イベントの概要
日時:10月6日(日) 10:00〜16:00
場所:富士河口湖町生涯学習館前芝生広場、富士河口湖町役場ロビー
主催:富士河口湖まちフェス実行委員会(事務局:富士河口湖町 政策企画課 政策調整係)
TOCJとEVOCによる展示&試乗のほか電動バイクや電動アシスト自転車も集合
TOCJでは、テスラのモデルS、モデルXに加え、最新のモデル3を展示し、会員が来場者に説明を行いました。また、会員所有のモデルSを使って添乗試乗を行いました。
TOCJと並んでブースを設けたEVOCでは、複数台の三菱i-MiEVと日産リーフを展示したうえ、会員所有の「日産リーフ(40kWh)」を使って添乗試乗体験を提供しました。
また、先月の台風15号による千葉の長期・広域停電を踏まえ、「EVから電気を取り出して利用する」ことが可能であると示す目的で、「V2Xデモンストレーション」を行いました。具体的には、三菱i-MiEVの「10型(2010年モデル、後のGタイプとほぼ同じで、16.0kWh搭載)」と「Mタイプ(東芝製SCiBを10.5kWh搭載)」から電気を取り出して、IHヒーター複数台を使って、鶏の唐揚げ、フライドポテト、サツマイモ揚げ、茹で枝豆を調理実演して見せて来場者にふるまったほか、一緒にブースを構えた「イエローエイト(yellow8)」社が持参した同社製の豆を挽いてコーヒーを淹れるマシンを駆動して、コーヒーを淹れる実演も行いました。このコーヒーも来場者にふるまわれました。
また、「Aventulife」社は、近々発売する電動アシスト自転車を2車種展示して説明を行いました。
地元山梨の「笹本自動車」では、同社が販売する輸入電動バイク「XEAM(ジーム)」シリーズの3車種を展示して説明を行いました。
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まちフェスとは
まちフェスは、富士河口湖町の地元住民の有志が中心となり、住民が参加できる機会を設け、地域の魅力を再認識できるようにしようと2015年に始まりました。参加者どうしの協力の中から、世界遺産に相応しい町づくりをしようと動いてきたわけです。
「まちフェス」という名称での開催は今年で5回目ですが、歴史はもっと長いそうです。「河口湖町」と「勝山村」、「足和田村」が2003年に合併して「富士河口湖町」ができたことを記念して行われた行事や、その後2006年3月に「上九一色村」の南部地区、精進・本栖・富士ヶ嶺の三地区が合併して、現在の富士河口湖町が誕生したのを記念したいくつもの行事の延長線上に、この「まちフェス」があると考えると、「16年の歴史がある」と言えるようです。
なお、この2006年の合併により、富士河口湖町は、富士五湖のうちの4つの湖と、富士の麓に広がる「青木ヶ原樹海」、それに「富士ヶ嶺高原」を有することになり、日本有数の「湖水と高原の町」になった形です。合併時の人口は、25,565人、8,518世帯で、面積は従来と比べて1.5倍に広がって158.51k㎡となりました。
今年のまちフェス
参加者の概数は、駐車場の駐車台数を使って予測を行い、各イベントへの参加者の数、出店の売り上げ数などを参考に確認をおこなっているそうですが、2018年の参加者数は「およそ2,000人」でした。実行委員会によると、今回の2019年は、駐車台数から予測すると、昨年を上回る「2,500人ほど」になる、とのことでした。
今年は、地元の食品販売、雑貨販売をはじめ、生協の「パルシステム」や、地元メディアの「CATV河口湖(ケーブルテレビ局)」や「FMふじやま(FM局)」、「国際交流協会」や「シルバー人材センター」、「山梨県自閉症協会」など、合計28の団体が出店を出した。また、和太鼓の演奏やフラダンス、吹奏楽の演奏から「筑波山のがまの油売り」や「南京玉すだれ」の実演など、さまざまな出し物が行われていました。地元、富士河口湖高校の吹奏楽部の演奏も素敵でした。
V2Xへの参加者の反応
今回は、2台の三菱i-MiEVから「MiEVパワーボックス(「リーフtoホーム」「EVパワーステーション」と同じニチコン製)」を使って電気を取り出して、IHヒーター2台を使って、鶏の唐揚げ、フライドポテト、サツマイモ揚げ、茹で枝豆の調理を実演して見せました。
また、「イエローエイト」社が、持参した同社製の豆を挽いてコーヒーを淹れるマシンを駆動して、コーヒーを淹れる実演も行いました。これらに加えて、ブースのPAやBGMの電源も、これらのi-MiEVから賄って行いました。
訪れた皆さんからの質問は、「MiEVはいくらぐらいするのか(購入価格は補助金を差し引くと156万円ほどでした)」、「停電で冷蔵庫を動かすとしたら、どれくらい保つか(Mだと冷蔵庫と若干の照明だけなら2日半から3日)」、「何ワットまで出せるか(1,500Wまで出せます)」、「満充電で何キロくらい走れるか(Mだとこの時期は100〜110kmほど)」といった質問が最も多く寄せられました。なかには「太陽光発電から、V2H機器無しでも直接充電できるか」といった少し専門的な質問もありましたが、「電池の劣化はどの程度か」というようなユーザーならではの質問はあまりありませんでした。
ただし、千葉県での長期間の広域停電の記憶が生々しいということもあり、停電時のバックアップ電源としてもEVが使える点に、最も関心が高い印象でした。中古のリーフを買って、ナンバーを切って(ナンバーを返却して)蓄電池として使うというアイディアに関心を示す方も複数いらっしゃいました。
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(取材・文/箱守 知己)