テスラ『大阪 豊中スーパーチャージャー』がオープン〜国内24カ所目

2020年3月31日(火)、大阪府豊中市に日本国内24カ所目となるテスラの急速充電拠点『大阪 豊中スーパーチャージャー』がオープンしました。併設されるサービスセンターは工事中のため、トイレなどはまだ利用できません。

テスラ『大阪 豊中スーパーチャージャー』がオープン〜国内24カ所目

※冒頭画像はイメージ(浜松SCで撮影)です。

名神&阪神高速のIC出口から1km程度

2月15日にオープンした『広島スーパーチャージャー』に続いて、日本で24カ所目となるテスラ『大阪 豊中スーパーチャージャー』が利用可能になりました。名神高速道路豊中インターチェンジ、および阪神高速豊中南インターチェンジ出口から、池田方面へほんの1kmほど北上した一般道(府道10号線)沿いの、とても便利な場所にあります。

【参考】
EVsmart 大阪-豊中スーパーチャージャー紹介ページ

同じ場所にはテスラサービスセンター豊中ができる予定ですがまだ工事中。念のためテスラ広報に確認してみましたが、まだオープン予定などは公表できない状況とのことです。豊中のサービスセンターオープン後、現在、茨木市のヤナセ内にある大阪茨木サービスセンターがどうなるかといったことも、鋭意検討&調整中。スーパーチャージャーのオープンを含めて、そのあたりの状況はオーナーの方には今後メールでお知らせする予定とのことでした。

場所のイメージをお伝えするため、Googleマップのストリートビューへのリンクを貼っておきます。

スーパーチャージャーが設置されているのはこの駐車場。左手の白い建物がサービスセンターになるようです。

【大阪 豊中スーパーチャージャーの概要】
所在地:大阪府豊中市上津島1-1-20(テスラ サービスセンター豊中 駐車場内)
利用可能時間:24時間 年中無休(法令点検日などを除く)
充電設備:テスラ スーパーチャージャー(120kW)8基

設置されるスーパーチャージャーはアーバンタイプではなく、120kW出力のものが8基です。テスラならではの高出力と複数台設置。中古リーフユーザーとしては羨むばかりです。

たった24カ所のスーパーチャージャー網で広がる安心感

現在の、スーパーチャージャー網をテスラの公式サイトの地図表示で確認してみましょう。

計画中でまだグレーのピンが立っているのは、西から、神戸(市内2カ所目)、栗東(ピンの位置は草津田上IC付近)、金沢(ピンの位置は富山県小矢部市)、飯田(長野県)、筑波(常磐道と圏央道の交点付近)、新潟、郡山(福島県)です。

いずれも、公式サイトでは2020年内のオープン予定が示されていますが、具体的な時期などについては未発表です。また、北海道や九州南部、四国の西側(たとえば松山)などに大きなブランクがありますが、まったくスーパーチャージャーを付けるつもりがないわけではなく、「ニーズをみながら鋭意交渉や調整を進めていく」(テスラ広報ご担当者)とのこと。

なにはともあれ、少なくとも本州を移動するためのスーパーチャージャー網は、かなり整ってきた印象です。淡路島陸前高田へのロングドライブレポートで何度かお伝えしてきたように、時間をゆったり過ごせる施設があって、30分制限に縛られることなく高出力でほぼ満充電まで比較的短時間で充電できるスーパーチャージャーの便利さは圧倒的。EVの搭載電池が大容量であればあるほど、購入するEV選びのアドバンテージにもなるでしょう。

テスラ車が大容量電池を搭載して一充電あたりの航続距離が長いこともありますが、たった24カ所、これに、日本海側の金沢や新潟、郡山のスーパーチャージャーが完成すれば、テスラ車での長距離移動の安心感はほぼ「完成」されたレベルになるでしょう。あと、宿泊施設など「目的地」に充電設備があればさらに不安はなくなります。そしてテスラはディスティネーションチャージャーという普通充電器(出力6〜16kW程度)のネットワークを、全国のホテルや高級旅館などを中心に広げています。

もちろん、テスラのように大容量電池を搭載して、独自の充電ネットワークを構築することだけが正しい方法だとは思いません。ほかの自動車メーカーが、日本ではCHAdeMO規格のEVを発売していくのなら、CHAdeMO陣営としてもテスラのように理にかなった、ユーザーの利便性を考えた充電インフラネットワークを急ぐ必要があります。

少なくとも、高速道路SAPAへの複数台設置は火急の課題。全てのSAPAへの急速充電器設置や複数台設置は難しいとしても、たとえば、せめて100〜200km程度の間隔で複数台設置された充電場所をネットワークするべきです。また、最大150kW出力の次世代CHAdeMOの普及を急ぎ、発売する車両の側も高出力の受け入れ性能を備えていく必要もあります。テスラだけでこれだけのネットワークを構築できるのですから、CHAdeMO陣営が複数の自動車メーカーや政府、行政が協力すれば、テスラのように使いやすい充電拠点を整備するのは、そんなに難しいことではないでしょう。

現在のCHAdeMOの常識やルールは、10年ほど前から電池容量24kWhの日産リーフを利用車種想定の中心にして構築されてきました。でも、明確に時代は進んでいます。スーパーチャージャーオープンのニュースから主題を外れてしまいますが、テスラを羨むだけでなく、新しい電気自動車時代に向けて、使いやすいCHAdeMOネットワークが広がってくれることを願います。

(文/寄本 好則)

この記事のコメント(新着順)4件

  1. SCって名古屋が24時間でないので四日市とかに設置してくれるとありがたいんですがね。岐阜にありますが、東京から大阪方面に行く人はそこは通らないので

    1. klinさま、コメントありがとうございます。

      記事中でも紹介していますが、名神と新名神が交わる栗東(草津田上IC付近)に計画されているようです。

  2. 以前は「ヤナセBMW 豊中支店」だった所です。

    スーパーチャージャーは、上津島交差点に近い位置に設置されています。
    入口は北行き(大阪空港行き)からの一方向だけです。

    路外パーキングサービスをうまく活用すれば阪神高速を1時間途中下車出来ます。

    路外パーキングサービス
    https://hanshin-exp.co.jp/drivers/ryoukin/services/parkingmoniter/toyonaka.html

    分散して充電すれば4台までは同時にフルパワーで充電出来るので、テスラにお乗りの方はスーパーチャージャーを最大限ご活用いただき、高速道路等に設置のCHAdeMO充電設備を日本製EVに譲って頂けると日本製EVに乗っている私は非常に助かります。

  3. 本日、スーパーチャージャー利用して来ました。
    8基あります。
    大阪のスーパーチャージャーだったらお昼は、
    ほぼ、空いてませんが、豊中は私だけでした。
    そして、地元だから最高です。

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この記事の著者


					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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