東名300km電費検証【16】トヨタ『bZ4X』FWD/区間ベストを記録して実力を示す

市販電気自動車の実用的な電費(燃費)性能を確かめる「東名300km電費検証」シリーズ。第16回はトヨタ『bZ4X』ZグレードのFWDで実施した。厳冬期のAWDによる結果は今ひとつだったが、夏のFWDは区間ベストを叩き出してみせた。

東名300km電費検証【16】トヨタ『bZ4X』FWD/区間ベストを記録して実力を示す

【インデックスページ】
※計測方法や区間などについては、下記インデックスページ参照。
電気自動車の実用燃費「東名300km電費検証」INDEXページ/検証のルールと結果一覧(2024年8月30日更新)

100km/h巡航で約515kmの航続距離性能

bZ4Xのグレード構成はZとGの2グレードで、それぞれにFWDとAWDの設定があり、Zグレードは標準の18インチに加えて20インチタイヤも選択できる。グレード、駆動方式、タイヤサイズごとに一充電走行距離(WLTC)が異なり、最大80kmの開きがある。今回の電費検証に使用したZグレード、FWD、18インチは559kmだ(スペックは記事末に掲載)。グレードなどによりバッテリー容量に差はない。

グレード駆動方式タイヤ一充電走行距離
km、WLTC
バッテリー
kWh
出力
kW/PS
トルク
Nm
車重
kg
価格
万円
ZAWD20インチ48771.4160/2183382010653.3
18インチ540650
FWD20インチ512150/203.92661920653.3
18インチ559600
GAWD18インチ551160/2183381980600
FWD18インチ567150/203.92661900550

(注)20インチのタイヤとホイールはわずか3.3万円のメーカーオプション。ただし装着すると一充電走行距離が47〜53km短くなる。タイヤサイズは18インチが235/60R18、20インチが235/50R20、タイヤ幅は変わらない。

今回の検証の注目点は、今年2月の厳冬期に、Zグレード、AWD、20インチ、しかもスタッドレスタイヤという最も悪条件で行った記録(関連記事)からどれだけ数字が伸びるかだった。厳寒期の電費が落ちるのはよく知られたことであり、タイヤサイズや駆動方式の違いによる向上を期待して臨んだとはいえ、想像以上の結果を残してくれた。

カタログスペックである一充電走行距離559kmを、バッテリー容量の71.4kWhで割った目標電費は7.83km/kWhになる。8月某日、計測日の外気温は最高34℃、電費検証に臨んだ深夜は27〜29℃だった。

各区間の計測結果は下記表の通り。目標電費を上回った区間を赤太字にしている。

【今回の計測結果】

往復の電費は、各区間の往復距離を、その区間の往路と復路で消費した電力の合計で割って求めている。

目標電費を超えたのは、往路のD区間、復路と往復のBとC区間の計5区間だった。往復では80km/hが9km/kWh台、100km/hが7km/kWh台、120km/hが5km/kWh台と、段差が大きめの階段状になった。

特筆すべきは、区間ベストを記録した復路のBとC区間で、それぞれヒョンデ「KONA」の14.5km/kWh(関連記事)とBMW「iX1」の20.4km/kWhを超えてみせたこと。この2区間は巡航速度が80km/hで、85mと347mの下り勾配であるため、bZ4Xの回生ブレーキの効率の良さが好記録につながったと考えられる。

なお、往路のD区間はメルセデス・ベンツ「EQSセダン」の19.2km/kWh(関連記事)に次ぐ歴代2位の結果となった。この区間は316mの下り勾配なので、bZ4Xの得意分野のはずだが、先ほどの2区間よりも高速な100km/h巡航であるため空力性能の差が出た可能性が高い。Cd値はbZ4Xの0.29に対してEQSセダンは乗用車トップクラスの0.20だ。

【巡航速度別電費】

各巡航速度の電費は下表の通り。「航続可能距離」は実測電費にバッテリー容量をかけた数値。「一充電走行距離との比率」は、559kmとするカタログスペックの一充電走行距離(目標電費)に対しての達成率だ。

各巡航速度
の電費
km/kWh
航続可能距離
km
一充電走行距離
との比率
80km/h9.28662.7119%
100km/h7.21515.192%
120km/h5.85417.775%
総合7.20514.292%

(注)80km/hの電費は、80km/hの全走行距離(97.4km)をその区間に消費した電力の合計で割って求めている。100km/hと総合の電費も同じ方法で求めた。

総合電費の7.20km/kWhで計算すると、満充電からの実質的な航続可能距離は約514kmになる。100km/h巡航もほぼ同等の約515km。80km/h巡航であればカタログスペック(WLTC)の一充電走行距離(559km)を超える約662kmを走り切れる結果になった。

bZ4Xは120km/hの巡航電費でも現状トップの日産「サクラ」(関連記事)と同値の5.85を記録した。他の3項目(80、100、総合)は、1090kgと圧倒的に軽い車重のサクラに及ばなかった。

100km/hの下りでは敵わなかったEQSセダンの120km/h巡航電費は5.50km/kWhで、bZ4Xとサクラが上回ったのが意外だった。この区間の標高差は67mと小さめではあるが、細かなアップダウンを繰り返すため、Cd値の優位点よりも、bZ4X比でも640kgも重い2560kgの車体が足を引っ張ったのではないかと推測する。

巡航速度比較では、80km/hから100km/hに速度を上げると22%電費が悪化する、さらに120km/h上げると37%減になる。反対に120km/hから80km/hに下げると航続距離を約1.6倍(159%)も伸ばすことができる計算になる。

ベースの速度比較する速度比率
80km/h100km/h78%
120km/h63%
100km/h80km/h129%
120km/h81%
120km/h80km/h159%
100km/h123%

ここでAWDモデルの記録と比較してみる。

FWDAWD電費差
km/kWh
航続可能距離の差
km
電費下落率
80km/h電費9.285.763.5238%
航続可能距離662.7411.3251.4
100km/h電費7.214.382.8339%
航続可能距離515.1312.7202.4
120km/h電費5.853.802.0535%
航続可能距離417.7271.1146.6
総合電費7.204.52.6937%
航続可能距離514.2322.3191.9

電費は最大3.52km/kWh、航続可能距離も最大251.4kmの差があり、AWDは総じて約4割減の数値になった。本当に同じ車名のクルマが残した結果なのか? と思ってしまうが、これが外気温一桁(3〜7℃)、AWD、20インチ、スタッドレスと、車両の仕様および検証実施環境が最も不利な条件のもとで導き出された結果だ。厳寒期の顕著な電費悪化はBEV以外のクルマにはないBEVの弱点であることを認識させられるが、将来的には技術の進化によって解決されることを期待したい。

ACCはスイッチに割り当てる速度を変更できる

東名300km電費検証では、毎回同じ区間を3パターンの速度で定速巡航するため巡航中は基本的にACC(アダプティブクルーズコントロール)を使用する。さらに交通量の少ない深夜に行うことで、渋滞に遭遇する可能性を極力低下させ、ブレがでないよう留意している。

bZ4XのACCの設定は、ステアリングホイール右側のスポークにあるスイッチで行う。一番左上がACC走行スタート、その右側はLKA(レーンキープアシスト)のオン/オフ、その左下は速度調節、キャンセルスイッチを挟み、「ACC」と「クルーズコントロール」のMODE切り替え、先行車との車間距離調整(4段階)スイッチが並んでいる。速度調節スイッチは1クリックと長押しの両方で設定を1km/h、5km/h、10km/hの中から選択できる。1クリックを1km/h、長押しを10km/hにセットして電費検証に臨んだ。

車速と操舵の制御能力は高く、鮎沢PA手前の300Rも問題なく曲がれる。ACCによる停車はかっくんブレーキだが、停止の瞬間までなるべくブレーキを抜きつつ停まろうとする「意思」が見える制御で、かっくん具合も他社に比べて小さく感じた。ステアリングを持っているのに「ハンドルを操作してください」の警告も出るが、こちらも他社より頻度は低かった。

スピードメーター表示とGPSによる実速度の差は、どの速度でも4km/hだった。実速度を100km/hにする場合は、メーター速度を104km/hに合わせる。

80km/h
巡航
100km/h
巡航
120km/h
巡航
メーターの速度
km/h
84104124
ACC走行中の
室内の静粛性 db
686866

巡航時の車内の最大騒音(スマホアプリで測定)は、80km/hと100km/hが68dB、東名よりも路面がきれいな新東名での120km/hが66dBだった。120km/hではドアミラーあたりからの風切音が100km/hまでより少し大きくなったかなと思うくらいで、静粛性は下道も含めて高い印象だった。

最大出力約130kW、30分で42kWhを充電

新港中央広場の150kW充電器の方は、トラックの充電にも対応するスペースが確保されている。

bZ4Xの急速充電は、いつもの駿河湾沼津SA上りの150kW器(ABB製)で実施予定だったが、何度トライしてもエラーだった(相性問題など充電器の不具合情報はでていなかったので原因は不明。また同様の事象があれば充電器の再起動をコールセンターに依頼してみようと思う)。まだバッテリーに余裕があったため、この場での充電は諦めて、まずは検証走行を終えることにした。

トヨタはbZ4Xの急速充電が最大150kWまで対応していると謳っている。しかし、冬の検証での最大出力は74kW(充電量は31.430kWh)だった。150kW器での充電を試すために、検証の終点である東名川崎ICから向かったのは横浜・みなとみらいの赤レンガ倉庫近くの「新港中央広場」(関連記事)で、ここには150kW器と50kW器が各1基(計2口)設置されている。

充電を開始すると出力はすぐに120kWに、さらに約7分後には130kWに到達。その4分後に99kWに落ちてからは徐々に出力が下がっていき、充電終了間際は53kWだった。結果的に30分で42.2kWh、SOC 65%分をチャージした。これは検証結果の総合電費である7.20km/kWhでは約303km分、80km/h巡航の9.28km/kWhであれば約391km分を補給できたことになる。

充電結果

●クリックすると拡大表示します。
※「外気温」は車内メーター表示の温度。
※「充電時最大出力」は、車両もしくは充電器で確認できた数値。
※「航続距離表示」は、エアコンオフ時に確認。
※「SOC推計充電電力量」は、充電前後のSOC値から算出した電力量。
※「充電器表示充電電力量」は充電器に表示、もしくはアプリなどに通知された電力量。

急速充電器の「150kW」は、「電圧150〜450V×電流0〜350A」を想定したスペックだ。bZ4Xの総電圧は355.2V(セル数は96で1セルあたりの電圧は3.7V)。リチウムイオン電池のセル電圧は2.7〜4.2V程度の範囲で充電率によって変動するため、約130kWという出力は、150kW器のフル出力である350Aを引き出した結果でもある。今回の充電でbZ4Xはきちんと150kW器に対応していることを証明してくれた。今年の春以降のこの「東名300km電費検証」企画の結果から、急速充電性能100kW以上の車両は「30分で40kWh」以上がひとつの基準だったが、それも超えてみせてくれた。

充電器のディスプレイ。372Vと352Aで出力130.944kW、約8分で14.8kWhを充電している。bZ4Xは車内で出力数値を確認できないのが残念だ。

タイヤ・ホイールは18インチ

タイヤとホイールは標準の18インチで、タイヤサイズは235/60R18、メーカーはヨコハマ、商品名はADVAN V61だった。Zグレードは3.3万円のメーカーオプションで20インチも選択可能。

FWDの走りの良さに「トヨタの本気」を実感

今回、bZ4XのFWDに試乗し、冬のAWDでは感じられなかった4点を報告したい。1点目は、ACCを使用していないし、回生について特に何の設定もしていないが、下道でも高速でも、先行車に近づくと自動でブレーキがかかったこと。しかもいきなり減速Gが立ち上がる不快なものではなく、滑らかに上品に減速する。これは先行車との衝突の危険性を低減するし、回生ブレーキによる航続距離の向上にもつながる素晴らしい機能だと思った。

試乗中に詳細を把握できなかったこの機能をトヨタに確認したところ、PDA(Proactive Driving Assist)と呼ばれるものだった。bZ4Xの他にもヤリスからセンチュリーまでの計19車種に搭載されている。同機能の介入の強さは3段階の調節とオフが可能とのこと。PDA搭載車は使用することをお勧めしたい。

2点目は、アクセルとブレーキの繊細なコントロールが可能であること。ブレーキペダルを踏んで停車する際に、停車寸前までブレーキを抜きつつ調整すると、「かっくん感」を小さくした滑らかな停車が可能だ。ただ赤信号で毎回このブレーキ操作には神経を使うので、テスラのような「0G停車」(関連記事)を実現させて欲しい。

アクセルペダルもリニアで操作しやすかった。そして加速もスムーズで気持ちのよい洗練されたものだった。冬のAWDではこの加速を味わえなかったと記憶している。その原因がスタッドレスタイヤだったのかもしれないし、FWDが持つAWDにはない美点なのかもしれない。

加速力も十分なもので、車重1920kg、モーター出力150kW/203.9ps、トルク266Nm、0-100km/h加速8.4秒というスペックから想像するよりもはるかに速く、スポーティと感じたほど。ゆえにFWDはエコ、ノーマル、スノーの3種類から選べるドライブモードをエコにしても、満足できる十分な加速を得られた。

3点目は前述した充電性能だ。bZ4Xは発売以来、充電に関してはバッテリーのパフォーマンスを長期間に渡って確保するため、ライバルに対してディスアドバンテージを抱えていたが、その問題には昨年5月以降に実施したアップデート(関連記事)で対応した。さらに今回の検証で競合に肩を並べる30分で42.2kWhの急速充電性能も確認できた。これで500km以上の長距離移動も余裕を持って(経路充電スポットに90kW以上の急速充電器がさらに整備されることを前提として)実行できるだろう。

4点目は下道での乗り心地の良さで、AWDは細かな路面の段差やうねりによってボディが揺らされる印象があったのに対して、FWDではこのような揺れをそこまで意識させられることはなかった。AWDとFWDでは90kgの差があるため、(特にモーターが追加されるリヤは)サスペンションセッティングも異なるだろう。購入検討の際は、地域的にAWDが必須という場合を除き、両方の乗り心地を確かめてみることをお勧めする。

これらの4点は冬のAWDでは感じなかった、記録できなかったことだ。AWDの記事では「次のモデルに期待」と締めていたが、まさかわずか半年後にこの思いを覆されるとは想像もしていなかった。

いずれにしてもFWDのbZ4Xは、電費がよく、十分な速さを持ち、加減速の繊細なコントロールができる優秀な電気自動車であることを確認できた。このクルマが85万円のCEV補助金を活用すると465万円(GのFWDは550万円)から購入可能なのはとてもリーズナブルではないだろうか。ちなみにRAV4のPHEVは563.3万円、CEV補助金は55万円で508.3万円になる。RAV4で最も価格が低いのは2リッターガソリン、FWD、Xグレードの293.8万円だ。

「マルチパスウェイ戦略」を掲げるトヨタ、豊田会長の「BEVも本気」発言の今後も気になる。トヨタは2026年までにグローバルで10車種のBEVを投入し、年間150万台を販売する計画を発表(関連記事)している。今回のbZ4Xで感じた「トヨタの本気」で、この10車種に対する期待も高まった。同社が日本に投入する次のBEVはどんなモデルになるのだろうか。楽しみにしつつ発表を待ちたい。

トヨタ
bZ4X
Z (FWD)
全長(mm)4690
全幅(mm)1860
全高(mm)1650
ホイールベース(mm)2850
フロントオーバーハング (mm)915
リヤオーバーハング (mm)925
トレッド(前、mm)1600
トレッド(後、mm)1610
最低地上高(mm)180
車両重量(kg)1920
前軸重(kg)1100
後軸重(kg)820
前後重量配分57:43
乗車定員(人)5
最小回転半径(m)5.6
車両型式ZAA-XEAM10
プラットフォームE-TNGA
交流電力消費率(WLTC、Wh/km)128
一充電走行距離(km)559
EPA換算推計値(km)447.2
電費(目標電費)7.83
モーター数1
モーター型式1XM
最高出力(kW/ps)150/203.9
最大トルク(Nm/kgm)266/27.1
バッテリー総電力量(kWh)71.4
総電圧(V)355.2
急速充電性能(kW)150
普通充電性能(kW)6
V2X対応V2H、V2L
駆動方式FWD(前輪駆動)
フロントサスペンションマクファーソンストラット
リアサスペンションダブルウィッシュボーン
フロントブレーキベンチレーテッドディスク
リアブレーキベンチレーテッドディスク
タイヤサイズ(前後)235/60R18
タイヤメーカー・銘柄ヨコハマ・ADVAN V61
荷室容量(L)410
フランク(L)なし
0-100km/h加速(秒)8.4
Cd値0.29
車両本体価格 (万円、A)600
CEV補助金 (万円、B)85
実質価格(万円、A - B)515

取材・文/烏山 大輔

この記事のコメント(新着順)5件

  1. 烏山大輔様
    充電電流が低下するのは、負荷がかかり過ぎるので、それを回避する為に低下させるのであって、最初からそこまで上げない電流値であれば、負荷がかかり過ぎたと判断して電流値を下げる事もありませんから、機器類全てへの負荷も低下します。
    130㎾h出力で充電出来るのは10分程度で、最後は50㎾h出力まで低下する制御。
    最初から40㎾hしか充電出来ないんで80㎾h出力の一定出力で充電したのと変わらないんであれば、充電器・バッテリー・制御装置は80㎾hで充電した方が負荷も掛からず長寿命が期待出来ます。
    入力掛け過ぎて、負荷がかかったと急降下!なお馬鹿な制御など、現場では好まれませんが、ブースト制御で見掛け倒しな性能誇示を容認するEV業界自体に問題があるでしょうね。
    電力消費も平準化した方が、デマンド制御等に係わるモノにとっては、悪夢の様なお馬鹿ユーザーでしかありません。
    2022年でしたかこちらで150㎾h急速充電器!30分で40㎾h越えで十分でしょ?という企画をやっておられましたが、あれからもう2年経っても目に見える進歩が見られないのですが、EV業界ではあと何年で進歩が一般化するのでしょう?期待出来ない様ですね。

  2. EVの充電能力は冬場は一気に低下する。
    現状ではバッテリー容量拡大に、充電電流の上昇が追い付かない結果で、
    バランス良く技術進歩して逝かんと、夏冬で性能がばらついてしまう。
    これって、無理している証拠みたいなもんで、損傷を避けるために制御で負荷解消を図って居るんでは?
    バッテリー容量が倍増したら急速充電量も倍増しないとキツイですよね。
    i3は夏冬で充電量がほとんど上下しないんですが、
    15万キロ走ったオンボロi3が50㎾h急速充電器で20㎾h充電できるなら、
    150㎾h急速充電対応だと60㎾h?と思いがちですが、結果は何で40㎾hなのか、

    150㎾hでも80㎾h相当の充電能力しか出ないんであれば、
    急速充電器は90㎾h設置に留めておいても、構わないって結論ですかね?
    先を見据え過ぎて余計な経費を浪費するより、でも補助金だから手出し少ないんで無駄遣いに走るのか・・・大丈夫かいな、この日本という国家。

    1. oyabunさん、コメントありがとうございます。

      「結果は何で40㎾hなのか」に関しては、
      今回のbZ4Xは最大出力が130.9kWだった、
      充電終了時までに出力が53kWまで下がった、
      このように30分の間に出力が変化していますので、例えば最高出力の130.9の半分の65.45kWとはなりません。

      しかし、ヒョンデ・アイオニック5の充電結果のように、81kWの最高出力が30分間持続して、ほぼ81の半分である40.144kWhを充電したということもありますので、各車種の充電能力によっても変わってきます。
      https://blog.evsmart.net/hyundai/ioniq5/tomei-300km-electricity-consumption-test-15-hyundai-ioniq-5-430km-range-at-100kmh-cruise/

      バッテリーとバッテリーマネジメントシステム(BMS)の技術の進化によって、充電性能は向上していくと予想しております。

      したがって、より短時間でより多くの充電量を実現し、BEVの利便性を向上させるためにも充電器の出力向上は有効だと考えています。

  3. awdの場合
    モーター数を考慮しないと
    公平な電費評価ができないと思います
    とくに2モーターで片方に回生インバータが付いていないとしたら
    電費的には大きな不利になりますよね

    1. evファンさん、コメントありがとうございます。

      今回の記事の注目点は「今年2月の厳冬期に、Zグレード、AWD、20インチ、しかもスタッドレスタイヤという最も悪条件で行った記録からどれだけ数字が伸びるかだった。」であります。

      冬のAWDの結果と比べて、「AWDは電費悪いよね」ではありません。

      今回のbZ4Xでは駆動方式に差がありましたが、同一車種でスペックを揃えて季節違いで電費がどのように変化するかも実施予定ですので、またよろしければ記事をご覧頂けると幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


この記事の著者


					烏山大輔

烏山大輔

1982年生まれ、長崎県出身。高校生の時にゲームソフト「グランツーリスモ」でクルマに目覚め、 自動車整備専門学校を卒業後は整備士、板金塗装工、自動車カタログ制作、 自動車雑誌カーグラフィック制作、ALPINA総輸入代理店のNICOLEで広報・ マーケティングと一貫してクルマに関わる仕事に従事。 現在の所有車はインテグラ・タイプR、ハイゼットとガソリン車のみだが、BEVにもFCEVにもとても興味を持っている。

執筆した記事