラーで20分ほど充電、からのスタートになったのでした。エニカでIONIQ 5のオフィシャルシェアカーの電気自動車を利用する方、返却時はバッテリー残量の規約を守るよう気をつけましょう。

また、エニカかヒョンデのご担当者さま、オフィシャルシェアカーのガレージに200Vコンセントがあるとうれしいです。

ちなみに私の場合、キャンプ場から残量65%くらいで復路スタート。駿河湾沼津の150kW器で30分充電して33%から86%に回復。さらに海老名SAの90kW器でトイレ休憩がてら10分ほど充電して、70%以上の電池残量で返却しました。休憩がてらの「ちょこっと充電」を使いこなすのも、EVを楽しむコツ、ですね。

なにはともあれ、パワーアップしたオール電化キャンプ、楽しかったです。主催者の辻榮さん(関連記事)、来年も楽しみにしています!

取材・文/寄本 好則

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					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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