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テスラ2026年Q1決算を発表【速報】自動車事業が回復しFSDサブスクリプションが伸長

テスラ2026年Q1決算を発表【速報】自動車事業が回復しFSDサブスクリプションが伸長

テスラは2026年4月22日(現地時間)、2026年第1四半期(1月~3月)の決算を発表した。総売上高は223億8700万ドルと前年同期比16%増、自動車部門は回復し、高マージンのサービス事業も急伸した。調整後EPSは0.41ドルと市場予想を大幅に上回り、発表直後アフターマーケットでは一時、株価も高騰した。ガイダンスからはFSDやロボタクシー、オプティマスなど自動化・AIシフトへのさらなる準備・投資が浮き彫りとなった。

目次

2026年第1四半期決算の概要

総売上高は223億8700万ドルで前年同期比16%増、自動車部門の売上は162億3400万ドル(前年同期比16%増)、エネルギー部門は24億800万ドル(前年同期比12%減)、FSDを含むサービスやその他事業の売上は37億4500万ドルとなった(前年同期比42%増)。

調整後EPSは0.41ドルとなり、市場予想を大幅に上回った。営業利益は9億4100万ドルで前年同期比136%増、調整後純利益は14億5300万ドルで前年同期比56%増となった。フリーキャッシュフローは前期の14億2000万ドルから14億4400万ドルに微増しており、好決算と言える内容だ。

決算概要

業績好調ながらAIシフトへの投資加速で株価は様子見

総売上高:223億8700万ドル(前年同期:約193億ドル/16%増)
営業利益:9億4100万ドル(前年同期:約4億ドル/136%増)
純利益:14億5300万ドル(調整後)(前年同期:約9億3400万ドル/56%増)
調整後EPS:0.41ドル(前年同期:0.27ドル/52%増)

自動車部門の回復をサービス事業が支え、エネルギー部門の一時的な減少を完全にカバーしたことで、全体の粗利益率が大幅に改善した。サービス収益の増加はFSDサブスクリプションの伸長によるものだ。

株価についても自動車事業の回復とAI・自動化の成長ストーリーによって、発表直後アフターマーケットでは一時、+4%超(406ドル前後)まで上昇した。だが、Q&A内でタネジャCFOからの、今後のAIシフトへの投資加速で今年後半はフリーキャッシュフローがマイナスになる可能性が高いとの発言を受けて、アフターマーケット終値では386ドル前後まで下落した。全体的には決算内容はポジティブだが、資本支出増で当面は様子見といったところだろう。

事業概要

第1四半期公式総括のポイント

テスラの決算資料サマリーでは次のポイントが述べられており、今後もAIハードウェア企業としてのインフラ投資の加速が予想できる。

Q1において、ロボタクシーと将来のロボティクス事業を支えるインフラおよびAIソフトウェアの構築が、着実かつ大きな進展を遂げた。追加のAIコンピュートのランプアップ、バッテリーおよびバッテリー材料に関する新工場の立ち上げを本格化させるとともに、メガパック3、サイバーキャブ、セマイ(Semi)トラック生産開始に向けた生産ラインの準備をさらに前進させた。

セマイトラックはいよいよ量産へ。

APACおよび南米市場では車両需要の継続的な成長が見られ、ヨーロッパおよび北米市場でも需要の回復が確認された。貿易・地政学情勢が不確実性を増す中、車両・エネルギー・AIの各分野で地域ごとの主要材料・部品へのアクセスを確実なものとするため、必要な投資を積極的に進めている。

テスラ車両における手頃な価格と実用性は、ガソリン車がエネルギー供給網の脆弱性から割高になる中で、引き続き最大の競争優位性となっている。自動車事業の追い風、FSDの進展、ロボタクシーの本格ランプアップ、量産に向けたオプティマスの進捗、そしてエネルギー生産能力の拡大により、2026年の自社のポジショニングに大きな期待を抱いている。

テラファブのリサーチファブ。

ガイダンスとQ&Aのポイント

ここからは電話会議のガイダンスとQ&Aで話された主なポイントを紹介したい。

イーロン・マスクCEOの発言

●無監督FSD(FSD Unsupervised)はいつ顧客に届くのか? 推測だが、今年のQ4には可能になるのではないか。次世代ハードウェアAI5はいずれ到来するが、すぐには車に搭載されない。なぜなら現行のAI4でも無監督FSDを達成できるからだ。

●今年の年末までにはFSD15が実現すると思っている。それはソフトウェアアーキテクチャーを一新するだろう。

●残念ながらHW3については無監督FSDを達成することはできない。しかしながら、HW3でFSDを購入した顧客に対して、AI4搭載車へのトレードインを提供し、コンピュータとカメラのアップグレードも提供する予定だ。HW3の車両に対してFSD14のライトバージョンも6月には提供予定だ。

●オプティマスの生産開始は(フリーモントで)7月末から8月頃と想定している。最後のモデルS/Xの生産は5月末で終わる。その後、オプティマス専用の新生産ラインを設置する。ギガ・テキサスにも第2の工場を建設中で、来年の夏に生産を開始する。

●サイバーキャブの生産をちょうど開始した(冒頭写真)。新製品で全てが新しいため、初期生産は遅くなるのは当然だが、今年末にかけて指数関数的に加速するはずだ。

次世代チップ AI5。

ヴァイブハブ・タネジャCFOの発言

●2026年のCapex(資本支出)は250億ドル超となる見込み(前回決算時の200億ドル超から上方修正)。リチウム製錬、LFPバッテリー、サイバーキャブ、セマイ・トラック、メガファクトリー、オプティマスの6つの新工場への投資を積極的に継続する。

●サービス事業拡大の大部分はFSDサブスクリプションによるもの。中国でのFSD承認を第3四半期までに得られることを期待している。

●2026年のエネルギー貯蔵製品の展開量は、依然として2025年を上回ると予想している。

※記事中画像はテスラIR資料より引用。

文/前田 謙一郎x.com

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この記事を書いた人

テスラ、ポルシェなど外資系自動車メーカーで執行役員などを経験後、2023年Undertones Consulting株式会社を設立。自動車会社を中心に電動化やブランディングのコンサルティングを行いながら、世界の自動車業界動向、EVやAI、マーケティング等に関してメディア登壇や講演、執筆を行う。上智大学経済学部を卒業、オランダの現地企業でインターン、ベルギーで富士通とトヨタの合弁会社である富士通テンに入社。2008年に帰国後、複数の自動車会社に勤務。2016年からテスラでシニア・マーケティングマネージャー、2020年よりポルシェ・ジャパン マーケティング&CRM部 執行役員。テスラではModel 3の国内立ち上げ、ポルシェではEVタイカンの日本導入やMLB大谷翔平選手とのアンバサダー契約を結ぶなど、日本の自動車業界において電動化やマーケティングで実績を残す。

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