テスラ モデルX 11万5千キロ 5年目の車検

私の2台目の電気自動車であるテスラモデルXが10月でとうとう2回目の車検。車両の保証は4年間または8万キロなので保証切れ。今回はテスラではなく民間の指定工場で車検を通し、交換部品やコストを公開します。

テスラ モデルX 11万5千キロ 5年目の車検

5年目車検の自動車重量税は3万円

8月7日の111,111kmのゾロ目から2か月。とうとう車検がやってきました。東京都なので今年も自動車税は免税(ゼロ)ですが、車検時の自賠責保険と重量税は掛かります。重量税は、新しい電気自動車は5年目車検も免税ですが、残念ながら私の車は2017年登録で、2回目の車検は30000円となります。それでも非エコカーよりは安いですね!

今回はフロントタイヤ、リアタイヤともに、タイヤ中央部でスリップサインまで1mm以上(すなわち残溝2.6mm以上)あるものの、内側がかなり減っていてコードが見えそうになっていたので、四輪とも交換しました。

テスラモデルXは、3やYに比較して重量が重く、コーナーリング時の安全性に重点を置いているのか、ネガティブキャンパーが強いのです。ファミリーカーなのでコーナーをそんなに攻める人はいない気もしますが、500kW=679馬力ですから、万が一の時のことを考えているのかもしれません。謎ですね。

私はこれが嫌でTBR(ビーライト)のキャンバーアームをリアに装着していました。これでもやっぱり内減りは進むのですが、加速時の直進性は改善されます。

今回はこれも交換しました。

TBRの調整式リアキャンバーアーム。アルミ鍛造で強度はバッチリですが、走行距離が多いためブッシュが切れ、僅かに異音が出始めていました。この調整式アームはブッシュだけ交換ができますが、テスラ純正はブッシュは部品として売っておらず、アームごと交換になります。

タイヤ交換などを行って総費用は約60万円でした

さて、今回の作業リストです。

  • 四輪タイヤ交換
  • 調整式キャンバーアームを取り外し、純正リアアッパーコントロールアーム(1027421-00-C)に戻す
  • TBR車高調整キットを再装着
  • ブレーキオイル交換
  • その他車検整備一式
純正リアアッパーコントロールアーム
純正リアアッパーコントロールアーム

電気自動車なので作業項目数は少ないですが、料金は高かったです! 1回目、すなわち3年目の車検の時も、作業は点検とワイパー交換とリモコンの電池交換だけでした。タイヤは今までテスラで購入しており、今回も指定工場経由でテスラから購入しましたが、以前の2倍以上の価格になっていますね。

最後に費用明細です。

作業内容数量部品代(税抜)工賃(税抜)
法定24か月定期点検整備
整備基本点検料30,000
保安確認のための総合検査料5,000
ブレーキフルードエアー抜き7,800
ブレーキオイル11,680
ショートパーツ11,500
▲特別割引-3636
タイヤ4本取替13,000
フロントタイヤ 265/35R22 GY Eagle F12176,000
リアタイヤ 285/35R22 GY Eagle F12188,000
ホイール・バランス調整7,800
左右リアキャンバーアーム取付(純正部品持ち込み、四輪アラインメント調整含む)60,000
車高調整キット取付(リア)
小計369,180119,964
整備料計489,144
代行手数料9,000
消費税合計49,814
自賠責保険20,010
重量税30,000
印紙代1,600
総計599,568

私は速度に関係なく、常時車高を低にしているため、車高調整キットにより実際には、車高は超低(VERY LOW)に固定されることになります。純正アッパーコントロールアームに戻したことにより、キャンバーは車高が下がったことも影響して強めのネガティブに。直進時のハンドルが軽くなり、カーブも少しグリップ感が少なくなりました。しばらく走行して、また調整式に変えるかもしれません。

(文/安川 洋)

この記事のコメント(新着順)11件

  1. 2019年、モデルX100Dですが、据え切りからタイヤが戻る時に、ワイヤが引っ張られているようなギリギリ音が出ています。先日、戸塚で代車を借りたモデルXの個体も、同様の現象が出ていました。メカニックに問い合わせた所、対向ブレーキキャリパーから出る異音で、問題ない…と言われたので、そういう仕様と思っています。Xは、サスペンションあたりからの異音が結構出てきますよね。

  2. Xのリアは内減りが酷いため山がたくさん残っているのに早めに捨てる羽目になるのは本当に勿体ないです。
    これこそ他の方が書いている「早めタイヤ交換=タイヤ製造でCO2排出増大」の元凶だと思いますし、本来安価なはずのモデルXの維持費で唯一の癌です。

    だからといってTBR等の対策キャンバーアームを付けると
    テスラサービスセンターで整備拒否する方針になってしまったわけですし、
    世界中で皆困ってるのですから公式に何とかして欲しいです。

    22インチタイヤは5月半ばテスラ に聞いたら62,728円/本(ただし在庫無)でしたが物凄く高くなりましたね。
    単純に円高を転嫁しただけだと1万円くらいしか変わらないはずですが、原料高か便乗値上なのか異常に高いです。
    この調子だとX Plaidが納車になる頃には車両本体2000万越えてもおかしくありません。

  3. スゴく参考になります(_ _)
    タイヤなのですがピレリーP-ZEROやミシュランPILOT SPORTSあたりと比べてもかなり高いのですがグッドイヤーEagle F1をチョイスされたのは純正指定されてるからなのでしょうか?

    1. こっそり堂様、コメントありがとうございます。
      元々は、純正タイヤを使っていた理由は安いから、です。以前はフロントだと一本税込41500円くらいだったので、、今はその倍になってしまっています。
      https://blog.evsmart.net/tesla/model-x/front-tire-change/
      じゃ今回こそ別のタイヤでもいいじゃん、と思われると思います。実は今回は車検切れまであまり時間がなく、車検通してからタイヤ交換を予定していました。しかし、実際にリフトで上げてみると内側が思ったよりギリギリになっており、納期優先で交換したのです。テスラは純正タイヤの在庫を持ってくれていますので。
      次、タイヤ交換するのは16万キロとか超えてからかもしれませんが、別のにしてみますね。

  4. 久しぶりの安川さんの投稿に乗じてこちらで質問させてください。

    先日発表の事業譲渡の件の件に関しまして、今後の運営自体並びに運営方針に関しては何ら心配していないのですが、一点、11月以降、安川さんのこのような投稿がなくなってしまうのか、いちライターとしては今後も(頻度はさておき)変わりなく、弾丸ツアー記などのテスラ車活用に関する投稿を拝見させていただけるのでしょうか?という点が気になっております。
    差し支えなければお教えいただければ幸いです。
    投稿に関してはこれまでと変わりない、という回答をいただけることを望んでいます。

    サイバートラックの日本納車第一号!という記事が早く読みたいです・・・笑

    1. もか 様、コメントありがとうございます!
      11月以降、編集長がOKならまた寄稿させていただければと思います!
      サイバートラックは予約してないです。東京ですと流石に停めるところがないかと(汗) 全長6mですからコインパーキングも無理ですね。

    2. フェラーリやランボを乗ってるのと変わらない金額。結局その内訳としてはタイヤ代だと思いますが。
      私は、乗り心地や気使いの面から極低扁平が嫌いだからだと思うのですが、純正で22インチ設定なんですか?だとしたらちょっとメーカーの考え方がよくわからんです。ユーザー選択のカッコつけなら個人の自由で文句ありませんが、エコの時代のための車としては、どうかと。もしかしたら未来の時代の車は大経低扁平なのかもしれませんが…
      まさかの、スーパーカーとしてのブランド代としか思えない!

    3. 高橋様、コメントありがとうございます!
      いやーフェラーリとかだとタイヤ代はもっと高いですよ。マセラティあたりでもこのくらい〜100万くらい車検はかかります(汗)

      テスラは完全に、性能とデザインと安全性を欲張るメーカーです。その中でも、デザインにこだわる度合いが高く、コストや乗り心地は二の次になっています。そのあたりの割り切りが22インチという選択になっているのでしょう。これは純正タイヤ(Tesla OEMマーク入り)です。

  5. 正直、EVがちっとも環境にやさしくないことがわかりました。
    重たい車体は路面を傷め、粉塵を撒き散らすということだけでなく、タイヤの減りを早めタイヤ交換=タイヤ製造でCO2排出増大。
    かえって環境破壊では?

    1. EV疑問派様、コメントありがとうございます!

      今の電気自動車は特にタイヤの減りが早いわけではないですね。私も今まで何台も車を乗り継いできましたが、どちらかというと電気自動車のほうがタイヤは減りにくいかな?と思います。理由はスリップが少ないからなのかなぁ、と考えていますが、よくわかりません。

      https://www.nokiantyres.com/company/news-article/there-is-a-common-misconception-related-to-electric-cars-in-reality-tires-will-last-for-a-long-time/
      国際的なタイヤメーカーのノキアンタイヤによると、EVのほうがタイヤの減りが少ないとのことです。一概には言えない気がしますが、、
      また、乗用車の車重による道路への影響は、ほぼ無視できる範囲です。なぜなら、同じ一台でも、大型車は乗用車の数千倍、道路を痛めるからです。

      乗用車からの、ライフサイクルCO2排出はすでに結論が出ていて、基本的には走行によるガソリン等の燃料からの排出が大半となります。
      https://blog.evsmart.net/electric-vehicles/electric-is-cleaner-mazda-lca/
      ↑よろしければご覧ください。

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この記事の著者


					安川 洋

安川 洋

日本アイ・ビー・エム、マイクロソフトを経てイージャパンを起業、CTOに就く。2006年、技術者とコンサルタントが共に在籍し、高い水準のコンサルティングを提供したいという思いのもと、アユダンテ株式会社創業。プログラミングは中学時代から。テスラモデルX P100Dのオーナーでもある。

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