ID.4日記【002】数あるEVのなかから『ID.4』を選んだ理由は?

モータージャーナリストの生方聡さんが自らの愛車に選んだ『ID.4』とのカーライフを語る連載企画。第2回は日本でも購入可能な車種が増えてきたEVのなかから、フォルクスワーゲン『ID.4』を選んだ理由です。

ID.4日記【002】数あるEVのなかから『ID.4』を選んだ理由は?

e-ゴルフは史上最高のゴルフだった

前回の記事で、私が初めて所有した電気自動車(BEV)がフォルクスワーゲン『e-ゴルフ』だったとお話ししました。実はこのe-ゴルフ、私にとっては9台目のゴルフで、そのあと現行型の8世代目に乗りましたので、これまでに都合10台のゴルフと付き合ったことになります。

そんな“ゴルフマニア”の私から見ると、7世代目に設定されたe-ゴルフはマイナーな存在ではありましたが、その仕上がりにはとても満足していました。ゴルフが自慢とする落ち着いた走りや快適な乗り心地、運転のしやすさはそのままに、EVならではの高い静粛性や力強い加速を手に入れたe-ゴルフは、お世辞抜きにゴルフ史上最高の満足度でした。その一方で、急速な進化を遂げるEVの世界では、バッテリー容量35.8kWh、急速充電が最高50kWというe-ゴルフのスペックはすでに時代遅れ。そこで最新スペックのるEVへ乗り換えようと考えたのです。

e-ゴルフの満足度が高かっただけに、現行型の8世代目ゴルフに、バッテリー容量が60kWhくらいの仕様が用意されれば迷わずそれを選んだのですが、残念ながら8代目にe-ゴルフの設定はなく、代わりにフォルクスワーゲンは、EV専用の「MEB(モジュラーエレクトリフィケーションプラットフォーム)」を開発し、これを用いた『ID.ファミリー』を発売。ゴルフ好きとしてはハッチバックの『ID.3』に興味を持ちましたが、残念ながら日本に導入されるのはSUVスタイルの『ID.4』だけ。私には少しサイズが大きく、SUVである必要もないのですが、上級モデルの『ID.4 プロ・ローンチエディション』なら77kWhのバッテリー容量で航続距離は561km、価格も635万5000円(発売当時)とライバルに比べて割安感があったので、有力な購入候補に浮上します。

実はもう一台気になるモデルがありました。それが、同じMEBプラットフォームを採用するアウディ『Q4 e-tron』です。サイズや基本性能はほぼID.4と同じですが、ブランドが違うだけにエクステリアやコックピットのデザインはまるで別モノです。とくにインテリアについては、ID.4がすっきりとしたデザインながら上質さが漂うところに好感を持ちましたが、エアコンなどの調節がタッチパネルパネルでの操作になり、それがいまひとつ使いにくいのが気になっていました。その点、Q4 e-tronは操作パネルに物理スイッチが残されていて、断然使いやすく、一時はQ4 e-tronに気持ちが傾いていました。

「じゃあ、どっちにしよう?」と悩みましたが、できれば発売と同時に手に入れたかったので、最終的には納期の早いID.4に決定(笑)。実際、日本発売の2022年11月22日から1週間後には新しいカーライフをスタートさせることになったのです。

130万円以上高いID.4プロを選んだのは?

ところで、ID.4には仕様が異なる2つのグレードが用意されています。バッテリー容量が52kWhの『ID.4ライト』と77kWhの『ID.4プロ』があり、導入当初はそれぞれ記念モデルの『ローンチエディション』のみの販売でした。価格はID.4ライト・ローンチエディションの499万9000円に対して、ID.4プロ・ローンチエディションは635万5000円と130万円以上の開きがあります。このうち、私が購入したのはID.4プロ・ローンチエディションでした。

これまでゴルフを買うときには、たいていエントリーグレードを選ぶことが多かったのですが、そんな私がなぜあえて高いほうのID.4プロ・ローンチエディションに決めたかというと、一番は航続距離の違いです。バッテリー容量が少なめのID.4ライト・ローンチエディションが388kmであるのに対して、ID.4プロ・ローンチエディションでは561kmと余裕があります。近所の移動が多ければID.4ライト・ローンチエディションでも十分でしょうが、私の場合、東京~箱根といった往復300km程度の移動が多いため、途中充電なしで往復することを考えると、ID.4プロ・ローンチエディションのほうが使い方にあっていると思ったのです。加えて、ID.4プロ・ローンチエディションには、マトリックスLEDヘッドライト“IQ.LIGHT”やフォルクスワーゲンサウンドシステム、パワーテールゲートといった装備が標準装着されるのも魅力的でした。

ちなみに、現在販売されるカタログモデルは、ローンチエディションと同じ装備、同じバッテリー容量ですが、回生ブレーキの制御を改良したことなどにより、航続距離はID.4ライトが435km、ID.4プロが618kmに向上。それとともに、価格はそれぞれ514万2000円と648万8000円に値上がりしましたが。

購入後、すぐに「クリーンエネルギー自動車導入促進補助金(CEV補助金)」を申請。2022年11月に手続きしたおかげで、令和4年当初予算分に間に合いました。金額は65万円です。加えて、東京都の補助金(45万円)も申し込み、前者は翌年の3月下旬、後者は4月上旬に無事入金がありました。

こんな感じでスタートした私のID.4ライフ。次回は寒い冬の悩みについてお話したいと思います。

私のID.4(2024/1/17現在)

総走行距離 2万4485km
平均電費 5.8km/kWh

取材・文/生方 聡

この記事のコメント(新着順)1件

  1. 2022年12月にプロを納車、私も本日時点で23,000キロほど走行しています!
    30kwLEAF→LEAFnismoからの乗り換ええです。
    主に仕事(訪問監査)で使用しており、家族用にtouranTDIがあります。
    すばり【買って良かった】クルマです。
    なぜか自動車評論家の評価がいまいちですが、実際に購入された生方さんをフォローして行きます♪

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


この記事の著者


					生方聡

生方聡

1964年生まれ。大学卒業後、外資系IT企業に就職し、システムエンジニアを経験。しかし、クルマに携わる仕事に就く夢を叶えるべく、1992年から「CAR GRAPHIC」記者として、新たなキャリアをスタート。その後、フリーランスのエディター/ライターとなり、現在はモータージャーナリストとして自動車専門メディアに試乗記やレースレポートなどを寄稿する一方、エディターとしてウェブサイトの運営などに携わる。愛車はフォルクスワーゲン『ID.4』。

執筆した記事