電気自動車は火力発電の電力を使うから意味がない?

結論:電気自動車は火力発電の電力も使いますが、排気ガスは発電所のある工業地帯での排出となります。また再生可能エネルギーの増加により、電気自動車が使用する電気を発電するのに排出したCO2の量は、毎年減少しています。

電気自動車は電気をバッテリーに充電して走行します。さて、その電気はどこから来るのでしょう?もちろん発電所ですよね。自宅で太陽光パネルで発電してる!という方もいらっしゃると思いますが、それでも夜間は太陽光発電はできませんから、夜も稼働している発電所から電気を買う必要があります。

目次

  1. 発電電力量構成比と排出
  2. ガソリン車の燃費がさらに良くなったら?
  3. 世の中の乗用車が全部電気自動車になったら火力発電は足りなくなる?

発電電力量構成比と排出

Morning over the coal power plant発電した電気が、どんなエネルギーから発電されたのかを知るには、発電電力量構成比というものを使います。

1電力会社発電電力量(GWh)石油石炭LNG原子力新エネ等水力
2北海道電力33,00028%51%1%0%5%15%
3東北電力76,6238%40%34%0%4%14%
4東京電力277,1007%17%68%0%2%6%
5中部電力134,5001%26%61%0%3%9%
6北陸電力30,8568%65%0%0%2%25%
7関西電力145,85419%24%45%0%2%10%
8中国電力65,80710%55%25%0%3%7%
9四国電力30,26619%56%8%0%5%12%
10九州電力87,78315%32%39%0%7%7%
11沖縄電力8,67813%65%18%0%4%0%

この表は、電力会社別に2014年度のエネルギー構成をまとめたものです。原子力発電所が全く稼働していなかった2014年度時点で、電力10社を合わせると、LNG47%、石炭31%、石油9%、水力9%、新エネルギー3%などとなっています。石油はたった9%、有害な排出のない水力や新エネルギーは計12%と、石油より多いのですね。

LNG・石炭・石油を使う火力発電所からはどのような排出があるのでしょうか。前提として、電気自動車の平均的な電費を5km/kWh(大型乗用車のテスラモデルSが夏に出せる平均的電費、リーフ等ではもっと良くなります)、ガソリン車の燃費を16km/l、ガソリンの重さを750g/1l、電力10社のCO2排出量平均を647g-CO2/kWhとしましょう。根拠は下表です。

1電力会社g-CO2/kWh発電電力量(GWh)
石油による発電量石油依存率
2北海道電力69733,0009,24028%
3東北電力64376,6236,1308%
4東京電力621277,10019,3977%
5中部電力620134,5001,3451%
6北陸電力67630,8562,4688%
7関西電力638145,85427,71219%
8中国電力74465,8076,58110%
9四国電力71930,2665,75119%
10九州電力65087,78313,16715%
11沖縄電力8188,6781,12813%
12(合計)647890,46792,91910%

なお、電気事業連合会によるCO2排出実績の分析・評価を見ると、CO2排出量は556g-CO2/kWhと、私が計算している647gよりずっと少ないのですが、販売電力量と発電電力量のどちらで計算しているか(発電しているほうが多い)、LNG火力のライフサイクルCO2排出量を多めの599g(LNGコンバインドサイクルは474g)で見積もっていることなどが大きな原因と思われます。

では電費5km/kWhの電気自動車=発電所の排出と燃費16km/lのガソリン車の排出を比較します。

排出日本国内の発電所ガソリン乗用車規制値
硫黄酸化物(SOx)0.2g/kWh
=0.04g/km
10ppm
=0.000375g/km
窒素酸化物(NOx)0.2g/kWh
=0.04g/km
0.05g/km
CO2647g/kWh
=129.4g/km
2320g/l
=145g/km

woman with her friends with mask気管支炎などの原因となると考えられているSOxは、ガソリンや軽油の低硫黄化が進められているため、発電所からの排出のほうが多いですね。光化学スモッグの原因となるNOxについては、発電所のほうが若干少ないか同等といったところです。CO2は、ガソリン車の燃費に大きく左右されるのですが、e燃費のスズキやダイハツなどの平均燃費である16km/lを用いると、電気自動車のほうが排出が少ないと言えます。

ガソリン車の燃費がさらに良くなったら?

ガソリン車には、実燃費が16km/lよりよい車はハイブリッド車を筆頭としていくつか出てきていますし、ハイブリッド以外にもアイドリングストップなど様々な低燃費技術で、ガソリン車の燃費は年々向上しています。燃費が1割向上すれば、SOx・CO2の排出も1割減少します。
※2016/5/29訂正:NOxは燃費の向上に応じて減少することはありません。

資源エネルギー庁の長期エネルギー需給見通し:関連資料p42
資源エネルギー庁の長期エネルギー需給見通し:関連資料p42
電気自動車はどうでしょうか?もちろん電気自動車にも電費がありますが、実は電気自動車は効率が非常に高く、電費の改善余地というのはガソリン車ほど大きくありません。その代わり、というわけではありませんが、今後太陽光や風力を始めとする新エネルギー発電所が増設されれば、それらの発電所からのSOx・NOx排出はゼロになるだけでなく、CO2の排出も著しく少なくなります。資源エネルギー庁の長期エネルギー需給見通し:関連資料p42によれば、現在108,897GWh程度の再生可能エネルギー発電量(上の2014年度電力会社別エネルギー構成から試算)を、16年後の2030年には236,600~251,500GWhへと、2.2倍以上に増加させる計画です。ガソリン車の場合、すでに買った車の排出は削減できませんが、電気自動車はそのまま乗っていても自然に発電所からの排出が削減されていくのです。

資源エネルギー庁の長期エネルギー需給見通し:関連資料p67
資源エネルギー庁の長期エネルギー需給見通し:関連資料p67
同資料のp67には、2030年度における電源構成も%で示してありますので、ここから水力を9%とし、原子力を21%とすると残りの新エネルギーは14%となります。これを使って2030年度時点での電気自動車のCO2排出を予測すると、以下の表のようになります。

 発電電力量(GWh)石油石炭LNG原子力新エネ等水力g-CO2/kWh
2014年度890,46710%30%47%0%3%9%647
2030年度1,065,0003%26%27%21%14%9%440

440g-CO2/kWh。これは、440(g/kWh) ÷ 5(km/kWh) = 88g-CO2/kmですから、ガソリン車の燃費に換算すると2320(g/l) ÷ 88(g/km) = 26km/lとなります。CO2削減への道は長いですね。

まとめると、これから乗用車の電動化を進めていくことにより、また再生可能エネルギーの割合を高めていくことにより、SOxはともかくNOxやCO2の削減ができることが分かりました。
最近話題のPM2.5はどうでしょうか?ガソリン車やディーゼル車、そして火力発電所はPM2.5も排出していますが、PM2.5に関して、自動車側の環境基準はありますが、発電所側の基準がなく、排出の比較をすることができません。ただし、火力発電所は主に工業地帯においてSOx・NOxやPM2.5を排出しており、ガソリン車やディーゼル車のように住宅に近い場所でNOx・PM2.5を排出するより、人体への影響は少ないという見方もあります。

世の中の乗用車が全部電気自動車になったら電気は足りなくなる?

Kleines Mädchen umarmt Freudestrahlend einen Baum最後にもう一つ検証してみましょう。日本全体が2014年度時点で88%の電力を火力発電に頼っており、夏や冬のピーク時の電気が足りなくなる可能性がある現在、電気自動車の数が増えると電気は足りなくなるのでしょうか?

乗用車の年間平均走行距離を出すための自動車輸送統計年報は、平成21年度までしか自家用車のデータを含んでいないため、「旅客輸送量(人員・人キ ロ・能力人キロ・走行キロ・実車キロ)」から、営業用乗用車の実車キロ6,582,102千キロと自家用登録自動車(いわゆる普通車)の実車キロ368,919,122千キロ、そして軽乗用車の実車キロ128,585,283千キロを合計すると、平成21年度時点で全乗用車が走行した距離は504,086,507千キロ(5千億キロ)となります。残るはその時点での乗用車台数ですが、自動車検査登録情報協会の自動車保有台数データから平成21年度の乗用車の台数57,682,475台(5千7百万台)をピックアップ。
504,086,507千キロ ÷ 57,682,475台 = 8,739km。これが、平成21年度時点での、自家用・営業用を含む、乗用車(軽自動車も含みます)の、1台当たり年間平均走行距離となります。

さてこれで数字は揃いました。仮定として、電気自動車の電費を6km/kWhとしましょう。これはテスラモデルSより少し良く、リーフより少し悪いくらいの数値です。
8,739km ÷ 6km/kWh = 1456.5kWh(電気自動車1台分・1年分の電力量)
平成27年度時点では、乗用車台数は6千万台を超えていますから、
1456.5kWh x 60,000,000台 = 87,390,000,000kWh = 87,390GWh
日本全体の総発電電力量は890,467GWhでしたから、
87,390 ÷ 890,467 = 9.8%

この数字を大きいと見るか少ないと見るかは読者の方にお任せします。要するに、日本全部の乗用車を全部電気自動車に変えて、ガソリン・ディーゼルを辞めてしまうと、日本全体の消費電力量は9.8%程度増加する、ということなのです。その分の石油は輸入しなくて済むわけですし、より低価格でCO2の排出の少ないLNG火力発電や、再生可能エネルギー発電を増やすことにより、私見ですが十分に可能な数字だと思います。


「電気自動車は火力発電の電力を使うから意味がない?」への47件のフィードバック

  1. 私は2月にリーフを試乗して購入を決めました。
    充電スタンドの設置数が世界一であるこの国の現状を考えると
    皆さんは、なぜ電気自動車を選ばないのか?
    不思議です。
    実際に乗ってみると驚きの数々です。
    今はどんな車よりも素晴らしく感じています。
    充電が面倒だとの声も聞きますが、
    私は旅先でNISSANのディーラーに行き沢山の人に出会うのが
    とても楽しみです。

    次世代の電気自動車としてNISSANノートのモデルチェンジをみてみたいです。

    1. Masayuki様、リーフに乗られているのですね。オーナー様からのコメントありがとうございます!
      日本の充電スポットは世界一充実していますね。まだ、多くの方は航続距離が不安だとか、未知のものに対する受け入れる気持ちの準備ができていないのだと思います。また、電気自動車の登場により自動車の製造業界は大きく様変わりすることになります。その点を恐れている方も多いのではないでしょうか?しかし、変えることはともかく、変わることに抵抗はできません。変化を受け入れ、先に進むしかないと思うのです。

      おっしゃる通り、電気自動車は乗ってみると良さが分かると思います。今までどのくらい不便な思い、面倒な思いをしてきたか、を思い知らせてくれるものだと思います。

  2. 価格、バッテリの寿命、走行可能距離、まだまだ普及するレベルの自動車ではないと思います。
    環境にはエコかもしれないが、財布にはエコではない。
    これでは普及はしない。

    1. 野寺坊様、コメントありがとうございます!
      価格、バッテリーの寿命、走行可能距離の三つは今まで、電気自動車の普及を阻害する要因でしたね。この記事はそれらについて書いたものではなく、車両を電動化することにより、CO2だけでなく他の排出も少なくすることができ、大気汚染を減らすことができるという話でした。
      ところで、その三点のうち、バッテリー寿命は特に問題ではありません。当ブログにも記事がありますが、日産リーフは20万台、テスラモデルSも5万台が世界で走行しています。もちろん永久に使えるものではありませんが、車両の寿命までは使うことができますし、メーカーも走行距離保証をしています。
      価格と走行距離については、3/31にテスラよりモデル3が発表されました。今年中にGMからはBOLTが発売され、300km以上を一充電で走行できます。価格もプリウスくらい。まだ軽自動車のような価格にはなりませんが、米国ではプリウスくらい(リーフくらい)の価格は平均。つまり、少なくとも自動車大国の米国では、「大衆車」が電気自動車になる現象が今年まさに起こるのです。

      日本のメディアではあまり報道されていませんが、当ブログでも日本で報道されなかったニュースを積極的にご紹介していこうと思います。

  3. EVは確かに「走行時」に関する大気汚染やCO2については改善するいいツールとなると思います。しかし見過ごされることが多いのですが、EVは生産するときにはガソリン車の2倍ものCO2を出すそうです(ほぼバッテリーのせい)。それは車のライフサイクル全体で見ると走行時を含めてもほぼガソリン車に匹敵する環境負荷になってしまうそうです。さらにEVが普及すると寿命を迎えたバッテリーの処理が問題となります。バッテリーは重金属や特殊な液体を含むため処分するのにコストがかかります。EVが普及すると処分するバッテリーの数も激増するでしょう。処分が間に合わないと新たなごみ問題になります。バッテリー寿命が10年と短いためにガソリン車と違ってEVの中古車はそのまま使うことは難しく、バッテリーの交換が必要になるのでこの問題はさらに深刻になると思います。リーフやテスラに関してもまだ歴史が短いのでこれについてはまだ表在化してません。走行時だけを見て環境に優しいと主張するのは早計だと思うのですがどうでしょうか。

    1. 通りすがりの者様、コメントありがとうございます。ライフサイクル分析はまだなかなか難しいんですよね。ご参考までに、UCLAが2012年にCARB(カリフォルニア大気資源局、ガソリン車の規制を行う役所です)のために行った研究の論文があります。
      http://www.environment.ucla.edu/media/files/BatteryElectricVehicleLCA2012-rh-ptd.pdf
      Figure 2が化石燃料車と電気自動車、ハイブリッド車のライフサイクルにおけるCO2排出です。計算は国によっても異なるのでいろいろ難しいと思いますが、一応こういう結果が出ていますので、それほど大きな問題ではないと考えてよいと思います。ただしこれはCARB=次世代自動車を推進する係ですから、もしかしたら石油陣営が逆の研究成果を出している可能性もあります。もしご興味があれば調べてみてはどうでしょうか。

      Our base case of emissions produced over the entire lifecycle of the vehicles (measured in CO2 equivalents), reveals that a CV produces 62,866 kg CO2 equivalents, a BEV produces 31,821 kg CO2 equivalents, and a hybrid produces 40,773 kg CO2 equivalents (Figure 2). The lifecycle emissions results follow the same trend as lifecycle energy results, revealing that the BEV is the most efficient, followed by the hybrid and the CV.

      簡単訳:車両の全ライフサイクルを通して発生するCO2排出は、化石燃料車が62,866kg、電気自動車が31,821kg、ハイブリッド車が40,773kgとなった。ライフサイクル排出は、ライフサイクルでのエネルギー消費と同じ傾向を示し、電気自動車が最も効率が良く、ハイブリッド車、化石燃料車の順に効率が悪いことが分かった。

    2. 上記の論文に対する反論はないのでしょうか
      ガソリン車製造工程の方が co2排出量が少ないという論拠は通りすがりだろうと一応示して欲しいですね
      風説の流布で間違った知識や統計を広めるのはやめていただきたい
      真剣に議論する態度は見せて欲しいですね

      私は現状少なくとも製造工程においても同一のエネルギー量を輸送する自動車を製造した場合EVの方が一般的にガソリン車よりco2排出量が少ないと考えています
      製造工程が内燃機関より単純なので生産ラインを動かす量が少なく済むのでは

    3. nash様、コメントありがとうございます。
      実際に製造工程のCO2排出やエネルギー消費について、メーカーが開示してくれないことにはどうにも分からないですよね。一部のプロは分解して(このくらい)と試算しているようですが。その点、BMWは最近の530eあたりからか、製造工程を含むライフサイクルCO2排出を公開するようになったようで、非常に前向きな取り組みをしていると評価できます。素晴らしいですね!

  4. 非常に興味深い分析でした。
    基本的に石油による火力発電での比較ですが、CO2 / NOx / SOxの排出量で言えば、石炭のほうが多く、電源構成としても、震災以降、石炭による割合が高くなっております。
    ノルウェーのように、電力がほぼ100%自然エネルギーによるものであれば、EV促進は納得がいきますが(実際にご存知の通りノルウェーはEV国内シェア4割)、国との結びつきの強いエネルギー資源業界が存在するために、LNG含む化石燃料から脱却できない日本においては、あまり前向きには考えられません。。
    しかしながら、今後の日本国内での再生可能エネルギーの発展に期待しています。

    1. KG様、お読みいただきありがとうございます。
      石炭は確かに価格は安いのですが、公害の面ではなかなか難しいものがありますね。IGCCなどの次世代石炭火力発電にもっともっと投資して、古い石炭発電所を減らしていくと同時に、ご指摘のように再生可能エネルギーを蓄電ソリューションと合わせて展開する必要があると思います。

  5. 定量的で非常にわかりやすい内容で面白かったです。

    私見としまして、逆に定性的な目線で意見を述べさせていただくと
    エネルギーフローの比較の面で感じたのが、
    やはりエネルギーの受け皿としてEVが活躍できる価値が大いにあるということです
    出力制限のかかる太陽光風力等のエネルギーが無駄なく消費され、
    さらにそれが追い風になって、それらの発電容量が増加すればなと感じます
    EVのメリットとして、最終的に電気という形でエネルギーが得られれば、
    エネルギー源はなんでもいいというのが燃料車と比較して絶対的だと思いますね

    また意外と盲点なのが、余るガソリンの使い道ですね
    複数の用途で石油を使用している以上、ガソリンのニーズが減ろうと
    一定量のガソリンは生産されてしまうわけで。
    ガソリンで発電する火力発電所なんてものができれば
    運輸用と発電用でニーズに合わせて切り替えなんて器用なことができるようになれば、
    絶対的な原油消費量も減ると思います(門外漢が簡単にいうけど・・・笑)

    1. qwerty様、コメントありがとうございます。

      >やはりエネルギーの受け皿としてEVが活躍できる価値が大いにあるということです

      太陽光風力などの再生可能エネルギーの普及には、おっしゃる通り、蓄電池は欠かせないと思っています。何といってもスペースは食うわけですが、グリッドパリティさえ実現できてしまえば、それ以降は火力発電そのものが否定されてしまうわけですからね。もちろんどこかでやってるみたいに山を切り開いて太陽光発電所を作る、、というのはどうかと思いますが、あまり利用されていない、森林でもないような土地には積極的に設置していくべきだと思います。蓄電池があれば、各家庭レベルでもメリットが出るようにもうすぐなるでしょう。
      電気自動車を蓄電池として使うV2H=Vehicle to HomeやV2G=Vehicle to Gridは面白い技術だと思います。実際に日本は世界に先駆けてV2HやV2Gに取り組んでいますね。私はこれがどのくらい普及するか分からないと思いますが、車は走らせるために存在しているもの。将来的に、あまり活用されていない車はカーシェアリング等・自動運転車等にシフトしてしまうと思っていて、使われる車が主に残ると思います。そうなると、V2H/Gというのはなかなか難しいのかも知れませんね。またバッテリー技術的には、V2Gまたは電力会社等が使用する、太陽光発電の需給均衡のために使用する蓄電池は、毎日1サイクルくらいの寿命が必要。これは、自動車用の電池だと10年とかで寿命を迎えてしまう可能性があります。リチウムイオン電池はまだ万能ではありません。やはりV2Gなどの大規模蓄電には、それ専用のバッテリーを使用すべきではないのかな、という意見を私は持っています。

      >また意外と盲点なのが、余るガソリンの使い道ですね

      確かに、原油はなくせないわけですから、ガソリンは将来余ることになるかも知れませんね。まあ化石燃料車も一部残っていくでしょうから、流通がなくなることはないでしょう。ただ爆発性高い燃料なので、発電所等では使いにくかったりするのでしょうかね。ガソリンの原料であるナフサはそのまま工業製品に使われていますから、わざわざガソリンまで精製せず、ナフサのまま使ったり、それでも余ったら燃やしちゃうってことになるのでしょうかね?

  6. 日本だけを考えれば、結構当たってると思いますが、万が一、全世界が、電気自動車になれば、どうなるか?考えたことはありますか?グローバルで考えなければいけませんよね。全世界の火力発電も平均80%以上ありますよ。電気自動車?とんでもないです!!これからは、CO2を殆ど排出しない、水素燃料電池が100%主流になります。断言しておきます。

    1. 松本様、コメントありがとうございます。失礼ではございますが、記事の内容をあまりご確認されていないのではないかと思います。火力発電の電力を100%使っても、電気自動車のほうがCO2排出を減らせるのです。もう一点水素燃料電池については別の記事を書いておりますが、簡単に私の考えをサマリーでお伝えしておきます。

      (1) 仮に再生可能エネルギーが余りない状態と仮定すると、水素燃料電池の水素を作るには、天然ガスから水素を取り出す方法が主流(現時点ではこれがほとんど)。CH4 + O2 = 2H2 + CO2つまりCO2は水素を作るときに発生するのです。具体的に水素燃料電池車を満タンにできる4.3kgの水素を作ると2150モルですから、CO2はその半分すなわち1075モル=47.3kg排出されるのです。逆に同様の仮定で、電気自動車の電気を100%天然ガスからコンバインドサイクル発電するとCO2排出量は474g-CO2/kWh。仮に電気自動車の電費を4.5km/kWhとするとこの電気自動車のCO2排出量は474/4.5=106g/kmですから、仮に先ほどの水素燃料電池車が400km走行できるなら、同様にこの電気自動車を400km走行させると、CO2排出量は400×106=42.4kg。完全に100%天然ガスを使った場合でも、水素燃料電池車47.3kg、電気自動車42.4kg、ガソリン車は燃費によって変わりますが仮にリッター10kmで400kmを40lで走れたとすると、40×2320(g-CO2/l)=92.8kgのCO2を排出することになってしまいます。
      (2) 水素を100%再生可能エネルギーで作る、ということはもちろん可能です。しかしそうなるとその再生可能エネルギーで電気自動車を充電することもできます。この場合、100kWhの再生可能エネルギー由来の電力を発電所で発電し、そこから圧縮水素を作るか、電気自動車に充電した場合の効率を計算した図があります。
      https://tonyseba.com/toyota-vs-tesla-can-hydrogen-fuel-cell-vehicles-compete-with-electric-vehicles/
      これによると100kWhの電力量で水素燃料電池車は23kWh、電気自動車は69kWhの電力を実際に走行に使うことができ(水素燃料電池車は電気で走ります)、同じ電気を発電しても水素燃料電池車では電気自動車の3分の1しか走行することができません。ちなみに、この電力を普通に昼間電力会社から購入して、満タン1回分4.3kgの水素を作ると、4.3x55kWhx30円/kWh=7095円の電力料金がかかります。水素の輸送費や人件費、水素ステーションの場所代などは別にして、水素の原価が7095円。これで約400km走行できると仮定し、ガソリンをリッター120円とすると、400km/(7095円/120)=6.7km/lすなわち、完全に再生可能エネルギーで水素燃料電池車を走らせた場合、その当時のガソリン代が120円/l、電気代を30円/kWhとして、その水素燃料電池車の想定燃費は6.7km/lとなります。ちなみにこれよりサイズの大きな電気自動車テスラモデルS(クラウンより大きな車です)の電費を4.5km/kWhとすると、同様の計算で4.5x(120/30)=18km/lとなります。だいたい燃費も3倍違いますね。

      結論から申し上げると、水素は充填に時間がかからないという利点はありますが、CO2排出の根本的解決になりにくく、またコスト面で消費者に対するメリットがあるとは言えません。

  7. FCVは新聞などで「究極のエコカー」と言われることが多いですね。
    確かに「圧縮水素がそこにある」から始めればそうですよね。
    でも「そこにある」わけではありません。
     どうやってCO2を出さずに水素を作る?
     自然エネルギーでCO2を出さずに作ったとして、どうやって運搬する?
     圧縮に要するエネルギーは何処から調達する?
    そして、車載燃料電池の熱効率は贔屓目に見ても50%を下回るようですので、
     「高効率の火力発電所の燃料にしたほうが・・・」
    なんて考えも・・・(低い熱効率のおかげで車内暖房の熱源には好都合?)
    デモデモFCVという言葉! 私にとって電気自動車よりカッコいいんですよね。
    ちなみに 私 i-MiVE使ってます。

    1. らった様、ご質問ありがとうございます。おっしゃる通り、そのあたりはよく分かりませんよね。
      https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9C%B0%E7%90%83%E6%B8%A9%E6%9A%96%E5%8C%96
      Wikipediaによれば、20世紀後半から地球は温暖化してきており、このままでは東京23区の一部を含む島が海面下に水没してしまうという研究がなされています。そしてこの地球温暖化の原因となっているのがGHGすなわち温室効果ガスで、その主たるものが二酸化炭素CO2とメタンCH4によるものということなのです。これは学説ではありますが、京都議定書にあるように、国レベルで国際的な合意がなされており、日本も含めて世界中の国がCO2の排出を減らすことに合意している、という状況になっているのです。この学説に異論を唱える人も多くいらっしゃいますが、様々な利害が絡む192もの国が締約しているという点は重く見るべきかと思います。
      http://unfccc.int/kyoto_protocol/status_of_ratification/items/2613.php

  8. YasukawaHiroshi様
    一行のコメントのためにご返事ありがとうございます。私は学者でもないのでそこ等へんに転がってる情報ソースを読んで勝手にCO2ネタはただの一部の人の飯の種だと思ってるだけです。確かにCO2が増えれば水蒸気も増えて気温は上昇するように思えますが…太陽やら海流やらいろんな要素が絡んでますし、地球は絶え間なく変化してきて現在に至る訳ですし…。

    EV車の話ですが、新しい技術が生まれて新たな産業が生まれてワクワクします。
    バッテリーが太陽電池のようにダーティプロダクトじゃなければよいのですが。

    1. らった様、お世話になっております。おっしゃることも理解できます。世の中には必ず理由というものがあるわけですからね。英語ではconspiracy theoryと言ったりしていますが、そういう可能性も否定はできないと思います。

  9. まあ通りすがりの者なんですが電気自動車問題以前の問題として、地球の生態系の食物輪廻の頂点にいる捕食動物の個体の数は限られている、ところがある意味その頂点にいるホモサピエンスの人口の数があまりにも多いいのでは。ホモサピエンスは贅沢が好きだし昔の狩猟採取の生活には耐えられない。長生きを望んでいるしそれだけでも地球環境に負荷をかけていると思います。ジャレド・ダイアモンドがユーチューブでも語っているように21世紀の中期に全地球レベルの文明の崩壊は避けられないんじゃないですか。

  10. 全部電気自動車にすると、その分石油を輸入しなくて済む。というのはどうなんだろう?石油は原油で輸入されているので、ガソリンだけとか軽油だけを輸入している訳じゃない。原油を輸入して精製すると、必ず一定割合でガソリンも軽油も出来ちゃうものだと思う。原油からプラスチック製品が出来る以上、原油を輸入しない訳にはいかず、輸入したら精製されてガソリン・軽油は出来ちゃう。しかも、長期保存すると腐っちゃう。なので、一定期間内に消費せざるを得ない。なので、ガソリン車とディーゼル車が居なくなったからといって、原油の輸入量はそんなに減らせるのだろうか。それとも、精製の段階において、ガソリンや軽油を精製しない。という手段はあり得るのだろうか。精製しないという選択肢が取れるなら、精製されるはずだったガソリンや軽油の分はプラスチック原料に回るのだろうから、原油の輸入量は減ることになる。

    1. じゅん様、コメントありがとうございます!
      ここらあたりは詳しくないので詳しい方に教えていただきたいのですが、基本的に石油の精製はざっくりとしていて、重いものから軽いものまでいろいろと混ざっているものだと理解しています。
      https://ja.m.wikipedia.org/wiki/石油精製
      例えばガソリンの需要が減るなら、精製量を減らしても良いわけです。例えば今は残渣油をさらにクラッキングしてまたさらに軽い油を作ったりもしているようですが、そういうのはやめて重油のまま火力発電で燃やすことにしても良いと思います。

  11. きちんとした数字で詳細に考察されており説得力があると思います。大変参考になりました。

    テスラに試乗して以来(モデル3待ちです)、いろいろと考えるのですが、例えば、百貨店の地下駐車場。夏場は車の熱気で、ある程度冷房が入っていたとしても不快感が高い。これがEVになれば発熱はほぼゼロとなり涼しくなるんだろうな、と。
    同様に、市街中心地の道路。地面から1mちょっとまでの空間には、車の熱が溜まっており、これがヒートアイランド現象の大きな要因になっていると考えます。EVが増えることで少しでもこの熱が減れば、結果的には街全体規模での空調に使う電力が減らせることになるのではないかと思いを巡らせております。

    一つずつの細かい計算も重要ですが、マクロ的視点で見るとさらに影響範囲は広いのではないかと思います。ただ、科学的、数値的検証はなかなか難しいでしょうから、大学の研究などでシミュレーションしてもらえるといいですよね。

    1. Ito様、コメントおよび考察をありがとうございます。おっしゃる通り、EVの割合が増えることにより、変わることは多くあると思います。地下駐車場の温度や都会の地面近くの温度だけでなく、夏の暑い日にアイドリングしながら排気ガスを出し続ける車も減りますし、首都高速のトンネルなどの冷却システムも不要に。雪道もトラクションコントロールが精密になるので、より安全になり、事故も減ります。また激しい衝突事故の際の車両火災はガソリンがないため減少し、バッテリーが底面にあるので横転もしづらく、高速道路での事故の減少や被害の低減に大きく役に立つと思います。

  12. 確かに走行中のCO2排出量はEVの方が少ないかもしれませんが、ガソリン車は駐車中は
    排出量ゼロです。
    一方EV自動車の場合は、いつ充電しても構わない様に発電量の底上げをしなければならず、24時間365日大量のCO2を無駄に排出し続けます。
    つまり発電ロスが発生し、結果的にはガソリン車の方が排出量が抑えられる事になります。

    1. しょうきち様、ご意見ありがとうございます!
      ガソリン車は駐車中はゼロ、、でも原油を掘り出す井戸も、石油の精製所も、輸送しているタンカーもタンクローリーも、ガソリンスタンドも全部24時間動いています。
      それ以前に今はコネクテッドカーの時代になりました。私の車は、毎日私がどこに行くか知っています。それに併せて、ある程度自動的に充電する時間帯や充電電力を変化させることも、今は仕組みがありませんが、技術的には容易に可能です。
      多くの電気自動車は自動的に契約している電力会社からの指示を受け、ある程度クルマが自分で判断しながら、いつどのくらいの量の電力を引っ張るか、制御するようになるのです。ピーク時間は、電気代が取引所の取引価格によって決まるプランなども出てくるでしょう。そうなると、電力が余剰になる時間帯に電気自動車が充電して、電力の利用は今まで以上に平準化が進むということにもなりますね。

  13. 現状の全発電量の10%というのは小さいようですが原発十数機分になるのではないでしょうか?もしこれらを再生エネルギーに頼ったらしかも安定的に、、、チョッとと言うかかなり不安になります。良い方法はあるのでしょうか?時間をかければよくなると思いますが。

    1. shibata6000様、コメントありがとうございます!10%の87TWhというのは、100kW出力の原子力発電所に換算すると、
      100万kW x 24h x 365d = 8,760,000,000kWh = 約8.7TWh
      ですから
      87 / 8.7 = 10基分
      になります。多いですよね??でもこういう見方もできます。日本の総発電電力量を時系列で見てみましょう。
      http://www5.fepc.or.jp/tok-bin/kensaku.cgi
      の数字の発電量総合計の数字で見てみます。単位はMWhで、例えば一番上の971というのがTWhの桁になりますから、2006年度は971TWhを発電したことになります。

      2006年度 971,571,794
      2007年度 1,003,532,752
      2008年度 972,007,134
      2009年度 939,774,244
      2010年度 987,568,303
      2011年度 937,337,963
      2012年度 923,894,545
      2013年度 923,038,837
      2014年度 893,614,107
      2015年度 864,036,404

      どうですか?ここ10年で大分発電量が減少していることがわかります。また地震の後の923TWhから直近2015年度の864TWhまでですでに59TWhも削減しています。87TWhをひねり出すには
      864 + 87 = 951TWh
      まで発電電力量を回復させれば、すべての乗用車を電気自動車化できるということになります。この変化は数年で起こるわけではありませんから、再生可能エネルギー発電所の増強などを含めて充分に達成可能であると考えています。

  14. 充電を夜間自宅で行うとして、戸建て住宅の方は可能でしょうが、マンションでは(特に大きなマンション)難しく、そうかといって、どこかスタンドで行うとしても時間の無駄になるような気がしますが、(充電が、ガソリンの給油のように短時間ではできない)・・・・。現在のようにマンションが多くなった都会では難しいのではないでしょうか。それとも、今後充電がガソリン給油くらい短時間で、できるようになるのでしょうか?

    1. hide様、ご質問ありがとうございます。最近、弊社にてもマンション等に充電器を設置するためにご相談される方が増えてきています。電力関係の設備ですから設置できないということはなく、住民の方の賛成が得られるのであれば、都心部の駐車スペースのほとんどないマンションや、機械式駐車場しかなく他に平置きスペースがゼロであるようなマンション以外では、技術的問題はあまりありません。ただ日本ではマンション充電の問題を法制化で解決するような動きは見えてきておらず、これが解決するまでには長い時間がかかりそうに思います。海外では、マンション充電を促進するための法律や規制が始まっており、日本でも江東区などは新築マンションに対して一定数の充電設備を設けなければならない規制があります。
      充電速度が上がることは今後もあると思いますが、無制限に上がるわけでもなく、また最低でも15分程度の時間はかかると考えて良いと思います。

  15. 皆様、色々仰っていますがCO2の大気に対する割合は1%以下です。この事実と温度上昇の関係は全く証明されていません。しかも近年、地球寒冷化が始まっているとも言われています。そのためか温暖化から気候変動という表現にシフトされつつあります。電気自動車の普及には反対しませんがそこそこにしておくべきだと思います。

  16. 太陽光発電を導入し、昼間はPowerWallへ蓄電しつつ、冷蔵庫と24時間換気その他待機電力程度を賄う。PowerWallに蓄めた電気は、夜間、Model3へ移す(?)。
    というようなスタイルが実現できれば電力会社から買う電気の量はかなり減らせるのではないか、と考えているのですが、この程度の電力を作るには、太陽光パネルがどの程度必要になるんでしょう。(PowerWallもかなりコストかかりそうではありますが)
    4,5年前の太陽光発電は、蓄電池がない点、インバータの寿命などから導入する気になれなかったのですが、PowerWallも出てくるし太陽光発電も進歩してるであろうから、今一度検討してみるのも面白いのではなかろうか、とTeslaのディーラーへ聞きに行ってみようと考えてます。

    1. Ito様、コメントありがとうございます。太陽光発電は別に1kWでも2kWでも、充電することはできます。逆にあとはコストと屋根の面積次第だと思います。ただ家庭の電力を全部太陽光で賄うには、
      https://sumai.panasonic.jp/solar/capacity.html
      これを見るとおおよそ5kW程度のパネルが必要になるようですね。

  17. 定量的な計算で結果も正しいと思います。

    ただ、その1割の増加というのが一年365日平たんに負担増としてやってくるならいいのでしょうが、実際はそうではないのですよね。GW前、お正月前、なんかに例えばみんながみんな充電する充電祭りのような日、がきっとあるだろうと思います。

    東京電力管内の車の数はよく知らないのですが、仮に2000万台がみんな夜に2kWで充電し始めたとします。東京電力に、冬季の夜、影の電力ピークの日に、4000万kWの余力はないでしょう。住宅地の送電網の容量にもないと思います。

    ちょっと極端な議論をあえてさせてもらいましたが、つまり問題はそういうところなんですよ。大容量化して値段が安くなって充電が早くなっても、それによって余計に苦しくなる部分もあるんです。

    1. V-KV4様、コメントありがとうございます。おっしゃる通り集中負荷になるとそこまでの余力はないでしょうね。
      ただし集中に対しては、タイマー充電や、中央のコンピューターからの指示による充電制御、またスマートグリッドなどのように各蓄電池から放電して負荷を平準化する仕組みも活用することができます。例えばほとんどの電気自動車はアプリで充電を停止したり開始したりできますが、逆に言うと、電力会社に権限を渡しさえすれば、今の仕組みのままでも電力会社から充電開始時間を制御できるということなのです。これからはすべての車が各車両メーカーのシステムを通じてインターネット接続される時代です。エネルギーの消費方法も、平準化するためにソフトウェアが活躍するようになると思います。

  18. ガソリン、軽油の消費量は年間約8000万KLです。平均燃費は約6Km/Lとなり、全てEVに換わると電力使用量は20%上昇する事になるのではないでしょうか。長距離を走るトラックやバスが全てEVになるかどうかは分かりませんが、可成りの発電所増設が必要となり、原発の可否判断にも影響を及ぼすものと考えます。

    1. mana様、コメントありがとうございます。おっしゃっている数値はバストラック等を含めた計算になると思います。私の試算は、乗用車だけを電気自動車化した試算となります。大型の車、バスやトラックなどはまだまだ開発中の技術も多く、完全に電気自動車化できると言い切れる状況にありませんので、この記事の前提としては外してあります。

  19. 日本についての記事に対して欧州の記事を質問するのは少し的外れな気もしますが、このような記事(https://www.nikkei.com/article/DGXMZO07683040X20C16A9000000/ )が出ています。記事上に書かれた懸念がこちらの記事と少し違うようなのですがこれについてはどうお考えでしょうか。(EV化を進める中国は石炭を燃料とする火力発電が主だった発電方法と聞いたことがあるので決して日本人にとっても他人事ではないと思います)
    また、感覚的な質問で申し訳ないのですが発電とEVへの充電について質問なのですが、個人の所有で考えると充電は車両の使用が控えられる夜間に集中的に行われ、応用が効く火力や原子力が発電の主体となるような気がします。それでもEVに全て置き換わった場合の方が温室効果ガスや排熱量の合計の面で利益があるのでしょうか。
    夏場(日本)など現在でさえ昼中は電気使用量が問題なっている中、夜間もEV用に今より多く発電することになる状況が感覚的にですが、「エコ」なのか疑問に思い質問させていただきました。

    1. ヤス様、コメントありがとうございます。もちろんCO2排出量の多い発電所を使えば、化石燃料車よりCO2排出は増加します。ただそれは現在のお話。これから、どんどん石炭や石油による火力発電は減少し、再生可能エネルギーによる発電を増加させていくわけですから、CO2排出は減少する方向に向かうわけなんです。同じ火力発電でも天然ガス100%なら結局EVのほうがCO2排出は少なくなります。
      充電の時間についてのご質問もいただいていますね。電気自動車の多くはインターネットに接続されています。すでに一部の電気自動車では、充電をスマホからオンオフできるようになっています。ということは、これはちょっとシステムを追加すれば、電力会社からオンオフするようにもできるということなのです。これをスマートグリッドと言いますが、スマートグリッドの普及により、電気自動車の充電負荷は一番発電電力が余っている時間帯すなわち深夜や晴れた日の昼間などに集中させるようにすることで、この問題は簡単に解決可能です。ガソリンなどと異なり、電気はコンピュータで制御できますから、自由度が高いですね。

  20. 力説されてる割には増えませんね。
    EVトップメーカーの日産も新型リーフをデビューさせるものの複数車種への展開はありそうもないし、他には三菱のi-MiEVだけ。
    三菱も多車種展開する様子もなさそう。
    マツダのEVデミオは法人リース専用車で一般販売はありません。
    これほどに良いものならメーカーも多車種に展開しそうなもんですけどね。
    なぜなんでしょうね。

    1. 今北様、お世話になっております。おっしゃる通り日本は特にコンサバティブで、なかなか新しいものが普及しない傾向にあります。特に電気自動車のように、今までと使い方が変化するものの普及には大変な時間がかかるのだと思います。逆に海外では割と速い速度で普及が進んでいたりします。例えば米国では、Fセグメントのラグジュアリーセダンでは2017年前半、EVの販売が他のガソリン車を抜いて1位(2016年度も通年で1位)となっており、記事中の表を見ていただくと分かりますが、EVのみ販売が増えている=ガソリン車の代わりにEVを購入する人が増えている、という状況になりつつあります。
      https://cleantechnica.com/2017/07/05/tesla-model-s-crushes-large-luxury-car-competition-h1-2017-us-sales/
      ちなみに米国は日本と同様EVの普及率が低い国のトップですが、このような変化が現れてきています。逆にEV普及率トップのノルウェーはどうかというと、今年は新車販売における、EVとPHEVのシェアが合計で32%にも達するとみられています。
      http://www.ev-volumes.com/country/total-euefta-plug-in-vehicle-volumes/

  21. ノルウェーの普及率がなぜ高いのかご存知がと思います。
    よく知らない人のために敢えて書いておきます。
    ノルウェーの冬はとても寒く、朝起きていざ出発しようとするとエンジンオイルが凍結してエンジンがかからないほどです。その為エンジンにヒーターが付いており、帰宅すると電源コードをつないでエンジンを温めておく習慣が出来上がっています。その為の住宅設備も行き渡っていた。
    電気自動車で帰宅するとすぐに充電ケーブルを接続して翌日の運転に備えるのとよく似てます。
    帰宅して車庫に車を入れたら電源をつなぐ。ノルウェーの人にとって日常の動作だったので違和感なく電気自動車に移行でき、普及していった。
    日本の都市部ではマンションで機械式駐車場、歩いてすぐ近くの月極め駐車場が多く充電施設の普及は厳しいと思いますがいかがでしょうか?
    サービスエリアの充電スポットも上り一台分、下り一台の所またまだまだ多いです。普及のためには少なくとも10台分の施設が必要ではないでしょうか。

    1. 今北様、返信および解説ありがとうございます。おっしゃる通り日本ではなかなか普及には時間がかかるでしょうね。また諸外国と比べて、自宅充電環境や経路充電環境に対する政府の支援がほとんどないという点も大きいと考えられます。
      おそらく、米国・欧州・中国を中心に普及が進んでいくのではないかと思います。

  22. 発電所が足りるかどうかは本質的な問題ではない。ハイブリッド車を含む内燃機関自動車と電気自動車は、どちらが省エネなのか?車の材料から車の加工・組み立て・製造にかかる総エネルギー、走らせるために必要なエネルギー、使用済みの電池も含めた廃棄処理費用等、全てを含めたトータルのエネルギー消費量を比較してどちらが省エネなのかを比較して欲しい。その結果で勝るほうが勝つことになるはずでしょう。

    1. 矢崎様、お世話になっております。おっしゃっているのはライフサイクル分析と呼ばれている分野で、前提条件によってかなり数値が異なってきますので、非常に難しいものとなります。ただ私の知っている限り2つほど事例がありますのでご紹介しておきますね。
      (1) http://www.ucsusa.org/clean-vehicles/electric-vehicles/life-cycle-ev-emissions 結論としては、採掘から廃棄まで考慮した場合、完全電気自動車のほうがクリーンである、というものです。
      (2) https://www.press.bmwgroup.com/global/article/detail/T0269733EN/the-bmw-530e-iperformance?language=en BMW 530e(プラグインハイブリッド)とBMW 530i(ガソリン車)との、採掘から廃棄までを考慮したCO2の排出量は、530eのほうが15%少ないとのBMWの発表。BMWはこの手の計算を非常にまじめに行っているメーカーだと思います。なおこのCO2の計算方法にはISO標準があるようで、このBMWのリリース中に記載されています。

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