ポルシェ『タイカン ポップアップ原宿』期間限定オープン~一般試乗は約1時間

東京・原宿駅前の神宮橋交差点角にポルシェ・タイカンのポップアップストア『Porsche Taycan Popup Harajuku』が12月19日(土)までの期間限定でオープンしています。国内では初めてとなる一般試乗も実施中。また、ポルシェが開発した高出力器での急速充電を体験してきました。

ポルシェ『タイカン ポップアップ原宿』期間限定オープン~一般試乗は約1時間

試乗時間はたっぷり約1時間

タイカンのポップアップストア『Porsche Taycan Popup Harajuku』がオープンしたのはリニューアルした原宿駅のすぐ目の前。『jing(ジング)』という、これまた真新しい商業施設です。開設されているのは2020年12月8日(火)から19日(土)までの期間限定。ポルシェ初となるフル電動スポーツカー『タイカン(Taycan)』が常設で展示されているほか、日本国内では初めてとなる一般試乗を行っています。

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タイカンの試乗車があなたを待っています。

試乗するには、事前にオンラインの試乗応募フォームに希望日や時間帯を記入して申し込み、抽選で案内が届く仕組みです。試乗車は『タイカン ターボ』と『タイカン 4S』の2台が用意されていて、1日の試乗は6枠を用意。毎日12人(組)の方が試乗できます。

抽選の倍率は「4~5倍」くらいとのこと。でも「平日であれば比較的応募が少ない時間帯もある」ということでした。また、いったん抽選を終えて事前予約を締め切っても、当日になってキャンセルがあった場合は、ストアを訪れて申し込めば試乗できるチャンスがあるかも、です。

試乗コースは原宿を起点に青山周辺。スタッフの方が同乗しての走行となります。試乗時間は事前の説明などを含んで約1時間。施設のすぐそばの駐車場からスタートで乗り込むための移動もスムーズなので、たっぷり40分くらいは試乗できます。

場所はほんとに原宿駅の目の前。

タイカンの魅力を間近に体感。

場内には、スカイブルー(フローズンブルーメタリック)がまばゆい『タイカン4S』が常設展示されています。混み合っていなければ、スタッフの方の案内で運転席に乗り込むこともできるようです。また、毎日ではないですが、国内プレミアで壇上に立ち説明してくださったプロダクトマネージャーのアレキサンダー・クワーズ(アレックス)さんが会場内で解説をすることもある、とのこと。アレックスさんは日本語完璧なので、どうぞ、臆せず質問してみてください。

ジャパンプレミアでプレゼンするアレックスさん。

また、場内でもう1台の車両展示には、13日までがポルシェと現代アーティスト ダニエル・アーシャムのコラボレーションアート作品「Crystal Eroded Porsche 911」、14~17日は1955年に製造されたポルシェ「356A」、18~19日は「ポルシェカレラカップ」に使用されているレーシングカー「911 GT3 Cup」が登場します。

場内中央には、自らタイカンでのサーキットアタック気分を楽しめるゲームコーナーも。国内のサーキットはほぼインプットされているので、スタッフの方にお願いすればサーキットを選ぶこともできます(混雑時は難しいかも、ですけど)。

せっかくなので、私も鈴鹿にチャレンジしてみました。恥ずかしながら本格的なレーシングゲームはやったことがありません。ピットアウトして感触を確かめながら一周し、全開でコントロールラインを通過。調子に乗って2回ほどグラベルに飛び出してしまいつつ、タイムは2分56秒798でした。

ステアリングやシートにガツガツとくる感触がリアルというか迫力満点。とても楽しめました。でも、先日袖ケ浦で走った本物のタイカンは、もっと気持ちよかった(役得で恐縮です)し、コーナリングや直線でのスタビリティが抜群でした。

実際に運転すると、タイカンは超一級のスポーツカーであると同時に、電気自動車ならではの「高級車」であることを実感できます。みなさんもぜひ、試乗の抽選、もしくは当日キャンセル枠GETに挑み、体感できることをお祈りします。

ポルシェターボチャージャーでの充電を体験

地下駐車場でご対面。暗くて写真粗めですみません。

『タイカン ポックアップ原宿』がオープンする数日前、EVsmartブログではポルシェジャパンの方のお誘いで、日本仕様のデリバリーモデルで首都高速を試乗。横浜市内の「ポルシェジャパントレーニングセンター」に設置されたポルシェターボチャージャーでの急速充電を試す機会をいただきました。

虎ノ門から新横浜にあるポルシェジャパントレーニングセンターまで、首都高1号横羽線から高速神奈川7号横浜北線(K7)を経て約40kmは、EVsmartブログチームリーダーの安川さんがドライビング。私は後席で写真撮影などを担当しました。

試乗したのは最上級モデルの『タイカン ターボS』。ボディカラーはスペシャルカラーの「アイスグレーメタリック」で、スポーツ系のオプション満載、オーディオシステムにも「Burmester 3D ハイエンドサラウンド サウンドシステム」を装着し、合計価格は「約3000万円」という1台です。

パノラミックルーフで後席でも開放感十分。

追い越し加速などでの速さは語るまでもないことですが、ことに後席に座っていて感じたのは、座高が高めの私でもまったく窮屈さはなく、少々クイックなハンドル操作をした際などにも安定感やラグジュアリー感が満点であることでした。タイカン、ほんとに素晴らしい電気自動車です。

急速充電場所のトレーニングセンターに到着。ポルシェジャパンがABBと共同開発した高出力急速充電器『ポルシェターボチャージャー』、実際に稼働しているのを見るのは初めてでした。充電器本体はすごくスリムですが、実はこの部分はケーブルとコントロール機能を備えた「給電器」の部分で、近くにはやや大きめのいわば「充電器の本体=電源装置部分」が設置してありました。

この日、コンデジのISOなどの設定が変だったようで、写真がボロボロです。m(_ _)m

充電器本体のステッカーを確認すると、日本モデルのDC出力は「150-450V」。充電器自体の性能としては「DC150-940V、375A/175kW」となっていました。ポルシェジャパンでは最大出力150kWで販売拠点への充電インフラ整備を進めています。また、東京、大阪などには複数台の急速充電器を設置したポルシェターボチャージングステーションを開設。さらに、出力8kW(AC)程度の目的地充電施設(ポルシェデスティネーションチャージャー)を開設していきます。

もちろん、各地に広がっているチャデモ規格の公共急速充電器も使用可能。ポルシェ販売拠点の急速充電器は一部を除きポルシェ専用となりますが、都市部のポルシェターボチャージングステーションは公共の場所に設置されることもあり、他社のEVも有料(料金設定などは策定中)で使用できることになるようです。

最大出力150kWを計画しているポルシェターボチャージャーですが、現状は水冷ケーブル開発中で、今回の充電器も最大90kWで運用されています。まだローンチ前なのであまり詳細にお伝えすることはできないし、変更される可能性もありますが、「充電してみた」ダイジェストレポートをお届けしておきましょう。

認証や充電スタートなどの操作は、専用の『Porsche Charging Service』というアプリで行います。車両やユーザー、クレジットカードと紐付いたアプリによって、課金も自動で完了します。アプリには、近くの充電スポットを検索する機能も。

気になる出力。東京から新横浜まで走っただけなのでSOCは79%からの充電でしたが、いきなり80kW以上流れました。今まで、90kW器でリーフe+を充電して70kW強は確認したことがありますが、80kWは初体験。残量が少ない状態からであれば、また150kW器になればと、タイカンの充電性能の高さがうかがえる数値です。

充電終了。案内してくださったご担当者がやけに慎重にプラグを抜いているので「ん?」と気付きました。タイカンの充電ポートは電動で開閉。充電口はボディの内側にあるので、ケーブルを雑に扱ってボディにゴンッとかぶつけると悲しいことになります。購入予定の方、お気を付けください。

ともあれ、国内のデリバリー開始はもうすぐです。納車を待っているみなさま、うらやましいです。お幸せに!

(取材・文/寄本 好則)

この記事のコメント(新着順)2件

  1. evsmartアプリにて、テスラと同様にポルシェターボチャージャーを選択絞り込みできるようになるかなぁ。

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この記事の著者


					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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