テスラ『スーパーチャージャ-V3』日本初設置! 川口スーパーチャージャーで250kW超急速充電を試してきました!

2020年12月、埼玉県川口市の川口・鳩ケ谷住宅公園駐車場に日本国内初となるテスラスーパーチャージャーV3が新設されました。日本国内で26ヵ所目のSCステーションとなります。最大出力250kWのスーパーチャージャーが4基です。早速、超急速充電を試してきました。

テスラ スーパーチャージャ-V3が日本初設置! 「川口?スーパーチャージャー」へ250kW超急速充電を試してきました!

住宅展示場駐車場に出力250kWのスーパーチャージャーV3が4基

12月7日、埼玉県川口市の川口・鳩ケ谷住宅公園駐車場に導入された日本国内初のテスラスーパーチャージャーV3が使用可能になっていると知人のテスラオーナーさんから連絡をいただきました。テスラ公式サイトの『テスラ専用 スーパーチャージャー ステーション一覧』には12月11日に掲載を確認。取材の段階ではまだ設置準備中を示すグレーマークの掲載もなかったので、まさに突然「こっそりオープン」した印象でした。

SCが新設されたのは埼玉高速鉄道「鳩ケ谷駅」駅からすぐの場所。川口・鳩ケ谷住宅公園駐車場内です。首都高川口線や外環川口JCTが比較的近い便利な立地になっています。テスラオーナーであるテスカスさんの掲示板に駐車場への出入り方法や周辺状況の詳細が載っています。駐車場から出るときに一方通行を逆走の恐れがあるので注意が必要です。

都内からの場合は新郷IC降りすぐ左折。混んでると左折しずらいです。新井宿ICまで行くのもアリです。
都内からの場合は新郷IC降りすぐ左折。混んでると左折しずらいです。新井宿ICまで行くのもアリです。

そもそもスーパーチャージャ-V3って?

EVsmartブログに関連記事『台湾に新設されたテスラV3スーパーチャージャー/250kW急速充電を動画で紹介』もありますが、スーパーチャージャーV3について簡単に復習しておきます。

今、テスラが展開しているスーパーチャージャーには、以下のような種類があります。

●V2スーパーチャージャー
最大出力120kW(公称)※2基の充電器で145kW程度の電源を共用
●アーバンスーパーチャージャー
最大出力72kW(公称)※150kW程度の電源を2基に分割して使用
●V3スーパーチャージャー
最大出力250kW(公称)※電源は単独で使用
(ローンチ順)

「V2」や「アーバン」タイプは電源を2基の充電器で共用していますが、V3は最大出力が一気に250kWと大きいだけでなく、電源は単独使用。V2の場合、電源を共有する2基の充電器で2台のテスラ車が充電すると、単純計算で1基の充電器の出力は単純計算で最大70kW程度(実際は電池残量などによって適宜案分されます)しか出てくれません。でも、「V3」なら、最大250kW受け入れ可能なモデル3やモデルYが2台並んで充電しても、それぞれの充電器が250kWの最大出力を発揮してくれる、はずです。

日本で普及しているチャデモは最大50kWが主流ですから、瞬間的な充電能力は5倍。アメリカメディアの『TESMANIAN』でも「5分間で最大75マイル(約120km)分の充電が可能」と評しています。250kW÷60分=約4.17kW @1分、だから、5分で約21kWh。約5.7km@kWhとして約120km分、ということですね。

実際には常にフルパワーが出るわけではないし、使うのはもちろん今回が初体験なので推測ですが、電池容量75kWhのモデル3でも、V3スーパーチャージャーであれば30分程度でしっかり満充電になるのではないかと思われます。

モデル3で充電〜22分で3%→70%、最高出力222kWを記録!

早速現地へ向かいました。事前の知人オーナーさん情報で「40%残量で充電したら、最大120kW前後だった」と聞いていたのでバッテリー残量を3%まで減らしてピットイン。始めの1~2分は110kW前後で「もしかして出力制限中?」と思いましたが徐々に上がっていき、一瞬ではありますが222kWまで出ました。20%を超えると徐々に出力が下がっていって、120kW前後に落ち着きました。V3の仕様が20%~は出力落ちるようになっているようです。

とはいえ、上限に設定していた70%までたった22分程度で充電完了。爆速充電を体験することができました。

200kWまで出力が上昇するシーンの動画をYouTubeにアップしました。

充電中は、いつものSC充電より車側の音が大きかった? ように感じました。電池冷却もパワーアップするのでしょうか。

スーパーチャージャーV2との違い

実機の外見は、120kW(公称)のスーパーチャージャーV2と同じように見えます。違いとして気になったのは以下の点。

1.ケーブルがV2より細くて軽い。ウォールコネクターと同じぐらいの細さへ。
2.機器(ストール)からファンが回っている音がしました。

独立しているので4基すべてフルパワーで使用可能。
独立しているので4基すべてフルパワーで使用可能。
500V 350Aの記載
500VDC 350Aの記載
メイン機器は近くに設置。地面にいろいろ埋め込んでいるようです。
メイン機器は近くに設置。地面にいろいろ埋め込んでいるようです。

実は、こちらの場所は『集合住宅へのEV充電器設置事例【4】賃貸マンション駐車場に大家さんと居住者がテスラ用を設置』でご取材したマンションのすぐ近く。大家さんの細井さんと、居住者でテスラ・ユーザーの駒井さんがテスラジャパンへ働きかけて設置が実現したそうです。

充電しながら写真撮影していたところ偶然お会いできて、テスラ話に花を咲かせました。ちなみに細井さんのマンションにはモデルX、S、3が揃っていて、住人の駒井さんとともに「ますますテスラマンションとしてパワーアップしよう」と盛り上がっていました。まだ空室があるそうなのでスーパーチャージャーV3が目の前にある生活、いかがでしょうか?

(左)マンションに事務所を構えるM3オーナーさん (右)V3設置の立役者 細井さん
(左)マンションに事務所を構える白モデル3オーナーさん (右)V3設置の立役者 細井さん

ちなみに、というか「ただし」ですが、テスラのスーパーチャージャー設置場所は綿密に計画されているので、闇雲に申し入れても設置されることはありません。この記事を読んで「うちの近くにも設置して」などと連絡するのは止めてくださいね。でも、客観的に考えて「ここにあると便利だよな」という場所で、駐車場など施設の許可を取れるよ、というようなケースであれば、テスラジャパンに情報提供するのは良いのではないかと思います。

250kWが一般的である必要はないけれど

石井さんの250kW充電レポートを受けて、編集長の寄本が追記します。

スーパーチャージャーV3の最大250kWに価値があるのは、あくまでもモデル3の高出力受け入れ性能があってこそ。輸入車EVでも、テスラとポルシェタイカン以外、チャデモ規格での急速充電は今のところ最大50kWです。日本で市販されていて、50kWを超える「チャデモ1.2規格」に対応している電気自動車は、今のところ日産リーフe+とホンダeだけです。そして、e+は条件次第で最大70kW程度まで出ますが、ホンダeはどうやら車両側の制御で最大50kW程度に抑えられているようです。

ジャガーアイペイスやアウディe-tronなど、大容量電池を搭載した電気自動車に乗っていると、最大50kWでの急速充電では30分で100km分程度しか充電できず、もどかしさを感じるのも事実です。250kWもの高出力は電池にも大きな負担を強いるので、それがスタンダードになっていくとは考えにくいところもあるし、ことさらに必要だとは思いませんが、100kWh級の大容量電池搭載EVの利便性を考えると、やはり120〜150kW出力の急速充電器が、日本の高速道路SAPAにも広がっていくのが理想的だと思います。

願わくば、e-Mobility power を中心とした今後の日本国内のチャデモ急速充電インフラ整備が、テスラのように的確&パワフルに進んでいきますように……。

【関連記事】
テスラ スーパーチャージャーV3が発表、250kW・5分間で120km走行可能に
台湾に新設されたテスラV3スーパーチャージャー/250kW急速充電を動画で紹介!
テスラ モデル3をスーパーチャージャーV3に繋いでみたら、12分以内で50%の充電完了!
名古屋星が丘にテスラスーパーチャージャー開設〜電気自動車充電インフラってどうなんだ?

(取材・文/石井 光春、寄本 好則)

この記事のコメント(新着順)6件

  1. ガソリン車>電気自動車?
    では仮に日本中のガソリン車を電気自動車に置き換えたら、エコロジカル・フットプリントはどれ程減少するのでしょう?
    因みに、世界中の人が日本と同じ生活をすると、地球2.4分の資源が必要らしいです。

    1. ハセガワ様、コメントありがとうございます。

      >>エコロジカル・フットプリントはどれ程減少するのでしょう?

      究極的には、発電を再エネで賄うことが目標なんですよね。ガソリン車ではどうしても、排出を減らすことは不可能です。少なくすることはできますが、、
      電気自動車では、少なくとも、走行時の排出は理想的にはゼロにできるのです。また、発電網が少しずつ再エネを増やしていく過程で、自動的に電気自動車の排出も減少しています。
      なお、大変恐縮ですが、当サイトでは、記事に関連するご投稿をお願いしています。他の読者の方のために、有益な情報を提供するためですので、ぜひご協力お願いします。ガソリン車のエミッションについては、様々な記事をご用意していますので、もしよろしければ、検索して見つけて、ご意見や反論、訂正などをいただければ幸いです。

  2. スマホでは充電LINEを2系統にしてトータルの実質充電スピードを2倍にする端末があります。
    EVではどうなんでしょう?

    1. OKN様、コメントありがとうございます。
      確かにありますね。それは、充電器のパワーがスマホのバッテリーの能力より低いことが原因だと思います。
      電気自動車でもそのような方式は考えられますが、まだあまり多くは商用化されていません。一つはBYD社の電気バスで、ケーブル2本を接続するそうです。もう一つは未発売ですし、実際にそうなるかは不明ですが、テスラの電気セミトレーラーは4本のケーブルを挿して充電していた様子が目撃されています。

    1. kazutake様、コメントありがとうございます。
      急速充電は、必ずバッテリーには影響が出ます。ただそれがどの程度か、という問題で、バッテリーの容量が大きければ影響は少なくなりますし、バッテリーをしっかり、急速充電中に冷やせていれば、影響は少なくなります。
      自宅で普通充電できるのであれば、それに越したことはありませんね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

この記事の著者


					石井光春

石井光春

某ドイツ車の古いSUVに乗っていましたが電気自動車に試乗し即売りました。元々車に興味ありませんでしたが電気自動車の運転にすっかりハマっています。家を建てて太陽光・蓄電池・電気自動車の3点セット計画進行中です。

執筆した記事