2022年7月は世界で新車販売の10%が電気自動車に〜日本車は完全にランク外

世界ではプラグイン車両シェアの拡大が進み、7月にはBEV(純電気自動車)だけで10%に達しました。ランキングから日本は姿を消して、米国、中国、欧州の各メーカーが熱い戦いを繰り広げています。全文翻訳記事で最新の情報をお届けします。

2022年7月は世界で新車販売の10%が電気自動車に〜日本車は完全にランク外

元記事:Electric Vehicles = 10% of New Vehicle Sales Globally! by José Pontes on『CleanTechnica

9月にはプラグイン車両の販売台数が100万台を越える?

世界のプラグイン車両登録数は2022年7月に昨年同月比で61%増加し、77万8,000台に達しました。1つの四半期の初月としては過去最高の結果です。したがって、第3四半期がプラグインにとって史上最高のものになるだけでなく、9月も記録ラッシュになるでしょう。私は世界で月100万台のプラグイン車両が登録される初めての月が9月になると予想しています。中国(確実に)、欧州(きっと)、米国(たぶん)が9月を記録的な月にできれば、第3四半期の終わりには新たにお祝いができることでしょう。

7月は好調な月で、プラグインのシェアは自動車市場全体の14%となりました。そのうち純電気自動車(BEV)は10%に達しました! 市場全体が坂道を転がり落ち、ハイブリッド車(HEV)が4ヶ月連続で下降する中、素晴らしい結果と言えるでしょう(HEVのピークも2022年で終わりに近づいているようです)。

7月、BEVの成長スピードの方がプラグインハイブリッド(PHEV)よりも速かったのですが(昨年同月比で73%増 vs 36%増)、中国をPHEV部門で除外するとその数値は昨年同月比で20%減となり、7月まで連続5カ月に渡りセールスが落ちていました。したがって30〜40kWhのバッテリーを積むPHEV(既存PHEVと言うよりもEREV(Extended Range Electric Vehicle)の方が近い)に進化した中国を除き、PHEVのピークももしかしたら今年に過ぎたのかもしれません。事実、HEVがここ数カ月に昨年同月比で1~5%減少している一方、PHEVの下落率は2桁台になっています。もしかしたらもうすぐ、PHEVの販売台数がHEVよりも急激に下がるかもしれません。

今年に入ってから、プラグイン車両のシェアは12%台に留まってきました(BEV8.9%)。素晴らしいことですが、インターネットの世界はリストが大好きですよね。ここで電気自動車セールスのトップ20です!

7月のプラグイン車両ランキング

世界のプラグイン車両セールスランキング、2022年7月期。

7月のベストセラーを見ると、PHEVバージョンで良い位置につけたBYDのSong(宋)が3万2,367台を登録し初めて1位の栄冠に輝きました。この結果は宏光Mini(3万7,129台で2位)が通常より動きが鈍かったこと、またいつも四半期始めのテスラ(特にモデルY)がスロースターターであるおかげでもあります。モデルYは実は四半期最初の月としては過去最高の記録を出したので、9月にも記録が期待されます。来月には10万台に届くのでしょうか?

3位には3万台以上が登録されたBYDのQin Plus(秦 Plus)が入りました。PHEVバージョンとBEVバージョンそれぞれが1万8,838台、1万1,277台と過去最高売上になりました。よってこのミドルサイズのセダンは内部競争でまだ他者を寄せ付けません(競合はPHEVがDestroyer 05、BEVがSealです)。

世界のプラグイン車両セールスランキング、2022年7月期。

表彰台の下には、BYDの無敵艦隊がいます。深圳の自動車メーカーからは3モデルが5~7位に入りました。5位のHan(漢)はPHEVバージョンが1万5,543台と多くを占め、2万5,000台以上が登録されました。6位のDolphinは新記録の2万546台、7位のYuan Plus(元Plus)も6カ月連続で新記録を更新し続け、1万9,295台が登録されました。

11位に入ったBYD Tang(唐、BEVとPHEV合わせて1万1,816台)と21位のBYD Destroyer 05 PHEV(7,404台)を合わせると、世界のトップ21にBYDのモデルは7つも入っています。世界のベストセラー21のうち、3分の1がBYDなのです!

その他にも記録が出ています。8位のフォルクスワーゲンID.4は欧州での好調なパフォーマンスと中国での過去最高の売上により、1万9,035台で2カ月連続自己記録を更新しました。このドイツ製クロスオーバーは、レガシー自動車メーカーから出たモデルの中でのベストセラーとして地位を固めようと、米国での大量生産を待っているところです。

10位のGAC(広州汽車集団) Aion Yも2カ月連続で自己記録を更新して1万2,530台が登録され、MPV(ミニバン)の需要があることを証明しました。GACは他にもクロスオーバーのAion Vが記録を更新して5,028台を売り上げ、素晴らしい月となりました。

今月驚かされたのは9,424台の登録で14位につけたフォードのマスタング・マッハEです。中国での生産量が大きく増えれば、スポーティなクロスオーバー車は安定して5桁を売るようになるかもしれません。

他2つのサプライズは8,308台で18位のVW・ID.3(ようやく欧州と中国で生産数が増えたハッチバック!)と、7,583台で20位だったDongfeng(東風汽車集団)のFengshen(風神)Eシリーズ(2カ月連続で記録更新、新しいトレンドが来ています)でした。

中国勢の熱い戦い

スタートアップの熱を感じ、中国のレガシー自動車メーカーもEV化に向けて全力で進んでいます。

トレンドを最もよく表しているのが、中国自動車メーカーの父、全能のGeelyで、一番近いライバルであるBYDを狙って攻勢を強めています。トップ20の外では、Geelyの3つのモデルが記録を作っていました。Geometry A(ジオメトリA、競合はBYDのQin Plus/Seal)は5,286台、Geometry E(ジオメトリE、競合はBYDのDolphin/Yuan Plus) は5,171台、Emgrand L Hi-X PHEV (帝豪L Hi-X PHEV 、競合はQin Plus/Destroyer 05)は5,586台の登録数でした。またGeelyのラグジュアリーブランドであるZeekrからは、ファストバックの001(競合はBYDのHan)が5,022台の記録を出しました。

中国の新勢力を見ると、2つのスタートアップが輝きを増していますが、そのどちらも良く知られたブランドではありません。先月Hozon(哪吒汽車)のクロスオーバーであるNeta Uは5,070台を登録、小さめのNeta Vは7,643台がデリバリーされて19位でフィニッシュしました。 ほとんど知られていないながらも大きなポテンシャルを持つ別の中国スタートアップがLeap Motor(零跑汽車)で、「モデルYの競合」C11は6,582台が登録されました。これまでブランドの屋台骨であったT03の5,462台をも超えてきたのです。両ブランドはもうすぐ初のセダン(HozonはNeta S、Leap MotorはC01)をそれぞれリリースする予定で、今年を通じてこれらスタートアップの急成長が見込まれます。

1月~7月のトップセラー

世界のプラグイン車両セールスランキング、2022年1月~7月。

現時点まででの大きなニュースは小さな宏光Miniがテスラ モデル3から2位の座を奪取し、テスラのワンツーフィニッシュを一時的にでも終わらせたことでしょう。モデル3は9月にまた回復すると予想されますが、モデル3がもはや勝てない相手ではなくなった兆候が出てきたのです。

変化は8位に現われています。BYD Dolphinが1つ順位を伸ばしました。そしてそのすぐ下にBYD Yuan Plusが3つ順位を上げてトップ10に入り、9位に納まりました。

フォルクスワーゲンのID.4は7位に入りました。レガシー自動車メーカーのモデルで12位以内に入った唯一のモデルですが、最も期待したいのはこのチャートの上半分に残り、レガシー自動車メーカーが出したモデルの中でベストセラーとしての地位を強固にすることです。しかし6位のBYD Hanには4万台のリードを許しており、ドイツ製クロスオーバーは宏光Miniがリードするトップリーグに参加する販売レベルからは、かなり遠い位置にいます(1位のテスラ モデルYは何万光年の彼方です)。

チャートの下半分の順位は変わりませんでしたが、ここでもフォード マスタング・マッハEを取り上げるべきでしょう。まだ20位にいますが、米国の電気クロスオーバーはこれから先、順位をいくつか上げるはずです。

世界のプラグイン車両セールスランキング、2022年1月~7月。

ブランド・ランキング

世界のプラグイン車両メーカーランキング、2022年7月期。

BYDが台頭

7月のBYDは16万台を登録し、連続で記録を更新しました。テスラに大差で勝利しましたが、テスラの方も四半期最初の月としては過去最高を記録し、9月に良い結果を出して第3四半期の最後にBYDを逆転するかもしれません。

フォルクスワーゲンは4万6,400台でカムバックし、SGMW(上汽通用五菱汽車 ※宏光MINI EVのメーカー)を抜いて表彰台に上がりました。

世界のプラグイン車両メーカーランキング、2022年7月期。

表彰台の下では6つの記録が生まれ、そのうち5つは中国レガシー自動車メーカーのものです。5位にはAionシリーズが好調なGACが、2万5,094台で入りました。6位は2万4,599台のGeelyで、3万台を越えるのももうすぐです。7位はダイナミックなコンビのeQ1/QQ Ice Creamが人気のChery(奇瑞汽車)で、9位はFengshen Eシリーズとセールスが伸びたlongシリーズを抱えるDongfengでした。またChangan(長安汽車)はベストセラーBenni EVの一部を転用し生産を拡大したLumim(3,100台)によって13位に入りました。

7月に記録を作ったもう1つのメーカーはLeap Motorで、T03とC11が強いパフォーマンスを見せました。登録台数は1万2,044台で、これからトップ20の常連になりそうです。

他にチャートに入ったのは18位のフォードと、20位のボルボです。Geelyがまず初めにフォルクスワーゲン、後にBYDを狙っているように、スウェーデンのブランドもアウディ、メルセデス、BMWにプレミアムブランドのベストセラーとして戦いを挑んでいくのでしょうか。

世界のプラグイン車両メーカーランキング、2022年1月~7月。

チャートでは、トップ2が別の銀河にいるようです。1位を争っていますが、今はBYDが明らかに優勢です。

そしてBYDがテスラに負けたとしても、2018年以降でテスラの市場支配に挑戦できたのは初めてのことでしたし、さらに成熟した市場に向けて、ポジティブな展開だったとしか言いようがありません。

この2メーカーの下では、4位のフォルクスワーゲンに多少人気を奪われながらもSGMWジョイントベンチャーが安定して3位に入りました。しかし、ヴォルクスブルクのブランドは今年後半で表彰台の下位に返り咲く準備ができています。

世界のプラグイン車両メーカーランキング、2022年1月~7月。

位置が変わったのは7位からで、Cheryが2つ順位を上げ、6位のメルセデスに追いつこうとしています。10位に現在いるのはGACで、Aionモデルを作るこのメーカーはこれからの数カ月でさらに順位を上げようとしてくるでしょう。

トップ20の残りを見ると、DongfengとGeelyがそれぞれ順位を上げて13位と15位に入りました。Geelyもこれから数カ月でさらに順位を上げると予想されます。Hozonもランキング入りし18位に入りました。ここに元々いたフォードは20位のGreat Wall(長城汽車)とたった51台差の7万5,888台で21位に落ちました。Hozonは中国勢の中で11位となります。

自動車グループランキング

OEMごとに登録台数を見てみましょう。BYDが0.8%増で16.2%の市場シェアを獲得してリードする一方、テスラは1.1%減らして12.5%となりました。

サプライズは3位で、フォルクスワーゲングループ(8.3%、0.3%増)がSAIC(8.1%、0.5%減)を抜きました。表彰台に返り咲いたドイツのコングロマリットは、トップ2のレベルになりたいと願っています(幸運を)。

Geely・ボルボ(5.6%)は5位に留まり、ヒョンデ・キア(5.4%)はステランティス(5.4%、0.1%減)を抜いて6位になりました。

プラグイン車両OEMランキング、2022年1月~7月。

SAICが転落したのは、宏光Miniの他に成功したモデルがないからです。ほとんどの中国OEMが国内市場で強く、海外ではほぼ存在しないのと対照的に、SAICは中国国外で最も成功している自動車メーカーです。MGブランドのおかげでかなりの量の輸出をしていますが、一方でホームの中国市場では1つしか成功例が無く、宏光Miniに頼って生き永らえています。これから出るMG4・Mulanが状況を変えてくれるでしょうか。

1つ確かなのは、現在のOEMトップ5の中で今年シェアを失う可能性が最も高いのはSAICだということです。

(翻訳・文/杉田 明子)

この記事のコメント(新着順)12件

  1. 欧州ではHEVが売れているんですね

    欧州のEV推進戦略に惑わされるな
    https://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/nmc/18/00046/00041/
    自動車の電動化については、欧州のように顧客に負担を強いるEV推進に偏るのではなく、ハイブリッド車(HEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)も含めた全方位開発を進めるべきです。
    欧州のEV推進の流れは無視していい
     EVが売れているのは、EVがCO2削減に最適だからではありません。各国政府の補助金や税制措置など各種の救済措置によって売れているのです。
     欧州における2021年の販売台数の内訳をみると、EVの103万台に対し、PHEVは102万台とPHEVがEVの販売台数を追い越す勢いです。補助金のつかないHEVが223万台と、購入すると補助金を9000ユーロも受け取れるEVの2倍以上売れているのです。
     欧州メーカーは当初、クリーンディーゼルを主体に、2021年からのCO2規制強化に対応する戦略でした。ところが、ディーゼル車開発で墓穴を掘り、日本メーカーに対抗できるHEVも作れない。その結果EVを主力とする戦略しか取れなくなったのです。

    1. ゆう 様、コメントありがとうございます。

      >欧州ではHEVが売れているんですね

      まずこの点ですが、2021年度のデータはこちらです。
      https://www.acea.auto/fuel-pc/fuel-types-of-new-cars-battery-electric-9-1-hybrid-19-6-and-petrol-40-0-market-share-full-year-2021/
      HEV 19.6%
      BEV 9.1%
      PHEV 8.9%
      BEV+PHEV 18%

      となっており、ハイブリッドは販売を伸ばしていますが、BEVも急成長しています。HEV「だけ」が売れているわけではありません。

      >ttps://xtech.nikkei.com/atcl/nxt/mag/nmc/18/00046/00041/

      (あまりにも間違いが多いのでリンクを外させていただきました)

      これはかなり間違いが多い記事ですね。。

      例を上げましょう:
      >藤村氏:既販車のCO2削減も進めなければ、2030年の目標達成は困難です。

      そんなことできるわけないですよね。今から、ガソリンを2030年までにe-fuelにして、値段を数倍にしようってことでしょうか?

      >藤村氏:仮に日本で販売される新車が2022年からすべてEVになったとしても、2030年までに売れるEVは8年間で3200万台。保有台数の41%程度です。どうあがいても自動車がすべてEVに入れ替わるとは考えられません。

      そんなことも誰も言ってないです。最初から、保有台数を何十年もかけて置き換えていくということしか方法はなくて、そのためには、エミッションの少ないBEVに早くシフトさせることが、カーボンニュートラルへの近道なのですよね。藤村氏は論理的ではありません。

      ではその間違い記事は置いておいて貴殿のお話に戻ります。

      >自動車の電動化については、欧州のように顧客に負担を強いるEV推進に偏るのではなく、ハイブリッド車(HEV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)、燃料電池車(FCV)も含めた全方位開発を進めるべきです。

      これは理由がありません。BEVに切り替えず、HEVを売った分だけ、排出は増えるわけですから意味がないのではないでしょうか?

      >EVが売れているのは、EVがCO2削減に最適だからではありません。各国政府の補助金や税制措置など各種の救済措置によって売れているのです。

      これも誤りです。例えばスイスや米国では、電気自動車に対する補助金がありません。米国はやっと復活してきそうですが、、それでも電気自動車のシェアは増え続けています。

      >欧州における2021年の販売台数の内訳をみると、EVの103万台に対し、PHEVは102万台

      どこの統計を見ているのか不明ですが、先ほどもご紹介しました
      https://www.acea.auto/fuel-pc/fuel-types-of-new-cars-battery-electric-9-1-hybrid-19-6-and-petrol-40-0-market-share-full-year-2021/

      このACEAというのは欧州の自動車工業会で、公式発表になります。発表から一行引用しましょう。

      Sales of plug-in hybrid electric vehicles (PHEV), on the other hand, contracted by 1.8% in the fourth quarter.
      (BEVに対し)PHEVは、第4四半期には1.8%減少した。

      また下にある図のFULL YEARをクリックしていただければ、HEV/BEV/PHEVどれも伸びてはいるのですが、伸びが大きいのは通年ではPHEV→BEV→HEVとなります。なお、PHEVは今年に入ってからは減少傾向が強くなっています。
      https://blog.evsmart.net/ev-news/electric-vehicle-sales-in-europe/
      いま、主要国では、PHEVのほうが多い国は既にありません。

      —–
      もう一点重要な視点をお伝えしておきます。
      全世界の新車販売のうち、今後BEVシフトを進めることが決まっている中国、米国、欧州を合わせると(日本を除きます)、新車市場の66%となります。つまり、いまちゃんとBEVにシフトしておかないと、66%の市場を近いうちに失うこととなります。
      もう一点、日本メーカーの海外依存度を見てみましょう。日本メーカーの生産台数のうち、海外生産が68.6%、輸出は14.3%。合計83%もの台数が海外市場向けです。

      欧州を無視すればいい、全方位だ、という戦略は、根本的に間違っていることがお分かりいただけると思います。そして、恐らく、トヨタさんもそれはご承知の上でそういう発言をされているということに注目してください。
      騙されて、路頭に迷うのは誰でしょうか?私は、それを防ぎたいと思っています。

  2. トヨタはBEVを積極的に販売する必要性がないからですね

    トヨタが救世主!? CO2が減るどころか増加中の欧州で大きな功績
    https://autoc-one.jp/news/5006656/
    欧州20社のうち、CO2減トップは「トヨタ」
    ハイブリッドが功を奏す
    欧州で販売台数の多い上位20メーカーの中で、CO2排出量の平均値が一番少ないのはトヨタ。それに加え、2018年比で最も排出量を減らしているのもトヨタであった。
    この成功には、2019年に同メーカー販売の60%を占めたハイブリッドモデルの人気によるところが大きい。

    1. ゆう 様、コメントありがとうございます。トヨタさんの欧州での排出量削減の効果は、小型車が中心だからです。米国では大型車が多く、ハイブリッドの比率は25%に留まります。
      https://pressroom.toyota.com/toyota-motor-north-america-reports-u-s-december-year-end-2021-sales/
      また、実際にハイブリッド車は、ライフサイクルで電気自動車の3倍の排出がある、とトヨタさんも実際に認めています。ちょっと古いモデルになるので数字は違いますが、レクサスUX 300eのカタログにも
      https://lexus.jp/models/ux300e/pdf/ux300e_catalog.pdf
      P28、ハイブリッド車より電気自動車のほうがライフサイクル排出が多くなるとしています。

      ここで注目したほうが良いことは、ハイブリッドで排出削減ができるかどうか、ではないのです。
      欧州では法律で、ハイブリッド車の販売が2035年以降禁止されます。
      米国は一部の州ではありますが、カリフォルニアが2026年より、割合規制を導入しました。
      https://blog.evsmart.net/ev-news/california-enacts-plan-to-achieve-100p-zero-emission-vehicles-in-2035/
      2026年時点で全体の販売台数の35%をEVまたはPHEVまたはFCEVにする規制です。

      トヨタ社を例に取りますと、現在PHEVの販売は2021年で52000台くらい。
      https://insideevs.com/news/558967/us-toyota-plugin-sales-2021/
      トヨタ社の米国全体の販売台数が約230万台なので、2.3%程度となります。この規制(ACC2)に他のCARB Statesが追従した場合、CARB Statesの新車販売シェアは40%くらいなので、92万台x35%=32.2万台、すなわち、あと4年でEV/PHEVの販売台数を6.2倍に増やさないと罰金になります。内訳としてPHEVは20%まで許されるので:
      EV:92万台x35%x80% = 25万7千台(現在0台)
      PHEV:92万台x35%x20% = 6万4千台(現在5万2千台だが、全米に散らばっている)
      を2026年時点で達成する必要が、法律上出てきた、ということなのです。

  3. キャノングローバル戦略研究所の櫛田健児氏が日本に居ると目にしないテスラの価値に関して以下に説明しています。
    https://www.youtube.com/watch?v=JsXdtzD9kUk&t=5122s
    テスラは自動車産業にデスラプション(破壊的再定義)テクノロジーを持ち込んだのです。スマートフォン(携帯電話)にしろEVにしろ、元々は日本企業が世界で最初に開発したのに、何故か最後には米国企業に抜かれてしまう構図が続いています。櫛田健児氏が詳しく何故日本企業が負けてしまうかについて解説されています。

  4. 電気自動車はエコではありません。自動車を走らせるための電気は、石炭、石油、天然ガス、あとわずか自然エネルギーです。製造過程の炭酸ガス排出を考慮すれば、ハイブリッドよりダメといわれてます。EVの目的は、ルール変更による欧米車の市場支配の復活です。ロシアのウクライナ戦争で電力不足の欧州は、車に電気をまわす余裕はありません。かくて、フォルクスワーゲンは、方向転換しました。トヨタを時代遅れとするのは、欧米、中韓のイメージ戦略です。最後は、トヨタの言う通り水素自動車と思います。

    1. k-fukuro様、コメントありがとうございます!

      恐らく、誤解されているものと思いますので、エビデンスをご紹介しながら、ご説明いたします。もしご興味があればぜひ、ご自身で検算・検証などしていただくか、または疑問点がございましたらご質問いただけますか?

      >製造過程の炭酸ガス排出を考慮すれば、ハイブリッドよりダメといわれてます

      これはまず、ハイブリッド車を作っているトヨタ自動車さんが否定しています。
      トヨタ(以下敬称略)によれば、電気自動車はハイブリッドの同等車両と、日本の電力網においてほぼライフサイクル排出量は同等。再エネ100%の電力プランを選択すれば、半分になると明言しています。
      https://lexus.jp/models/ux300e/pdf/ux300e_ecology.pdf
      この内容は、電気自動車であるレクサスUX 300eのカタログにも記載されています。

      マツダさんが、貴殿がお感じのような誤ったイメージを作る原因の論文を出しておられます。
      https://blog.evsmart.net/electric-vehicles/ev-global-life-cycle-co2-emissions-less-than-ice/
      こちらで私が検証した結果を記載させていただいておりますが、前提条件を新しいものに見直してみると、電気自動車のほうがガソリン車などよりライフサイクル排出が少なくなるのは間違いなく、その逆である、と言い続けているのは日本の自工会だけです。

      >EVの目的は、ルール変更による欧米車の市場支配の復活

      これについては私は意見がないのでコメントしませんが、一つ大事なことがあります。
      だからと言って、欧州や米国のCARB州、中国でガソリン車が禁止されていく中、電気自動車を推進しなければ、日本の自動車メーカーは競争に負けるだけということです。
      https://blog.evsmart.net/ev-news/global-petrol-gas-car-ban/

      >ロシアのウクライナ戦争で電力不足の欧州は、車に電気をまわす余裕はありません

      これ、どこかにエビデンスございますか?
      ないと思います。現在、各国は電力不足の解消に様々な手を尽くしており、危機は回避されつつあります。
      また重要なことは、電気が足りないのは、ピーク時間帯だけ、ということです。実際に電気の量の全体で見てみましょう。
      https://blog.evsmart.net/electric-vehicles/ev-and-fossil-fuel-power-station/
      日本の乗用車を、今日から全部電気自動車に置き換えると、必要な発電電力量は10%増加します。中古車も、貴殿が乗っている車も全部今日からです。
      そんなものなのですよ。
      そして、本日9/8の東電のピーク予報は7-8時87%。他の日も見てみましょう。
      https://www.tepco.co.jp/forecast/html/calendar-j.html?month=8
      ピーク時間帯は夕方だったり昼間だったりしますが、夜間ではないことがお分かりいただけると思います。そして、電気自動車は、電気の消費量が落ちる夜間に充電するので、それほど大きな影響を与えないのです。昼間の空調、調理器具、テレビなどの消費のほうが圧倒的に影響が大きいことが分かります。

      >かくて、フォルクスワーゲンは、方向転換しました

      これは残念ながら誤りです。
      https://www.reuters.com/business/autos-transportation/volkswagens-transition-evs-requires-stability-new-ceo-says-2022-09-01/
      フォルクスワーゲンCEOのブルーメ氏は、電気自動車化を加速すると発言しています。このニュースは日本ではあまり伝えられていませんね。

      >水素自動車

      現在、水素燃料電池自動車は何で動いているかご存じですか?日本の水素供給は、ほとんど天然ガスからとなっています。もちろん天然ガスから水素を作って自動車動かしても、ガソリン車よりは排出を低くできるので良いのですが、別に化石燃料に依存していることには変わりなく、天然ガスの高騰、日本円の下落によりガソリン車より燃料費は高額になり、庶民の敵だと思います。
      水素は、もちろん再エネ電力があれば、水から作ることもできます。この場合、再エネ電力が余っていない限り、電気自動車に充電したほうが同じ電力量で走れる距離が3倍になります。水素を作るのは、あくまで、再エネがたくさんあって余ったら。現時点の日本では、再エネはまだまだ主力電源として使えるレベルまで整備されていませんから、もう少し先になると思います。
      またその先の時代になっても、水素を移動させるのには大変なエネルギーが必要です。

      例えば水素燃料電池自動車を一回満タンにするのに、充填スタンドで20kWhもの電力が必要なことはご存じですか?
      これは電気自動車なら、120kmを走行する電力量にあたります。水素は、発電に使うなら、余剰再エネの消費方法として利用価値がありますが、自動車に使う場合、「消費者へのメリット」はゼロです。

  5. リチウムイオン電池の発明者は日本人でした。
    世界初の量産EVは三菱のアイミーブで少し遅れて日産リーフが本格的に販売を始めました。
    しかし今や,世界的に見ると完全にカヤの外になっています。
    アイミーブとリーフを所有する者としてはとても残念に思います。
    果たして将来はトヨタが巻き返すでしょうか。
    そうあって欲しいものです。

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この記事の著者


					杉田 明子

杉田 明子

2010年代に住んでいた海外では'94年製のフォード→'02年製のトヨタと化石のような車に乗ってきました。東京に来てからは車を所有していないのですが、社用車のテスラ・モデル3にたまに乗って、タイムスリップ気分を味わっています。旅行に行った際はレンタカーを借りてロードトリップをするのが趣味。昨年は夫婦2人でヨーロッパ2,200キロの旅をしてきました。大容量バッテリーのEVが安くレンタルでき、充電インフラも整った時代を待ち望んでいます。

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