【お知らせ:12/22追記あり】東京都と横浜市限定先着10基〜集合住宅のEV用充電器設置無料キャンペーン

集合住宅への充電器導入や運用を行っているユアスタンドが、東京都と横浜市限定で先着10基、賃貸マンションに電気自動車(EV)用を無料で設置するクリスマスキャンペーンを行っています。応募は2021年1月8日まで。賃貸マンションのオーナーさん、またはオーナーさんや管理会社の承諾を得られる居住者の方、チャンスです。

【お知らせ】東京都と横浜市限定先着10基〜集合住宅のEV用充電器設置無料キャンペーン

EV用充電器を集合住宅に無料で設置【先着10基】

このクリスマスプレゼントのキャンペーンは、「Christmas Campaign 2020 電気自動車(EV)充電器を無料設置!」という名ですでに始まっています。東京都内と横浜市内限定で、先着10基まで、マンションなどの集合住宅に、電気自動車を充電するための充電器を無料で設置する、というものです。応募期間は12月25日まで。お知らせがギリギリになってしまいました。「!」と思う方、申込をお急ぎください。
(12/21 正午現在、まだ募集枠が残っています!)

 

【12/22追記】

朗報です。締め切りが年明けまで延長されました!

今回の無料設置対象は「賃貸」物件なので、オーナーさんや管理会社さんがOKすれば充電器設置が動き出します。ただし、この記事が公開されたあとに来た問い合わせのなかにも、「オーナーさんならまだしも、お願いする相手が管理会社さんなので、少し時間がかかりそうなんです」と言う相談が来ているそうです。

そこで、手続きに余裕が持てるように、2021年1月8日まで締め切りを延長すると決めたそうです。クリスマスプレゼントに、お年玉が加わった形ですね。

 

【募集ページ】
東京都・横浜市限定 電気自動車用充電器を無料設置!

ユアスタンド社のキャンペーン。サンタさんはEVに乗ってやって来たら、楽しそうですね。トナカイさんたちも車内に乗るのでしょうね。
ユアスタンド社のキャンペーン。サンタさんはEVに乗ってやって来たら、楽しそうですね。トナカイさんたちも車内に乗るのでしょうね。

今回の対象は、基本的には「賃貸」の集合住宅です。詳しい応募条件などは募集ページをご確認ください。

主催しているのは、これまでも取材で何度もお世話になっている「ユアスタンド株式会社(YourStand)」さんです。

当ブログの読者の皆さんには、もっと詳しく知りたいことがあると感じたので、いくつか質問を考えてお訊きしてみました。

【Q1】東京都と横浜市に限定している理由は?

横浜市はせっかく補助金を用意しているので、今後も補助金を継続してもらえるように、今年度分の補助金を使い切りたい、という思いがあります。

東京都に関しては、手厚い補助金があるのでニーズはたくさんあると思います。また、弊社がこれまで行ってきた導入事例はほとんどが東京と横浜市なので、補助金の申請には慣れています。

集合住宅への充電器設置事例2/区分所有者が自腹で設置した東京都23区内のケース

集合住宅比率の高さ、そして弊社の営業エリアも理由です。また、賃貸マンションにおける充電設備の普及もより一層加速化させたいと考えているので、今回は東京都と横浜市に限定しました。

賃貸マンションの自宅内から屋外に繋げられた配線。既存のエアダクトを利用したため、マンション壁面に新たに穴を開ける必要は無かった。以前取材に応じてくれたRayさんの例。

ところで、補助金を使わないケースとしては、「1階に住むお客様がメーターやブレーカーから充電電源を分岐するような工事を選択される場合」が考えられます。もちろん、その場合もオーナーさんの許可は必要になりますが……。

【Q2】申し込みは、管理会社や理事会・管理組合の承諾を得てからじゃないとダメでしょうか?

今回、賃貸マンションに限定している理由のひとつは、賃貸マンションはオーナーさんの独断でほぼ決まるので、分譲のように理事会を通す必要はありません。

管理会社さん、またはオーナーさんが設置を望む場合は、現地調査次第ですが、すぐスタートさせることができます。

【Q3】設置後の充電コスト(電気代や通信費)はどうなるのでしょうか? いくらくらい想定しておけば良いでしょうか?

電気代に関しては、弊社アプリを使っていただくので、「使った人がアプリで使った分をお支払いいただく」形になります。今回のキャンペーンは弊社としては「実証実験」なので、1年間は最低でも弊社のアプリによる課金を行っていただきますが、その分、2021年までは弊社は決済の手数料を頂かないことを決めているので、通信料金も手数料もかかりません。

ユアスタンド社の充電器専用アプリ。充電器の課金・予約は全てアプリ上で行える。何日の何時の枠が空いているか一目瞭然だし、30分ごとに細かく予約を入れることができる。
※クリックすると拡大します。

設置までの費用は弊社が負担しますが、電気契約を変えたり、追加工事が発生したりしたときは、賃貸なのでオーナーさんや管理会社さんのご負担になります。

電気代はお客様(賃貸物件)の契約電力に合わせて設計します。たとえば従量単価が26円(@kW)だったら、それを目安にお客様(マンションオーナーさんなど)が損することがないような充電料金設定となります。(共用部の電気代から使う場合は、子メーターを設置して、EVに使った電気は弊社からオーナーさんに支払います。(3ヶ月に一回程度)  なので、オーナーさんは損をすることはありません。また、ユーザーの方も普段の契約単価以上の電気代を払うことはありません。

それと、晴れが予想される日中時間に充電を促すよう、前日に割安な充電料金をご案内したいと思っています。

キャンペーン終了後は、充電器をそのままご利用いただけるようにします。

ユアスタンドさんのねらいは?

いろいろとやり取りさせていただいたなかで見えてきたのは、今回の目的は大きく分けて2点あるようだ、ということです。

1.ユアスタンド社としては、集合住宅の充電器設置の「ベスト・プラクティス」を見つけたい、とお考えのようです。

これまでもかなりの設置事例をお持ちですが、「需要場所」をより見極めて、「引き込み」を本格的に進めたい、ということだそうです。事例が増えれば、今後はさらに柔軟に対処できますよね。

2.「ダイナミック・プライシングで充電利用率が変わるか」、を知りたいというお考えもあるようです。

ユアスタンド社のシステムだと、スマホ上のアプリで予約充電ができるので、「繋ぎっぱなしにしておいて、安い時間に充電する」というようなことが可能になります。こうした需要がどの程度あるのか知りたい、ともおっしゃってました。

著者としては、以前取材したサウス・オーストラリア州のホーンズデール風力発電所に設置されたテスラ社製のバッテリーを思い出してしまいました。電力グリッドの安定化を目指して設置したのに、電力の取引きで予想外に利益を出してしまった、あの事例です。

いずれにせよ、集合住宅で電気自動車が充電できる事例がひとつでも増えることは意義深いことです。社会にいまだに根強く残る「うちはマンションだから電気自動車は充電できない」という考えを、一日も早く過去のものにしたいものです。

ユアスタンドさんが手がけた集合住宅の充電設備設置の事例は、EVsmartブログで今までにもたくさんお届けしています。ご参照ください。

【集合住宅へのEV用充電器設置関連 〜 今までの記事】

電気自動車を買うには自宅に電気工事が必要?(2015年1月13日)
東京都の集合住宅などへの充電設備補助金【申請受付中!】(2019年6月20日)
電気自動車用充電器を設置した都内マンションで最新EV試乗会開催(2019年3月31日)
集合住宅・マンションに電気自動車用充電器を設置する 【第1回】理事会を通す 編(2019年8月9日)
集合住宅・マンションに電気自動車用充電器を設置する 【第2回】総会・施工・運用 編(2019年10月15日)
●集合住宅への充電器設置事例【1】大規模マンション「西戸山タワーホウムズ」(2019年11月21日)
集合住宅への充電器設置事例【2】区分所有者が自腹で設置した小規模マンションの機械式駐車場(2020年1月7日)
集合住宅への充電器設置事例【3】賃貸マンション平置き駐車場に自費で設置〜追記あり(2020年2月1日)

12月8日、東京都の小池知事は、都内で販売される新車を2030年までに「脱ガソリン車」とする方針を発表しました。日本政府も12月初め、2030年代半ばにはガソリン車の販売を禁止する方向であることが、大きな話題になったばかりです。脱ガソリン車を普及させていくためにも、集合住宅への充電器設置は大切なポイントです。

【関連記事】
日本も2030年代半ばにガソリン車販売禁止の方向へ〜世界の動きや理由とは【まとめ】(2020年12月3日)
東京都小池知事の「2030年脱ガソリン車100%」明言は、脱炭素社会への前進なのか? 〜ユーザーの一票が問われています(2020年12月13日)

これからも、集合住宅の充電器設置事例はどんどんご紹介していきたいと思います。

(取材・文/箱守知己)

この記事のコメント(新着順)1件

  1. 一族が共同で、築11年の8階建32戸の賃貸マンション持ってますが、、、。
    名古屋市でもやってくれれば、直ぐに申し込みたいです。
    東京横浜は羨ましいです。

    隣にライバルの賃貸マンション、33戸がまもなく完成です。
    入居者持って行かれないか心配です。
    EV充電を売りにしたいと言う思惑もあります。
    入居者にPHEVの人も見えますので尚更です。

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この記事の著者


					箱守 知己

箱守 知己

1961年生まれ。青山学院大学、東京学芸大学大学院教育学研究科、アメリカ・ワシントン大学(文科省派遣)。職歴は、団体職員(日本放送協会、独立行政法人国立大学)、地方公務員(東京都)、国家公務員(文部教官)、大学非常勤講師、私学常勤・非常勤講師、一般社団法人「電動車輌推進サポート協会(EVSA:Electric Vehicle Support Association)」理事。EVOC(EVオーナーズクラブ)副代表。一般社団法人「CHAdeMO協議会」広報ディレクター。 電気自動車以外の分野では、高等学校検定教科書執筆、大修館書店「英語教育ハンドブック(高校編)」、旺文社「傾向と対策〜国立大学リスニング」・「国立大学二次試験&私立大学リスニング」ほか。

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