ヒョンデの第二弾 EV『KONA(コナ)』予約受付開始/48.6kWhで400万円〜

ヒョンデの日本で2車種目となる電気自動車『KONA』の購入予約受付が9月27日10時から開始されました。販売開始は11月となる予定。バッテリー容量は48.6kWhと64.8kWhの2種類で、価格は400万円〜。最上級グレードで480〜499万円です。

ヒョンデの第二弾 EV『KONA(コナ)』予約受付開始/44.8kWhで400万円〜

日本発売2車種目となる電気自動車

Hyundai Mobility Japan株式会社(ヒョンデ)が、今年3月にグローバルで発表した『KONA Electric』をいよいよ日本に導入、9月27日10時から購入予約の受付を開始しました。販売開始(デリバリー)は11月になる予定です。

車幅は1800mmを少し超えるものの、Bセグメントの小型SUV。日本ではまだ車種が数少ない、歓迎すべきサイズのEVといえます。グローバルではエンジンモデルもあるので『KONA Electric』と名付けられていますが、電気自動車などZEVだけを展開すると宣言している日本では、シンプルに『KONA(コナ)』となりました。

バッテリー容量は48.6kWhと64.8kWhの2種類が用意されます。気になる価格は、400万円〜499万円。

【予定価格帯(税込)】
Casual:400万円〜420万円
Voyage:450万円~470万円
Lounge:480万円~499万円
Lounge two-tone:480万円~499万円

グレード別のバッテリー容量は「Casual」が48.6kWh。「Voyage」以上が64.8kWhとなります。

先日(2023年9月20日)に価格発表されたBYDのドルフィンは、44.9kWhのスタンダードモデルが363万円。58.56kWhのロングレンジモデルが407万円でした。ただし、ドルフィンはまだ型式認証を取得できていないため、CEV補助金は最大65万円です。

また、BYDのSUV電気自動車『ATTO3』は58.56kWhで440万円。コナと同様にV2Hなど給電機能を備えているので、CEV補助金は最大85万円で、実質的な価格としてもガチンコ勝負となりそうです。

詳細な仕様などはまだ不明〜まずは購入予約のみ

さて、どのように購入予約できるのかと、ヒョンデの公式サイトを訪れてみました。デスクトップPC(Mac)のクロームでアクセスすると……。「KONA購入予約の受付スタート」というお知らせのポップアップが出てきます。

とはいえ、ポップアップを閉じるとトップページの主役は先だって発売された『IONIQ 5』のLounge AWD Limited Edition が主役です。KONA購入予約」のバナーなどはなく、メニュータブの「Line Up」からコナを選ぶと、「KONA 事前特設サイト」になって「購入予約」ボタンが出てきます。もしくは、特設ページをスクロールしていくと、購入予約の入力フォームにたどり着けます。

>>> KONA 購入予約ページはこちらから。

購入予約期間は、2023年9月27日〜2023年10月31日 23時59分まで。発売開始は11月1日で、2023年11月1日〜2023年11月5日 23時59分までが「注文確定期間」となっています。

予約フォームで選択するのは、グレード、ボディカラーとインテリアカラーのみ。特設ページ内で基本スペックなどは紹介されていますが、詳細な仕様は未発表。「注文確定期間時にグレードやカラーの変更は可能」で、「購入予約された方から優先的に車両を生産」するということなので、購入を検討していて、せっかくなら早く納車してほしいという方は、ともあれ予約しておくのがよさそうです。

期間中に購入予約のうえ、11月1日の発売後、11月5日までに注文確定(発売後、正式にオンライン注文を行う)すると、トランクマット、ポータブルコンソール収納ケース、ポータブルフランク収納ケースの「KONA専用アクセサリー3点セット」がもれなくプレゼントされるとのこと。

グレードごとの詳細な装備や仕様は未発表ですが、IONIQ 5 の前例を考えると、ベースグレードといえる「Casual」には電動シートの設定がないといった「節約装備」になることが想定できます。

個人的な事情で恐縮ですが、実はマイカーを日産リーフからコナに買い替えることを検討していて、バッテリー容量は48.6kWhで十分と考えてはいるものの、電動シートは欲しいなぁというのが悩みどころです。

ATTO3は440万円のワンプライスでフル装備。そういう意味では480万円~499万円のLoungeがATTO3のライバルと言えそうです。EVsmartブログ流のコストパフォーマンス指標である電池単価で比べると、ATTO3が「440万円/58kWh=約7.6万円/kWh」で、KONAが「480万円〜499万円/64.8kWh=約7.4万円〜約7.7万円/kWh」ですから数値的にも好敵手。ひとつグレードを落としたVoyageは「450万円~470万円/64.8kWh=約6.9万円〜約7.3万円/kWh」で、日本の市販EVの中でも最高クラスのコストパフォーマンスとなります。

日本仕様の一充電航続距離も未発表ですが、IONIQ 5の例や、KONA はすでに世界で実績を積み上げてきたベストセラーEVのフルモデルチェンジ版であることを考えると、48.6kWhモデルでもおおむね400km弱程度、実用的な航続距離としても350km程度を実現してくるのではないかと思います。

それにしても、いよいよ日本市場でもEVの価格競争が始まってきたなという印象です。

V2L機能や回生のパドルスイッチなど、EVとして望まれる機能を備えているのが魅力。

予約しても音沙汰がない?

そんなわけで、個人的に早速 Casual で購入予約を入れてみました(事前に会員登録が必要)。が、会員登録したマイページに何かが表示されることもなく、メールなどの通知もありません。

どういうこと? とヒョンデの広報ご担当部署に確認してみると、「5営業日以内に登録した携帯電話番号へSMS(ショートメッセージ)で予約確認のメールが届く」みたいです。ちょっとわかりにくいですが、改めて予約を入れてみると、フォームを送信したあとの確認ポップアップにもその旨書いてありました。

最後に、ライバルと想定できる車種を含めた比較表を作っておきます。横に長いのでスクロールしてお楽しみください。

車種ヒョンデ KONABYD ATTO3BYD DOLPHINヒョンデ IONIQ 5ボルボ EX30
グレードCasualVoyageLounge---スタンダードロングレンジベースモデルVoyageLounge AWD---
バッテリー容量48.6kWh64.,8kWh64.8kWh58kWh44.9kWh58.56kWh58kWh72.6kWh72.6kWh69kWh
航続距離(WLTC)約400km(推定)約520km(推定)約520km(推定)470km400km476km498km618km577km481km(欧州参考値)
価格400万〜420万円450万〜470万円480万〜499万円440万円363万円407万円479万円519万円599万円559万円
万円/kWh約8.2万〜8.6万円約6.9万〜7.3万円約7.4万〜7.7万円約7.6万円約8.1万円約7.0万円約8.3万円約7.2万円約8.3万円約8.1万円

文/寄本 好則

この記事のコメント(新着順)1件

  1. いつも楽しく記事を拝見させて頂いています。
    Konaは最安で400万円からですか。個人的にはヒョンデジャパンの社長の発言から300万代もあり得るのではないかと思っていましたが、IONIQ 5と比較しても見劣りしない外見、装備なので十分及第点かなと個人的には思います。
    具体的なスペック、装備次第ではありますが、私も購入候補の一つに入れています。しかし並べて見て気付いたのですが、最安モデルはあのATTO 3より安いのですね。そう考えるとかなりコスパに優れるのではないでしょうか。

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					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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