「輸入電気自動車はなぜチャデモ最大50kW対応が多いのか?」ジャガーのご担当者に質問してみました

電池容量90kWhのジャガー『アイペイス』は日本の急速充電ではチャデモ規格で最大出力50kWまでの対応です。アウディ『e-tron』やメルセデスベンツ『EQC』もチャデモは50kWまで。なぜ、輸入電気自動車は最大50kWで抑えているのか? ジャガーのご担当者に直接質問してみました。

「輸入電気自動車はなぜチャデモ最大50kW対応が多いのか?」ジャガーのご担当者に質問してみました

※冒頭写真は2019年の関西への長距離試乗取材時、偶然、納車されたばかりのアイペイスと出会った、おそらく日本初の「アイペイス同士で充電待ち」シーン。

実状に合わせて性能を手加減しているという現実

電気自動車として高い完成度を誇るジャガー『I-PACE(アイペイス)』は、90kWhという大容量電池を搭載しているのに、日本でのチャデモ規格の急速充電は最大50kWまでしか対応していません。昨年日本に導入されたメルセデス・ベンツ『EQC』や、9月にデビューしたばかりのアウディ『e-tron』も、大容量だけどチャデモ対応は50kWまで。さらには、グループPSAが続々と日本に導入しているプジョー『e-208』や『SUV e-2008』、『DS3クロスバックE-TENSE』もチャデモは最大50kW対応です。

独自に急速充電インフラを設置しているテスラやポルシェ(タイカン)は、100kW超の高出力な急速充電にも対応していますが、輸入電気自動車は「日本導入時のチャデモ対応は最大50kWまで」というのが大きな流れになっているのです。

大容量電池を搭載した電気自動車は満充電からの航続距離はもちろん長いのですが、急速充電を活用してさらに長距離を走ろうとする際には、急速充電器の出力が利便性に大きく関わります。最大50kW出力で30分充電しても、充電できる電力量はおおむね20kWh程度。電費が5km/kWhとすると、100km分しか入れることができず、結局、こまめに急速充電を繰り返しながら距離を伸ばすしかなくなります。

50kW器で30分充電後の表示。22%から47%へ。22.2kWhの充電量は、おおむね高速道路走行100km分程度となる。(2019年8月の長距離試乗にて)

なぜ、こんな状況になっているのか。ジャガー・ランドローバー・ジャパン(JLRJ)のご担当者にリモートでインタビューする機会を得て、直接、直球で質問してみました。以下、まずは一問一答形式でご紹介します。

【Q】アイペイスは欧米CCSではDC100kW対応という認識で間違いないでしょうか?

はい、間違いありません。

【Q】日本仕様でチャデモ規格、最大50kW対応を選択したのはなぜでしょう?

日本国内の急速充電器普及状況が、おおむね最大50kWとなっているためです。

【Q】日本でも高速道路などに高出力器の整備が進み始めています。今後、高出力対応とすることは計画されていますか?

将来的なことは申し上げられません。市場の動向や高出力器の整備状況を見ながら検討していきます。

【Q】広報車をお借りして長距離実走した際にも、使用できない急速充電器がありました。JLRJとしても状況は確認されていますか?

はい、認識しております。それらについては逐次調査し、改善に努めています。

新電元の中速器でエラー表示が出た様子。(2019年8月)

【Q】互換性チェックはどのように実施されていますか?

充電器メーカーとも連携しながら、実走調査を行っています。試験用車両の走行距離はすでに9000kmを超えており、国内に設置されている主要な機種は全て調査済みです。

【Q】どこか、1箇所で全機種のチェックをできるような施設はないのでしょうか?

そういう場所があるとありがたいのですが、ありません。実走調査を繰り返し、問題があれば個別に対応しています。

【Q】たとえば、2019年に長距離試乗した際には、日産ディーラーなどに多い細型タイプの急速充電器が使用できませんでした。設置数が多い機種なので、ユーザーが困るケースも多くなるように思います。

ご指摘の日産の機種については、最新のソフトウェアアップデートで対応し、すでに問題なく充電可能になっています。

【Q】そうした情報は、ユーザーにもきちんと伝わっているのでしょうか。

お住まいの地域によって普及している充電器が異なるケースが多いため、ディーラー経由でお客様の生活範囲を考慮してお伝えする形を取っています。

【Q】チャデモ規格に準拠しているのに、どうして使用できないといったような不具合が起こるのでしょう?

チャデモ規格はあくまでも急速充電の「仕様」を定めたもので、実装は各メーカーに委ねられています。よって実際の実装方法は各社で異なることから、結果的に充電器と車両間で期待値とは異なる挙動が生じることがあります。もちろん車両も充電器もチャデモ規格には準拠しており、どちらかがミスをしているということではないので、チャデモ協議会ともコミュニケーションを取りながら、問題に対応しながら前進しています。

充電インフラ整備とEV普及について

限られた時間ではありましたが、JLRJとしての充電インフラ整備や、電気自動車普及への思いについても質問しました。

高速道路SAPAでは充電待ちに遭遇することも増えています。

【Q】JLRJとして、テスラやポルシェのような経路充電インフラ整備は考えていらっしゃいますか?

すでに、チャデモ50kW器の販売店への導入を進めています。正規ディーラーの店舗CI(デザインルール)をリニュアールするタイミングで急速充電器の設置を進めており、11月13日現在、全国46店舗中の22店舗に設置済みです。

【Q】100kW超の高出力器の整備はいかがですか?

現状の課金方式が充電した電力量での従量課金ではなく充電時間による課金であるなど、現状では制度的な課題が壁になっていることは私どもだけではなく、業界全体が課題として認識しています。端的にいうと、高出力器を設置しても、設置者に経済的なメリットが少ないのが実情です。こうした状況は今後日本の充電インフラ整備を担う『e-Mobility Power』さんを筆頭に業界全体で解決すべき課題として認識していますので、制度改革を含めて日本の充電インフラのさらなる拡充に期待しています。

【Q】ジャガーとして、アイペイスに続く電気自動車は出てきますか?

はい。すでにジャガーのフラッグシップ・サルーン『XJ』の次期型モデルはBEVとなることを発表しています。日本導入時期は決まり次第発表させていただきます。

【Q】欧州では主要国もプラグイン車シェアが10%を超えてきました。一方、日本ではなかなか広がりません。日本市場でプラグイン車普及が進みにくい理由を、どのように捉えていらっしゃいますか?

欧州と比較すると、行政のサポートのレベルが違うと感じます。税制など金銭面のサポートに加えて、欧州の一部の国では優先駐車場やバスレーンの走行を許可して渋滞の影響を受けないなど、BEVやプラグイン車への優遇が手厚くなっています。現状はまだエンジン車との価格差(PHEVが割高)があります。日本でも金銭面に加えて、電気自動車の利用を促す施策がないと、なかなか普及は進みにくいのではないでしょうか。

ジャガー・ランドローバー・ジャパン株式会社マーケティング・広報部プロダクトスペシャリストの藤井崇史さんを中心に数名のご担当者からお話しを伺いました。

つまり、日本の充電インフラ「もっとがんばれ!」という結論

電動化や自社インフラにまで少し話題を広げましたが、この記事のテーマである「輸入車EVの多くがチャデモは最大50kW対応」であるのはなぜ? という疑問に対する結論は「日本の充電インフラが不十分だから」ということになります。

今、日本国内で運用されている急速充電器の多くは、2013年ごろからの数年間で、経産省とNCSの補助金を受けて設置されたものがほとんどです。7年間で電気自動車は大きく進化しましたが、急速充電器本体が更新されることは少なく、大容量化や高出力化に対応しきれていないということですね。

ちなみに、チャデモ規格自体は最大900kWのチャデモ3.0まで発行されています。

【関連記事】
チャデモの進化〜電気自動車次世代高出力充電規格は日中共同開発の『ChaoJi/チャオジ』へ(2020年5月16日)

では、どうしてこんなことになってしまったのでしょうか。

端的に評価すると、欧州の「IONITY(アイオニティ)」やアメリカの「Electrify America」といった充電サービス大手に較べ、日本の充電サービスの根幹を担ってきた「日本充電サービス(NCS)」の仕組みや理念が、電気自動車の進化に追いつけていけなかった。また、日本国内の急速充電器メーカーが、EV大容量化や高出力化への対応に遅れをとった、ということになるでしょう。

さらに根本的な原因としては、国産自動車メーカーからリリースされる電気自動車の車種が少なく、日本国内で電気自動車普及が進んでいないことが、急速充電器メーカーの動きを鈍くさせてきたともいえます。

欧米、そして中国でモビリティ電動化の流れが本格化する中、肝心の日本国内がこのままでは、日本の自動車産業全体が窮地に追い込まれかねません。日本の充電インフラの未来、ひいては日本の国力の近未来は、NCSの事業を承継して急速充電インフラ整備を進めていく『e-Mobility Power』が、たとえば東京都が目標として掲げている「2030年に50%をZEVに」というレベルに見合った充電インフラ整備を実践することができるのかに掛かっているとも考えられます。

e-Mobility Power についてはいくつか気になる話題もあるので、追って取材を進めたいと思います。

(取材・文/寄本 好則)

23 thoughts on “「輸入電気自動車はなぜチャデモ最大50kW対応が多いのか?」ジャガーのご担当者に質問してみました”

  1. 日本国内では、電機関係法令/消防関係法令 により、
    50kwを超えると自家用電気工作物となり、
    変電設備としての取り扱いを受けるためかと思います。

    1. 不勉強なのですが、50kWを超えて変電設備になると、設置者としては何が支障になるのでしょうか?
      テスラ、ポルシェ、日産も50kWより大きいものを設置しているようなので、知りたいです。

    2. はい、電気事業法関連ですかね…ここは電気保安法人勤務者がお答えします。
      電力会社の低圧供給規定が49kW以下であり、50kW以上になると6600V高圧受電設備が必要になります…当然高圧電気は触れると危険なので専門の技術者として電気主任技術者の選任が必要になり万一の事態に対応すべく保安規定を策定して経済産業局へ届けなければなりません!その電気主任技術者も有資格者が少なく試験取得も結構な難関、理数系に強い人でないとなかなか合格しませんよ(理工系の僕は一発合格でしたが)…そこで主任技術者を外部委託で任せるパターンが多いですがそれにしても毎月数万円の費用が発生するのです。
      電力会社とのやり取りも一連の申請が必要ですし、高圧受電設備も重量物の受電キュービクルを支えるべくしっかりした基礎を打たねばなりません。あと漏電への保安上アース(接地)工事も低圧の規定値100Ω以下でなく、高圧設備の10Ω以下にしないと受電できません!
      電気代にしたって基本料金1kWあたり1600円前後、従量料金こそ20円/kWh前後ですが…仮に充電器1器あたり1日10回・1回あたり20kWh充電したとすると1ヶ月30日として毎月6000kWh・12万円、最大電力50kWなら基本料金8万円で毎月の電気代20万円かかります…毎月300回といってもユーザーが仮に100人なら単純に割って2000円分。
      さらに先述の電気保安委託管理費も100kVA(充電器2台の場合)なら1万6千円前後かかりますし、NCS通信費もバカになりません。
      このように急速充電器は何かとコストがかかり、高圧受電は設置費や基本料金の負担が大きく結局道の駅など1台だけの場所は50kW以下の機種にして低圧引込でコストを抑えるしかないのが現状です。

      これらを考えるとなるべく自宅基礎充電で済ませたほうがインフラコストが減り電気自動車をより便利に使えると思いませんか!?

    3. ヒラタツさま、的確&丁寧にご説明いただきありがとうございます。

      高圧受電やデマンド料金の仕組みは、チャデモ1.0の最大50kWでも大きな課題ですよね。電気自動車普及が日本社会の大きな意思となり、仕組みが進化していくことを願っています。
      個人的には、高出力急速充電と複数台設置が不可欠なのは、ことに高速道路SAPAと、地域の拠点となる施設であり、行政なりeMPなりの適切な計画が大事になるとも考えています。eMPへの取材も進めたく思っていますので、これからもいろんなご意見いただければ幸いです。m(_ _)m

    4. ヒラタツさん、勉強になります。
      しかしそうなるとトラックやバスのようにそれなりの容量が必要な車両のBEVは充電がネックとなってしまい
      なおのこと普及/開発の妨げになってしまっていますね。
      敵は値段ではなく、エネルギー補給のように思えます。

  2. 充電機器との相性問題は
    これから発売される(他メーカー含む)車両にも発生するものと思いますので
    車両、充電器メーカー相互の調整が必要ですね。

    少なくとも不具合が出てたら
    アプリ上のコメントだけでなく、
    車両メーカーにも報告(販売店経由)することで早期の対応に繋がるのではないかと考えます。

    本来ならどれでも充電できるのが理想ですが…。

  3. ちょっと話はずれますが、新電元工業の充電器で 入力ELB断 が出るのはただのエラーではなく致命的で恐らく中のブレーカーを入れ直さないと復旧しません、たまに使用しようと見るとこの状態で放置されていることも多く、機会があれば新電元工業にこの致命的なエラーが結構な頻度で発生していることについて尋ねて頂きたく思います、整流後の電源に高周波成分が多いのか 、ただ敏感なだけなのか。

  4. 今の電力料金体系で、100kW以上の電力を受けて、100kWの出力の急速充電器での充電サービスを提供した場合、コストがペイしないと思うけどね。
    高圧受電設備を設置して、電気主任技術者専任して、高圧受電で基本料金がバカ高くなって…。充電すればする程、サービス提供側は赤字になるんじゃないか?
    複数台高出力器を置けば、さらに基本料金跳ね上がるし。

    1. 電験持ち電気保安法人勤務者です、レンゾさんの言うとおり高圧受電設備設置費用と毎月の高圧基本料金がかなりの負担になるのはよく判りますよ。
      もともと高圧受電は電気を大量に安定して使うビルや工場向けのもの。電気主任技術者国家試験(通称[電験])やエネルギー管理士試験でも目にする最大負荷が大きい割にコンスタントに電気を使わないという特異な負荷体系になっているため実は効率が悪いんですよ。工場だとモーターを4+4=8時間使うところ、EV充電器だと30分10回としても0.5*10=5時間…やっぱり分が悪い、それこそ1日20回以上ないとコスト合わないかもしれません。
      EV急速充電器1台設置なら厄介な高圧受電設備を置かずに済みますよ。日産ディーラーのようにサービス工場を持ち複数台充電器を設置できれば高圧受電でも構わないのですが、道の駅等ではなかなかそうはいきません…高圧受電設備から引込んだ結果毎年百万円も経費がかかった事例がありますよ!?
      結局日本の法体系が電気自動車普及のブレーキになっているかもしれません。ガソリン車の感覚じゃ普及しませんって…自宅で寝ている間に充電するか!?はたまた自宅ソーラー発電+FITで電力調整の役目を負わせるか!?が一番無難でしょうか。一戸建住まいなら平日一台電気自動車を「動く蓄電池」として使うのが電力的に一番いいんじゃないかと思いますよ!?

  5. 結局、その点なんですね。
    やはり政府とメーカーの今後のインフラ整備への取り組み如何によっては、
    国内の自動車メーカーの未来を左右する事になりそうですね。

  6. > 【Q】たとえば、2019年に長距離試乗した際には、日産ディーラーなどに多い細型タイプの急速充電器が使用できませんでした。
    > すでに問題なく充電可能になっています。
    > 【Q】そうした情報は、ユーザーにもきちんと伝わっているのでしょうか。
    > ディーラー経由でお客様の生活範囲を考慮してお伝えする

    これは変でしょ。
    生活圏ではない長距離での急速充電に問題が発生したのに、直しても生活圏のユーザにしか伝えない、よそ者には秘密、
    という意味ですよね。

    不具合情報は全公開しなければならない。
    当然の責任です。

  7. 電気工作物となると、
    技術基準への適合確認、主任技術者の選任、維持管理と、色々と縛られる、、、
    用はメンドクサイ(金がかかる)

  8. そりゃあ、欧州車のマイルドハイブリッドをベースとしたPHEVは日本では意味がないし、ZEVもまだまだ使いにくいだけの代物ですから。
    卵が先か鶏が先か、というところでしょうか。

  9.  儲からない充電設備を、ブランドの付加価値として整備しているメーカーが好きです。

     交通の要所に専用の充電インフラを整備してくれている事がテスラを選んだ決め手になりました。旅行でスーパーチャージャーを使い、12分で150キロ程回復して帰宅しました。電気自動車を選んだ事を嘆いていた父親が気に入ってくれたのが印象的でした。

    1. ともひろさんへ
      コストコ岐阜羽島へ行ったついでにテスラスーパーチャージャーの高圧受電設備を確認してきました…おそらく300kW程度と見られます。
      電気主任技術者(電験三種)有資格者として経費を算定すると電気代だけで毎月100万円以上、保安管理委託費も3万円…相当頻繁に使われないといけませんね。それか逆に充電インフラ整備のためにテスラ車が高額になっている気がしなくもないですが、売れなかったらどうするの!?なんて余計な心配しちゃいませんか!?
      真の意味でテスラはベンチャーです!日産三菱はその足元にも及ばないとi-MiEV信者ですら思った。
      日産店舗で充電器専用の高圧受電設備を設置するケースがあります。受電キュービクル設置位置や設備更新の問題はあるかもしれませんが、電気をバカ喰いすることに変わりはあるまい。

      受電設備保守管理現業担当として、高圧受電設備の実態を知らない電気自動車乗り各位へ裏舞台をお知らせするのが僕の使命です。

  10. 興味深く拝読しました。
    道の駅等は50kW以下なのは仕方ないとしても、せめてジャガーのディーラーには高出力の充電器を設置するのが販売したものの責任だと思います。
    自前で高出力充電器を設置出来ないなら、テスラのスーパチャージャーを使えるように(技術的な問題も大きいとはおもいますか)するとかしないと、ロングツーリングの出来ない高級車となって中古車価格は維持出来ないと思います。
    中古車マニアとしては、業者オークションの落札状況をしばらく注視したいと思います。

  11. そういう理由があったのか…ペーパー電験だから知らなかったぞ
    でも既に高圧受電設備があるところで電気主任技術者がいる施設ならコストを吸収できる可能性があるという事でよろしいですね…?

    つまり大きい工場の横に充電スタンドが並ぶ未来が…?!
    というのは冗談ですけど、
    SAにはハイスペックなの置いてほしいし規制緩和の流れになるのかな

    それはともかく高級車のジャガーならハイスペックなのいれてくれてもいいのね
    実用はともかくスペックが良いのは良い事だし、車体の能力自体はあるのだからそこまでコストかからなそうだけど

    1. 「あ」さんへ:ペーパー電験なんてもったいないです!実務経験が5年以上あれば第一種電気工事士も認定取得できますし電気管理技術者(定期点検を受託実施できる人)にもなれますので。経験が足りなければ電気保安法人へ就職するかビルメンテナンス会社で建物の主任技術者になるなどして経験値5年稼いでください、レベルアップしますんで(ドラクエ風に)
      ※僕は経験値27年あるんで転職の神殿でチェンジ可能ですww

      とにかくこの50kWという数値を見ただけで「ピーン!ときた」これが日本の電気事業法の壁。柱上変圧器や電柱から電気工作物(建物)への電線の太さがネックです…動力200V/50kWの定格電流は137A、それを有効に流せる電線は22sq(22㎟)以上ですが電圧低下を盛り込んだ内線規程だと38sq以上になり電線も重く現実的ではなくなりますよ。
      柱上変圧器でも一般的には単相50kVAまで。動力に使う三相交流は単相変圧器を二台使いV結線で供給します、これは装柱上重量バランスが良くなるのが理由。実際道の駅飛騨街道なぎさEV充電器へ単独で低圧供給している変圧器2台の結線を目で追って確認しましたよ(^^)

      高圧受電設備のある施設にEV充電器追加の件、実は在籍中の保安法人で実際あった話です…僕が出した基本料金と従量料金だけの計算は50kWの場合、該当充電器は30kWだから6割でしたが。ただそこも利用率が上がり従量料金が大きなウエイトを占めれば基本料金など気にならなくなるはず…NCS非対応で有料しかも売店開店時のみが痛いかな?

      ペーパー電験さんが出てくるとなると、今後この記事は高圧受電設備相談所になりかねないです。僕も時間の許す限り対応致しますが何分限度がございます。EVスマート編集各位におきましても何か問題ありましたら僕へお知らせくださいませ。
      一番の解決策は自身のブログに高圧電気管理部門を設けることかもしれません…今後考えておきます。

  12. 不思議ですが、国内の90kW出力のチャデモ急速充電器はすでに全国で約100箇所まで普及してるのに質問に出って来ないこと…

    そして、記事内では日産リーフなどの50kW以上のチャデモで充電速度がすでに出来てことを一切ふれていないことは不思議です。

    何ででしょうか?

    1. ジャガーアイペースのオーナー さま、コメントありがとうございます。

      この記事の主旨としてはインポーターとしてのJLRJの見解を伺うことなので、90kW出力器が増えつつあることなどには触れていません。JLRJさんも、そうした動きはご承知の上で、まだ「国内は最大50kWが中心」と判断されているのが現状なのだと受け取りました。

      その上で、個人的な思いとしては、新電元90kWが増えつつあるのはおもに日産ディーラーがe+のために設置しているケースが多く、「日本国内の急速充電インフラ」として輸入大容量EVの利便性を高めることをことさらに意図したものではない(と解釈しています)ので、全体として「もっとがんばれ!」という結びとしました。

      記事の締めにも記しましたが、eMobilityPowerがABBの120kW器を増設していくというようなことも発表されました。今後は、さらに「どうなってるの?」を追いかけたく思っています。

      オーナーさんとしては、せっかくのアイペイスが長距離ドライブ時は100km刻みにならざるを得ないじれったさをお感じになっているのかと推察します。eMPの施策が進み、日本国内、ことに高速道路SAPAの急速充電インフラが様変わりしてくれば、きっとインポーター各社も高出力対応を採用してくれるはず、と信じたいですね。

      ひとつの記事の中で、背景まで含めて詳細にお伝えすることはなかなか困難ですが、国内高出力器の現状などについては関連記事も公開していますのでご参照いただければと思います。

      『イーモビリティパワーがABBの高出力急速充電器で電気自動車充電インフラ最新化へ』
      https://blog.evsmart.net/quick-charger/e-mobility-power-to-deploy-abb-ultra-quick-chargers-in-japan/

      『NEXCO西日本がSAPA急速充電器増設〜充電渋滞は解消される?』
      https://blog.evsmart.net/quick-charger/congestion/

      『日産リーフe+ で90kW急速充電と日帰り約750kmのロングドライブを試してみた』
      https://blog.evsmart.net/nissan/leaf/20191015-leaf-eplus-90kw-yokkaichi/

  13. EVsmartさんに悪いけど、コメント欄の方が為になった。
    記事本文を読むだけでは、従量課金にすれば問題解決するんじゃないか?って思うだけだったけど、コメント欄をみて表面的な収益だけでなく急速充電器の高出力機は、その出力に見合った維持費だけでなく工場レベルの保守管理を求められる現法律も普及の妨げになってる事が分かった。

    1. 田中様、コメントありがとうございます。

      >>EVsmartさんに悪いけど、コメント欄の方が為になった。

      いえいえ!それこそが当サイトの狙いの一つですから、期待通りです。言葉で書くと少し違いますが、有益な「双方向」を目指します。

    2. 田中さん、安川さん、両名の発言真に感謝します…電気のエキスパートとして光栄ですm(__)mハハァーーッ
      低圧受電50kWの壁は柱上変圧器にあると以前から思っており、地中化が進まないのは日本の道路が狭いからでもあります。このあたりは経済産業省のみならず国土交通省も再検討すべきですね。
      要するに政財官の事なかれ主義が日本の命運を崩す危険が大きいってこと。「何も変わらない者は何も変えられない」と80年代音楽(佐野元春[Indivisualist])が語っていたように。
      ※そのソウルを激しくキックしたい~風向きを変えろ~Indivisualist♪

      ここからは技術論、仮に電線を地中化しても今度は変圧器のサイズが問題、100kVA変圧器の厚み(47cm)が問題になり受電箱(45cm)に収まらないでしょう。ただ電力理論的に現地点で変圧器小型化は困難です(鉄心成分調合を変えない限り磁界密度は限度一杯)。
      もし興味顔ありでしたら電験三種(第三種電気主任技術者)受験テキストでもお読みになればヒントは得られるかもしれません(僕は今も保有)。

      EVスマートの皆さんいつも余計な話して申し訳ありませんm(__)m
      ただ高圧電気屋として黙っちゃいられない、その点だけはお許しを。

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この記事の著者


					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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