マツダが電気自動車『MAZDA MX-30 EV MODEL』を日本発売〜販売計画は年間500台

マツダが初めての量産電気自動車となる『MAZDA MX-30 EV MODEL』を日本でも発売することを発表しました。バッテリー容量は35.5kWhで、航続距離は実用に近いEPA基準換算推計値で約178km。国内での販売計画台数は年間500台としています。

マツダが電気自動車『MAZDA MX-30 EV MODEL』を日本発売〜販売計画は年間500台

クロスオーバーSUVで価格は451万円〜

2021年1月28日、マツダが初めての量産電気自動車である『MAZDA MX-30 EV MODEL』を日本国内向けに発売することを発表しました。グレードはおもに装備の違いで3種類。価格はそれぞれ以下のように設定されています。

『EV』 451万円〜
『EV BASIC SET』 458万7000円〜
『EV HIGHEST SET』 495万円〜

いずれも駆動方式は1モーターの前輪駆動(2WD)となっています。

日本国内向けに先行発売されたエンジン(マイルドハイブリッド)モデルは、ベースグレードの2WDが242万円〜なので、完全な電気自動車モデルは約200万円ほど高価な設定となっています。また、先行発売されている欧州での価格がおおよそ400万円前後ですから、日本国内向けは欧州よりも高価な設定となったようです。

【関連ページ】
『MAZDA MX-30 EV MODEL』車種サイト

【関連記事】
欧州でマツダ『MX-30』先行予約を開始〜日本でも年内発売の見込み(2020年3月20日)
マツダ『MX-30』が日本国内でも今年中に発売か〜EVに必要十分な性能とは(2020年1月15日)

搭載するバッテリー容量は35.5kWh

搭載するバッテリー容量も全グレード共通で、35.5kWhです。これは、昨年発売された『Honda e』と同じ容量です。そういえば、価格も欧州との価格差含め、Honda eとぴったり同じ(451〜495万円)ですね。ホンダとマツダで話し合ったわけではないと思いますが、ちょっと不思議ではあります。

お出かけ意欲をくすぐるクロスオーバーSUVでありながら、バッテリー容量がやや控えめになっているのは、「LCA評価によるCO2排出量を抑えることと、買い物や通勤など、日常生活でのお客様の実用的な使用環境に見合った走行距離を考慮」した結果としています。

LCA評価というのは、LCA=Life Cycle Assessment(ライフサイクルアセスメント)を意味しており、原料の調達から製造、製品の利用から廃棄に至るまで、ライフサイクル全体の環境負荷を評価する考え方です。やみくもに大容量化を目指すのではなく適切な大きさの電池を搭載して、環境負荷を軽減する電気自動車のメリットを最大化しようという考え方には賛同できます。ただし、LCA評価については一概にマツダの主張が正しいというわけではありません。LCAにも関わる「Well To Wheel (WtW)」理論について検証した記事があるので、興味がある方はご参照ください。

ともあれ、控えめのバッテリー容量ということもあり、一充電航続距離は日本版WLTCモードで256km。昨年先行発売されている欧州WLTP基準(複合)では200km。より実用に近いアメリカのEPA基準に換算すると約178km程度となります。

充電については、急速充電(DC)はチャデモ規格で最大出力50kWに対応。普通充電(AC)は最大入力6.6kWに対応しています。自社販売店網への充電インフラ設置や、充電カード(会員制度など)については、今回の発表ではとくに言及されていませんでした。

バッテリーの冷媒冷却システム。

リリースの中で、急速充電時などバッテリー温度が上昇した際にバッテリーを冷却する『冷媒冷却システム』を採用し、気温が高い条件下でもバッテリーの状態をベストに保ち、熱による劣化を抑制することが説明されているのが印象的でした。孤軍奮闘、国産EVの地平を切り開いてきた日産リーフ最大の弱点はバッテリー冷却(温度管理)システムを搭載していないこと。Honda eもそうですが、満を持して登場する国産EVにはバッテリー冷却システムが当然の装備となりつつあるようです。

年間500台という計画はあまりに切ない

と、ここまで、なんだか筆が重いことにお気づきでしょうか。待ちに待った国産EVの新車種が日本デビュー。EV普及を応援するEVsmartブログとしてはもっと弾んだ論調の記事を書きたいところなのですが、「あちゃあ」って感じで気分が暗転してしまった理由があります。

販売計画台数として発表されたのが、「500台(国内・年間)」だったことです。

Honda eの「年間1000台」にもびっくりしましたが、その半分。12カ月で割ると月間42台弱の販売計画ということになります。

ちなみに、第一期が数日で完売、第二期の受注を受け付けていたHonda eですが、1月28日現在、その第二期もすでに受注停止になっています。 2020年度分は限定135台で抽選という冗談みたいな新発売となったレクサス初の電気自動車『UX300e』もすでに年度内の商談受付は停止中。価格設定を含め、国産EVについては「売れない」というよりも「売らない」状況から抜け出していないことを痛感せざるを得ません。

電気自動車が高いのはリチウムイオン電池が高いから、電気自動車はメーカーが儲からないからといった声が聞こえてきそうですが、テスラは電池を改良しつつコストを下げて黒字を出しているし、お隣の中国では100万円台前半で実質200km以上の航続距離をもつ大衆車EVが続々と登場しつつあります。高い技術力をもつはずの日本の自動車メーカーが、いつまでも「売らない」電気自動車でお茶を濁すのはいかがなものか、というのが正直な思いです。

1月28日に発売されたMX-30 EV MODELが、どのくらいで受注停止になるのか楽しみです。

一方で、MX-30 EV MODEL日本発売のリリースでは「2050年時点のカーボンニュートラル実現へのチャレンジに向けて」開発したことが強調されて、「わたしらしく生きる」方々を応援するサイトと銘打って『持続可能な社会を目指して MAZDA SUSTAINABILITY』という特設サイトをMX-30 EV MODEL日本発売に合わせてローンチしたことが紹介されていました。

つまり、SDGsやサステナビリティが必須の課題となっているグローバル企業として、MX-30 EV MODELの日本発売はこうした特設サイト開設と同じようなCSR、あるいは企業広告という位置付けなのかな、と思ってしまいます。

そういえば、電気自動車の売上統計を紹介する『EV Sales』によると、欧州でのMX-30 EV MODEL、2020年11月に2640台で19位に初登場ランクイン(統計は20位まで発表)しましたが、12月はランキングから姿を消しました。

(文/寄本 好則)

この記事のコメント(新着順)35件

  1. ホンダeも欧州で前評判にもかかわらず価格面で失敗

    やっぱり「総合的な意味での技術力」がないんです。
    バッテリー調達のコスト管理ができてない
    売って終わりのビジネスモデルから脱却できてない。

    自分たちが魅力のない製品を売って失敗してるだけなのを市場のせいにするなと言いたい

  2. >ではなぜ日本政府はそうしないのか
    中国のように独裁国家ではないので日本では無理です。
    日本だけでなく自由民主国家である欧米でも不可能です。

    >200万近い高速道路走れないミニカーが最適解というのはいかがなものか。少なくとも私には要らないし買えないです。
    同感です。現時点ではEVは極めて趣味性の高い乗り物です。

    >トヨタから、本当に最適解の電動車が登場することを期待しています。
    EVではなく電動車であれば現時点での最適解はトヨタのHVですね
    欧州のCO2規制をトヨタだけがHVメインでクリアできるわけですから

    >この記事とは関係ないので深くは言及しないですけど、ミライもじゃぶじゃぶですね。
    「中国では100万円台前半で実質200km以上の航続距離をもつ大衆車EVが登場している」
    というのが技術力の問題ではないことが理解してもらえればいいので

    >つまりは、どこを目指してるの?ってことかと思います。
    EVだけに集中しすぎる方がリスクが高いと思われます。

    ちなみにMX-30の欧州での価格は下記の通りです。
    バッテリー搭載量からして妥当なところですね

    バッテリーサイズは35.5kWhのみ、航続可能距離は欧州WLTC複合モード算出で124マイル(約200km)、価格は25,545ポンド(約362万円)から、となっている。
     ちなみに、欧州市場でのBEVの相場は、VW ID:3の58kWhモデルが32,935ポンド(約466万円)、77kWhモデルは42,235ポンド(約598万円)、日産リーフは40kWhモデルが26,845ポンド(約380万円)、62kWhモデルは32,695ポンド(約463万円)であることを考えると、MX-30のエントリー価格はリーズナブルといえる。
    https://bestcarweb.jp/news/entame/239445

    1. ランソンさま、コメントありがとうございます。

      中国企業の実状は伝聞でしかなく、民間の自動車メーカーにどのような政策が実践されているのか調べてみなきゃではありますが、記事中で挙げている「大衆車EVが続々と登場」というのは、長城汽車のORA R1や、上汽通用五菱汽車の宏光MINI EV のことで、いずれも国有ではない民間企業と認識しています。また欧米、たとえばフランスでは、ルノーグループが100万円台で200kmくらい走れるクロスオーバーEVのダチアスプリングをもうすぐ発売することが発表されています。

      「EVだけに集中」ということではありませんが、世界の市場でEVシフトが加速する中、EVにきちんと取り組もうとしていない(少なくともそう理解するしかない)現状を危惧している、ということです。日本国内市場でハイブリッドや直噴エンジン車を売り続けることで屋台骨が維持できるなら、あるいは、FCVがBEVを凌駕する次世代車として世界に広がるのであれば、それはそれでひとつの選択肢だとは思いますけど、そうじゃないでしょうから。

      価格と航続距離はパッケージングのバランスで決まること。日本の自動車メーカーにこそ、魅力的で安価なBEVを提案してほしいと期待しています。

      発売発表から一週間、MX-30 EV は、まだ受注停止になってはいませんね。日本製EVのアドバンテージでもあるV2H機能もなく、なかなか売れにくいだろうな、と。

    2. ランソン様、コメントありがとうございます。一点だけ、ファクトで誤りがあると思いますので、指摘させていただきますね。ハイブリッド車は50%を超えて普及させることはできない、ということは、日本国内では案外きちんと伝わっていないと思います。

      >欧州のCO2規制をトヨタだけがHVメインでクリアできる

      欧州の規制値は(法律で決まっています)、2030年に2021年比37.5%減。これは欧州WLTP基準で70g-CO2eq/km前後と言われています。
      根拠→http://www.fourin.jp/pdf/info/multi/ElectricVehicleStrategyGAI/sample01.pdf
      最も燃費の良いハイブリッド車は、(欧州の基準では)超小型車ののトヨタ ヤリスですが、このCO2排出量は欧州基準WLTPで86g/km(プリウスは94g/km)。これだけ燃費のよいハイブリッド車であっても、2030年時点で規制値すら満たすことができず、ハイブリッド車は全車両、欧州では罰金の対象となってしまいます。
      罰金は車両ごとでなく、メーカーごと。では70g/kmを満足するために、ハイブリッド車は何パーセントまで許されるのでしょうか?仮にハイブリッド車の2030年における平均排出を試算してみましょう。まずは現時点のデータです。
      C-HR:109g
      ヤリス:86g
      RAV4ハイブリッド:129g
      カローラハイブリッド:102g
      レクサスIS 300h:137g
      レクサスRX 450h:178g
      なおトヨタさんの平均欧州排出は102g/NEDC基準との情報がありますので、これを9年間で10%改善したと仮定しましょう。また、
      https://publications.jrc.ec.europa.eu/repository/bitstream/JRC107662/kjna28724enn.pdf
      こちらの資料より、NEDC→WLTPで1.21倍の排出に増えると仮定します。すると
      平均排出@2030 = 102 x 0.90 x 1.21 = 111g

      するとガソリン車が完全にゼロと仮定しても、ハイブリッド車の比率は70/111=63%程度。罰金を避けるためには残りの37%は完全電気自動車かプラグインハイブリッド車にする必要があります。実際には多少のガソリン車の販売は残ると考えらえるので、2030年の時点でトヨタさんが発表しているように、半分はハイブリッド車、半分は電気自動車・プラグインハイブリッド車になると思われます。

      >MX-30のエントリー価格はリーズナブル

      まさに、この車は欧州市場を意識して作られていると言えます。今後マツダさんが欧州で生き残れるかどうかは、この排出基準をクリアできるかどうかにかかっており、なんとしてでも電気自動車・プラグインハイブリッド車の比率を上げていく必要があるでしょう。

    3. むしろ「EVに注力しない事こそリスク」では?

      最近は欧州のエンジン勢でもメタネーションとか言って
      非化石燃料由来の水素をメタンガスやさらに灯油・自動車燃料に転嫁するなんてことを提唱してますが、細かく計算しなくても
      自然エネルギー→水素→炭化水素→エンジン車…とあからさまに効率が悪い
      (余談ですがCO2と水や水素からメタンのような炭化水素燃料を作り出す技術を欲しているのはマスクのもう一つのほうの企業スペースXが火星で燃料を製造する技術として着目しています。)

      既存インフラを活用できるというごく小さいメリットしかない
      EVは急速充電こそインフラ整備が必要ですが、それでも送電網という
      インフラはすでにある
      要するに「変わりたくない」という業界の都合にしか過ぎないのは欧州でもいるんですね。

      >ハイブリッド車
      エンジン熱効率を1割、モーターやバッテリーやインバータの改良で1割(これの恩恵のかなりの部分はEVと重複)

      だけども、自動車としては振動や騒音といったフィーリングの部分でどうでしょうかね?純粋エンジン車よりはマシにしても

      日本でマニュアル車至上主義の風潮が車マニアにあっても
      市場はATに流れていくように、マニアや守旧派がいくら振動とガソリン臭さこそが車の華と思っても、多数派はそうは思わなければ駆逐されますよ

      そして自動運転やその他のクルマのハイテク化に伴えば
      その振動がダメージになりやすい、抑制に技術とコストをかけるのであればやっぱりいらなくないかな?

  3. 全部読んでも「電気自動車は嗜好品にすぎない」という時代遅れの前提があります。
    5年くらい前なら「テスラはたまたま成功しただけ(当時はそれでも赤字)」という発想でもまあ仕方ないのでしょうけど。

    このあたり自動車業界の時間の遅さですかねえ
    というか、それこそ今売れ筋のSUVとかその辺は嗜好品や威信財という面は別にEVに限らないと思いますけど…
    極論すると自動車に乗らないのが最適解ってことになるんで(まあ、東京周辺ならそれもできるけど、そんなのは世界的にはまれでしょう)
    やっぱりポジショントークでしょとしか思えない。

    自社でもレクサスみたいな最初からそういうところを目指した車だってある
    だから一応レクサスのEVが出るという時は期待したんですよ。
    でもあれじゃねえ…

  4. 忘れられがちですが、この車はバッテリー交換代がかかりますよ。いくらかはわかりませんが、日産と同程度なら80万円以上でしょう。

    個人的には今時のバッテリーで交換は必要ないと思いますが、マツダ自身がバッテリー交換前提でEVの環境性能の試算を行ってますからね。曰く、EVのエコ度がガソリン車を上回るのはEU以外では現実的ではないとのことで。

    いや、バッテリー交換が実は必要ないのならそれでもいいんですよ。ただし、以前の試算は全部間違いだったことになります。EV否定派の論拠を辿るとマツダ試算に行き着くことが多いので、否定派は意見を改めなくちゃいけませんね。

    1. Shiro様、コメントありがとうございます。

      >マツダ自身がバッテリー交換前提でEVの環境性能の試算を行ってます

      確かに。。

  5. 発想が何重にも日本的というか、徹頭徹尾ユーザー無視、現場無視、上層部やメーカーの頭の中だけの「最適解」というか、ユーザーよりも業界の都合を最優先する最適回答だなと。

    100万超えのミニカーなんて乗りたいですか?あなたが自腹で買いますか?
    買わないでしょ?そういうことです。それですべてが説明がつきます。
    買わない人間の言う最適解なんて何の意味もないというか

    営業車としても、社員にミニカーを用意させるような会社は
    儲かってないんだな…待遇悪いんだなとしか思わないというかね。
    実用面でも高速道路を使うなら別のクルマが必要で
    要するにちっともお得でもない、
    安かろう悪かろうな癖に実はそんなに安くない

  6. >テスラは電池を改良しつつコストを下げて黒字を出しているし、お隣の中国では100万円台前半で実質200km以上の航続距離をもつ大衆車EVが続々と登場しつつあります。高い技術力をもつはずの日本の自動車メーカーが、いつまでも「売らない」電気自動車でお茶を濁すのはいかがなものか、というのが正直な思いです。

    中国は国営企業で補助金じゃぶじゃぶ投入しているから100万円台前半で販売できるのです。
    日本の自動車メーカーのみならず欧米の自動車メーカーでもテスラでも不可能です。
    現実的にはトヨタのC+podが最適解でしょう。
    https://www.itmedia.co.jp/business/articles/2101/11/news009.html

    1. >中国は国営企業で補助金じゃぶじゃぶ投入しているから100万円台前半で販売できるのです。
      ではなぜ日本政府はそうしないのか

      古い産業を守るために巨大な税金を投入して新しい産業にはせいぜいわずかな補助金を煩雑な手続きをして「やったふり」をするのか

      自動車産業自体かってはそうでした
      日本は生糸生産を中心とした軽工業と農業に特化すべきでそんなものをやる必要はないというのが「日本の優秀な官僚・評論家」の一致した意見でした

      滅びゆく古い産業を税金投入で保護し、未来ある産業には虚業であるとして目を向けない

      ジャパンディスプレイも、まだ勢いのあるころに税制優遇でもしておけばよかったのに中韓台に負けてからやっても遅いわけで

    2. 200万近い高速道路走れないミニカーが最適解というのはいかがなものか。少なくとも私には要らないし買えないです。
      売らないSUVもまた然り。
      トヨタから、本当に最適解の電動車が登場することを期待しています。

      この記事とは関係ないので深くは言及しないですけど、ミライもじゃぶじゃぶですね。
      つまりは、どこを目指してるの?ってことかと思います。

  7. 試乗してみましたが、SUVのEVで車輌重量が1.6tなので走りは良いと思います。。
    ただいかんせんBEVとしての価格と航続距離があれでは購入するには二の足を踏んでしまいます。
    V2H対応も不明ですし災害時の100V出力コンセントもありません
    明らかにボンネットを開けると隙間があるので、REX仕様を日本でも500万円くらいで発売すれば売れる車だと思います。

    1. V2Hには非対応と認識しています。
      ほかにいろいろありすぎて、そんなの関係ねぇ、って感じですけど。

  8. ホンダEはあの小ささとかわいさなので、セカンドカーとして近所の買い物用という狙いは分かりますが、長距離乗りたくなるSUVで実質100キロ強しか走れない車に価値はあるのでしょうか? 
    私自身は仕事であちこち駆け回るため、PHEVしか乗れませんので、ロータリーエンジン積んだPHEVを出してもらえれば、アウトランダーから乗り換えるんですが…

    1. ホンダeはデザインと社内エンタメやらイメージで買うものかな
      セカンドカーとしては価格が高いので結局ファーストカーにテスラかエンジン車でも高級車クラスを変えるお金持ち向けになる。

      そこはまあコンセプト通りなんでしょうけど、初期のテスラのお金持ちセレブ御用達のイメージを未だに更新できてないのかなあ?と

  9. 30日づけの日刊自動車新聞「マツダ、EV導入で販社支援 疑問点やトラブルの相談窓口を開設」によると以下のようになっています。
    https://www.netdenjd.com/articles/-/244486

    「導入当初から取り扱いを始める717店舗中、半数以上の店舗で普通充電器を設置する予定だ。利用は納車や整備で入庫したMX-30EVモデルへの充電に限定する。急速充電器については、販売台数に応じて設置台数を検討する。」

    この記事から推測すると以下のようになるようです。
    ・MX-30EV取扱店には普通充電器もない。
    ・取扱店の約半数、350店舗ほどしか普通充電器の設置計画がない。
    ・マツダ店舗の普通充電器は設置されても一般に開放しない。
    ・現時点で急速充電器の設置計画はなく、MX-30EVオーナーで急速充電を利用したい場合は市中の機器を利用してほしい。

    マツダとしては、街乗りを想定したMX-30EVですから、自宅での充電が主であり、自宅以外の充電は今あるインフラを各自で活用してもらうというスタンスのようです。

    課金しない普通充電コンセントなんて住宅でも設置に費用がそれほどかからないのに、それも作らないとは売る気がないと疑ってしまう。

    少なくとも急速充電機能を付けているEVを販売する会社として、販売責任はどうなるのかと思います。(プリウスPHVを売るトヨタもそうですが^_^;)

    1. だからRAV4PHVは急速充電器ができないのでは。
      普段使いさせないのなら普通充電器なんてお金の無駄、コンセントつけておけばよかろうに。
      それよりもたった500台とはいえ、町中にBEVが増えるとなるとそうでなくても少ない普通充電器で充電渋滞が起こりそうで迷惑な話です。
      イオンモールの充電器がまたぞろ混みだすかも。

      しかしねぇ、コンセプトからしたらデミオクラスの話ですね
      車種選択間違えてますよマツダさん。

  10. いやまあ、バッテリー温度調整システムを標準搭載するなど
    ちゃんと知見を活かしてるに見えることはあります
    しかし、遅すぎやしませんか?
    結局それは米ハイテク業界の意思決定の速さ(そしてそれはもうシリコンバレーの専売特許ではなく国際標準になりつつある)と従来的な日本企業の遅さの対比

    こっちが10進歩するうちに向こうは100も1000も進歩している
    半導体業界のように1~2年で価格当たりのスペックが倍、とまではいかないにしても
    そういうベースの速さ

    恐らく、直接的な一番のネックは「手ごろなコストで」「大量生産に必要な量の」バッテリーを確保というサプライチェーンの構築という一番地味で基本的なところで負けている
    派手な新技術で負けただけなら2番手3番手商法でも巻き返せるけどそこがまずい

  11. EV否定派が良く言う「走行距離が短くて価格が高いEV」を作ってどうする。
    かと言ってこれはEV賛成派にとって魅力的な車なのか?
    SUV+EVによる新たな走りの可能性を宣伝しないとだめなんじゃないか?

  12. マツダさんは、EV一年生なので、このバッテリー容量は仕方ないですね。日産リーフも初期型は少なかったですし。
    日産やテスラのような、経験も知識もないですしね(どこまでEVに本気なのか、不明)。
    プラントフォームの関係からEQCのように、室内空間を犠牲にするような事をしてないので、ここはEVファンの方に、評価して欲しいです。

  13. テスラは当然としてVWグループやGMはバッテリーの自社生産体制を計画中、CATLもLG化学もEVを大量生産するメーカーを優先しますよねえ。日産以外の国内メーカーが片手間でEVやPHEV作ってもお前にあげるバッテリーはねえ、って感じでしょうか。

  14. 今回のMX-30 EV MODELの販売計画台数の500台、あくまでも年間発売台数目標としての設定なのか、はたまたHonda eやUX300e、RAV4 PHVのように生産枠がないということで設定された台数なのかは気になるところですね。前者であれば値段も踏まえそこまで売れる状況にない、という低姿勢なだけで済みますが、後者であった場合、年500台は一般販売できる状態ではないのでは、と感じてしまいます。いっそのことMX-30発表前に言われていた通り、リース専売などにしてしまったほうが良さそうにも感じてきます。

    また、今回MX-30 EV MODEL発売にあたって販売店への充電器設置などがなにもないところ、マツダが充電カードなどを自社で何も発行していないところが気になっています。前者は販売会社の意向等もあるでしょうからなんとも言えませんが、後者は純粋に販売時にどう案内するんだろう、と疑問です。まさか「納車後日産Dに行ってZESP3発行してきてください!」なんて案内するわけにもいかないでしょうし、JTBおでかけカードか、あるいはお高いNCSカードでも勧めるのでしょうか…。ゲスト充電は詳しくない人にとっては鬼門でしかないでしょうから無理があります。
    ご時世的にもEVは出さざるを得なかったものの、やはりやる気はあまりないのでしょうかね。

    1. JBさま、コメントありがとうございます。

      ちょうど今朝ほど、充電設備のところにカードへの言及もない旨を追記したところです。

      ご指摘の通り、現状の仕組みの中、ユーザー本位で考えると日産ZESP3加入がベターなチョイスではないかと思います。

  15. バッテリーの容量や販売台数から考えると、日本のメーカーはEVを売る気が無い、のではなく売ろうとしてもバッテリーの調達が出来ないのではないでしょうか?

    トヨタのRAV4 PHVにしても、未だに注文受付できない状態ですし、たった300/月分のバッテリー(しかも容量はMX-30 EVの半分ほどです)すら調達できない。
    レクサスのEVでもそうですよね。

    トヨタとパナソニックの合弁会社の電池の生産能力はハイブリッド車50万台分とはいうものの、EV換算した多分1万台分とかのレベルですよね。

    日本の自動車産業はどうなってしまうのでしょうね。

    1. やすさま、コメントありがとうございます。

      >売ろうとしてもバッテリーの調達が出来ないのでは

      その通り、だと思います。
      そして、それが日本の自動車産業にとって大きな緊急課題だという思いで、こうした記事を発信しているところです。

    2. やすさんへ

      HVの電池50万台分は、容量で比較するとEV5000台分か、それ以下です。

      すでにEVの分野では勝負を投げている状態と言えます。バッテリーをCATLやLGから買おうとしても、大口顧客の1/100の量では価格も高く、交渉力も弱い。

      悲しいですが、液晶で日本が大負けした時のシナリオをそのままなぞっているような感じですね。

  16. ガソリン車は移動と運搬の用途しかないし、毎日自家用車に100kmも乗る人なんて数パーセントもいないだろうし。距離乗らない人向けにこのくらいの容量があってもいいんじゃないんですかね。
    ガソリン車は乗らなかったら朽ちるだけですけど、EVはV2Hで節電できるから乗らなくても役に立ちますからね。車ユーザーの半分が10年で5万程度しか乗らないらしいし。
    しかし家庭用の蓄電器の価格の高さにはびっくりします。
    4.1kWhの蓄電池(ニチコン製/メーカー小売希望価格998,000円)
    16.6kWhの蓄電池(ニチコン製/メーカー小売希望価格4,000,000円)と出てきましたが、MAZDA MX-30 EV、35.5kWh の半分以下の容量で似たような価格というのは車のメーカーが今は損失覚悟で売ってるからなんですかね?
    初代プリウスも開発費や設備投資含めたら赤字だったと聞いてますが。

    1. ノビさま、コメントありがとうございます。

      >このくらいの容量があってもいい

      はい、30kWhリーフ乗りでもある私としてはまったく同感。大衆車EVであれば、30〜50kWhくらいの電池容量があればOKだし、価格とパッケージングで車種ごとの魅力を競う、ようになってくれるといいな、と思っています。

      ただ、なぜそれがSUV? というのが、東京モーターショーで発表を見た際からの、MX-30に対する正直な感想です。

      定置型蓄電池、かなり価格はこなれてきましたが、テスラのPWに比べると、、、って感じですね。結局のところ、本気で電池製造や活用(自動車含め)に投資してきたかどうかという差が明確になりつつあるのかと。

    2. 調べてみたら
      <<自家用車を所有し、月に1回以上車を運転する18歳~59歳の男女1,000名に対し、年間の走行距離を聞いたところ、
      「3,000km以下」が7.6%、
      「5,000km以下」が27.1%、
      「7,000km以下」が24.7%で、
      年間走行距離が7,000km以下までの方が合計で6割(59.4%)となり、年間走行距離の平均は7,073kmとなりました。>>
      というデータがありましたね。
      これだと5千キロ以下は34.7%だけど、60歳以上のデータがないんでそれを入れると車オーナーの半分は年5千キロ以下じゃないかと思います。
      つまり想像以上に近場を乗り回すだけの人が多いということですね。
      こういう人たちほどEVに乗ったらいいのにと思います。
      少なくとも3割の人は今のEV航続距離で全然問題無いですね。
      ガソリン車は街乗りで、発信ストップアイドリングをすると燃費が半分になり、二酸化炭素も多く排出するわけですから。

  17. LCAの計算がどうあれEV同士の比較だったらバッテリー作成時のCO2排出量はこっちの方が低いわけで選択肢が増えるのは歓迎すべきでは?せっかく環境にいいもの作って必要以上に電気流してたんじゃ意味ないでしょ
    お隣の国のEVが世界で販売するのはいつかな

    1. 中国の事か韓国の事かわかりませんけど
      既にBYDのEVバスが走ってる事からして意外とすぐじゃないかな?

      環境配慮はトレンドになる中で、バカ高いか航続距離が短い国産EVバス、燃料電池もまだ高い。ハイブリッドはバスにはあまり効果がない
      そりゃBYDが選ばれるのもやむなし

  18. 欧米の情勢を見ていると,日本の自動車産業の将来性 についてはお先真っ暗の印象を持たざるを得ません。
    自動車がダメ。
    飛行機はもちろんダメ。
    鉄道も価格面で厳しい。
    パソコン,テレビ,スマホはほとんど消えた。
    となるとこれから日本が世界に売れる物は何なのでしょうか。
    薬品も遅れをとっているみたいだし,アニメくらいしか無いのかな?
    あるいは基礎的な研究でパテントを取るとか。

    1. 黎明期(ここで言うのはまだガソリン車に比べてという意味)だからこそ
      ダメなものを売ったらダメなイメージが定着して勝てなくなるの
      日本で初期のandroidがダメダメだったせいでiPhone一極になる構図に似ている。

      >となるとこれから日本が世界に売れる物は何なのでしょうか。
      見えない社会インフラってのは結構ありますよ
      まあ大体欧米が強くて、中国が追っかけてくるんでニッチなんですけど

      社会インフラは充電もそうですけど
      技術力や発想も重要ですが規格を国際統一するような政治力交渉力外交力も重要だが、結局会社内・自分の業界・日本国内の事しか考えてないから
      世界に先駆けてiモードやフェリカを開発してもローカルな普及でとどまります

      このくらいの容量があっていいといいますが
      その程度の容量でガソリン車で言えば高級車並みの価格
      そしてEVであることの付加価値は低い。
      率直に言って売れるわけがない。売れない言い訳作りのために出してると「誤解」されても仕方ない。(今では、実力がないだけなんじゃないかと思ってますが)

      テスラは極論ですが仮に何の変哲もないガソリン車だとしても
      クルマとしての品質ではまだ従来メーカーに分があるとしても
      自動運転やエンタメ機能だけでも興味を引く

  19. この搭載容量でこの値段では厳しいと言わざるを得ないと思います。
    ホント長距離行きたいSUVなのに実質178kmなんて。暖房かけたら100kmくらいしか走らないと思います。
    途中で経路充電しても50kmしか増えないわけで、遠出など無理!
    ロータリーエンジンのレンジエクステンダー仕様の追加搭載必須。

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この記事の著者


					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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