eMPが高速道路SAPAのEV用高出力急速充電器増強を発表〜経路充電への不安は解消するか?

国内のEV公共充電網拡充に取り組むe-Mobility Powerが、高速道路SAPAへの高出力複数口器設置拡大を含む今後の整備計画や、さらにパワフルな新型マルチコネクタ充電器(赤いマルチ)などを発表しました。日本のEVユーザーにとって朗報です。

eMPが高速道路SAPAのEV用高出力急速充電器増強を発表〜経路充電への不安は解消するか?

EVで不安なく遠出できる高速SAPAの充電網へ

2024年4月19日(金)、株式会社e-Mobility Power(eMP)が「急速充電ステーションの整備計画と急速充電器の新規開発・改良のお知らせ」を発表しました。2023年度までの整備実績や2025年度までの整備計画を示すとともに、1口最大出力150kWに対応した新型マルチコネクタタイプ(4口)を発表。既設の最大90kWタイプのマルチコネクタタイプを改修してパワーアップするとしています。

とくに高速道路SAPAの急速充電インフラにフォーカスすると、日本のEVユーザーにとって朗報であり、EVユーザーの意見を反映し、合理的な施策を実現していくeMPの姿勢に賛辞を贈りたいと思います。

eMPのプレスリリースより引用。

論点はいくつかあるのですが、まず、最大90kW以上で複数口を備えた高出力複数口の充電スポットに注目してみます。eMPは2023年度末で640口だった高速道路SAPAの急速充電器の設置口数を、2025年度末までに約1100(1073)口まで拡大するとしています。

従来(おおむね2020年以前)のSAPA充電インフラは、ステーションのスポット数はそれなりに増えてきたものの、最大50kW以下の出力が物足りない充電器が多く、なによりも1基1口のスポットで、利用ニーズが高い場所ほど充電待ちになってしまうリスクが高いことがEVユーザーにとって大きな不満点でした。

リリースで「2024年・2025年度 整備(増設)予定箇所」が明示されたので、1口最大90kW以上かつ複数口設置のスポット(既設の海老名SAは1口だけど盛り込みました)についてGoogleマップでプロットしてみました。既設箇所は「EV充電エネチェンジ」アプリでフィルタリングして検索し、実際の情報を確認しつつプロット。予定箇所は、eMP発表のリストから2口以上の複数口設置が予定されている箇所をピックアップしてプロットしました。2025年末、高出力複数口のSAPA充電スポットを俯瞰した地図が、こんな感じです。


●Googleマイマップへのリンクはこちら

北海道や東北、日本海側など、おもにNEXCO東日本管内エリアがちょっと寂しい感じはあるものの。プロットが少ないエリアのSAPAも急速充電器の設置や更新は着実に進んでいます。とはいえ、設置運用コストが上がる高出力複数口器の設置が火急の課題となるほどには充電ニーズが高まっていないエリアと理解しておくのがいいでしょう。

青森以北を割愛して少しズームアップすると、2025年までには盛岡から鹿児島まで、日本の背骨的なルートで高出力複数口ネットワークが繋がることがわかります。

東名〜名神〜山陽道〜九州道などの中心ラインを遠出することを想定すると、心強い「充電スポットの選択肢」が並びます。個人的には、郷里の最寄りSAである舞鶴若狭自動車道の西紀SA上下線に各4口設置されるのがうれしいところ。体験的に、東海北陸自動車道下り線の長良川SAは、次の充電スポットひるがの高原SA(標高約860m)まで80km近い上りが厳しくて「4口でもまだ足りないのでは?(サクラやZE0リーフなど小容量EVはSOC80%以上で走るのがオススメ)」とか、「東北道の福島以北はほぼ軒並み1基2口だけかぁ」といった気になる点はありますが、まずは高出力複数口スポットが「繋がる」ことを評価したいと思います。
※追記/改めて確認したら、長良川SAからひるがの高原へ登る途中の瓢ヶ岳PAにも2020年に急速充電器(50kW)が設置されていました。ひるがの高原までは40km強。小容量の方はここで繋ぐのがオススメです。

ちなみに、アプリで検索できた既設の分布はこんな感じになります。赤いプロットは最大150kW器がある場所です。

すでに首都圏と関西圏を結ぶ「日本のまんなかあたり」はほぼ網羅。2020年ごろ、東名海老名SAや名神草津PAに90kW器が設置されて喜んでいた(関連記事)のが、遠い昔の出来事に感じます。

しばしば長距離実走レポートで紹介しているように、今どきのEV車種の多くはかなりの航続距離性能があり、リーフが24kWhだったかつてのように「急速充電器があるSAPA各駅停車」なんてことはありません。たとえば私のマイカーであるKONA Casual(48.6kWh)で、京都〜東京まで途中充電1回で完走することができました。ルート上に並んでいる高出力複数口スポットは充電&休憩の「選択肢」であり、ドライバーのマネジメント次第という面はあるものの、「EVは充電が不安」という懸念は、東京=大阪を結ぶ高速道路上ではすでに過去の認識になっているのです。

ただし、「2025年末までに1100口」で十分かというと、ルートや場所によってはなかなか、というのが正直な印象ではあります。東北道のように2口スポットが続くルートでは、繁忙期にはかなり充電渋滞のリスクが高まるだろうと予測できます。また、増強される海老名や談合坂といったニーズの高いスポットでは、「6口(海老名は9口予定)あるのに充電待ち」といったケースが多くなるような予感もします。

もちろん、2口スポットも「選択肢」として整備を進めつつ、たとえば150km程度の間隔を目安に、最大150kW&より多くの口数(数年後には10口超レベルが必要になりそうな気も)を備えた頼もしいネットワークになっていくことを期待しています。

そして、よりパワフルで口数の多い急速充電スポットを合理的に拡充するために重要な手段となるのが「マルチコネクタ充電器」のパワーアップです。

マルチコネクタ充電器の総出力を400kWに増強

冒頭でも紹介した写真ですが、うれしいニュースなのでもう一度貼っておきます。この充電器は、「待ち時間なく高い出力で充電したい」、「操作性の良いケーブルで充電したい」というEVユーザーの声に応えて、eMPがニチコンと共同開発したもので、2021年12月の首都高大黒PAを皮切り(関連記事)に、全国の高速道路SAPAに導入されているところです。発表のポイントを整理してみましょう。

新型「赤いマルチ」は最大150kW対応

このマルチコネクタ器は、従来200kWの電源を4〜6口のストール(コネクタ操作部)で共有し、1口最大90kWの急速充電を可能とする機種でした。吊り下げ式のケーブルが使いやすく、複数口が並ぶので充電待ちのリスクが少ないといったメリットがある一方で、電源の総出力が200kWなので、最大90kWを享受できるのは同時に2台までといった弱点も指摘されていたのです。

今回発表された新型の「赤いマルチ」は、電源の総出力を400kWに増強。4口のストールを用意して、2台同時でも最大150kWを実現するとともに、4台同時でも最大90kWでの充電が可能となります。

おそらく90kW用のケーブルを搭載して150kWは10〜15分程度の継続に抑える「ブーストモード」だと思いますが、現在市販されている高級車でもそれで十分であることは検証済み(関連記事)。4台同時でも90kWで充電できるのは、EVユーザーのストレスを軽減してくれることでしょう。

最大150kW器を「赤いマルチ」(既設の150kW器にも赤が使われています)、最大90kW器を「青いマルチ」と色分けしたのも、わかりやすいと思います。

従来の「青いマルチ」の電源も総出力400kWに

守谷SA上り線に新設された「青いマルチ」。

次にクローズアップして歓迎したいポイントが、すでに既設箇所も増えている従来の「青いマルチ(1口最大90kW)」も、電源盤を新たに追加して総出力を400kWに増強。4台同時でも1口最大90kWでの充電が可能になるということです。

6口設置の既設器も多いので、その場合、5台目以降が接続すると批判されがちな「パワーシェアリング(一定のルールで電源の出力を分配する)」が発動することになるでしょう。でも、そもそもPHEVや軽EVは最大30kW程度、テスラ車のチャデモアダプターでは最大50kW程度と、市販EVやPHEVのすべてが最大90kW以上の急速充電性能をもっているわけではありません。赤いマルチの150kWも含めて、充電器の最大性能を求めるEVばかりがズラリと並ぶレアケースでない限り、より多くのEVユーザーが満足感の高い高出力急速充電体験ができるようになるはずです。

「なぜ20kW以下?」の弱点を改良へ

さらに注目したいのが「今秋を目途に、ダイナミックコントロールに対応していない車両に配分する出力を20kW→60kWに改良する予定」と明記されたこと。

前述の「パワーシェアリング」では、200kW(20kW×10)の電源ユニットを振り分ける「ダイナミックコントロール」という機能が盛り込まれていました。ところが、車両側のプログラムとの食い違いなどによって、青いマルチ充電器では電源ユニット1個分の「最大20kW」でしか充電できない不具合が報告されていました。200kW電源の既設器でも大丈夫なのか。また400kWの電源をどのように分けるのかといった詳細はわかりませんが、ダイナミックコントロール非対応車両であっても少なくとも最大60kWで充電できるようになるということです。

そもそも、ややこしいダイナミックコントロールが必要なのかとか、非対応車を無くすることはできないのかといった疑問は残ります。とはいえ、全国にはまだ最大50kW以下の急速充電スポットは少なくないし、非対応車ユーザーとしても最大60kWで充電できるのであれば、複数口設置のメリットのほうが上回ると感じるのではないでしょうか。

大黒PAに青いマルチが設置されてから3年ちょっと。少し時間は掛かりましたが、ユーザーの声をしっかりと聞き届けながら、より利便性高くリーズナブルな充電インフラの実現を目指すeMPのアクションを歓迎したいと思います。

さらなる高出力を求める声も?

今回のeMPの発表は、日本のEVユーザーにとって紛うことなき朗報です。にも関わらず、SNSなどで「もっと高出力を!」といった不満を強調する意見も目にします。具体的には、欧州などと同様に「最大350kW器の拡充を」ということかと思います。

でも、ホントに350kWが必要ですか?

というのが、私の個人的な見解です。IONITYなどが最大350kW器の整備を進める欧州CCS2でも、市販車で800Vシステムを搭載して恩恵を受けられるのは、VWグループのポルシェタイカンやアウディe-tron GT、ヒョンデのIONIQ 5などの数車種のみであるのが現状です。

テスラが構築してきた高性能EVと高出力充電インフラで「エンジン車以上の体験を」という理想は素晴らしいですが、それを追う欧州勢のEV車種は高級すぎて高嶺の花。そもそも、「電気をじゃぶじゃぶ使ってかっ飛ばしたい」という発想そのものが、本来目指すべきEVシフトの気持ちよさと矛盾していると感じます。

日産サクラや三菱eKクロスEVがヒットして、BYDがドルフィンなどで、ヒョンデがKONAで実現しているように、日本でもEV普及が本格的になる時の車種は、バッテリー容量30〜50kWh程度(軽EVも30kWhくらいが必要十分な容量ではないか思う)の、大衆的な価格を実現したものになっていくはず。350kWはオーバースペックです。

また、仮に350kW器を4基(口)並べようとすると、1.4MWの電源を用意する必要があります。これはちょっとした工場やビルレベル。当然、設置費用や維持運営コストが跳ね上がり、EVユーザーは高額な充電料金を負担することになります。

テスラが世界でスーパーチャージャー網を拡充したり、VWグループが出資するIONITYを通じて欧州に350kWネットワークを広げたり、ヒョンデがIONIQ 5などの性能をアピールしつつ韓国国内にCCSの350kW充電網を広げるのはいいでしょう。

でも、eMPが手掛けているのは公共充電インフラの拡充です。まだ必要ではないオーバースペックな充電器を増やすのは、補助金を使い、ユーザーに大きな負担を強いてやるべきことではありません。最大50kWではさすがに非力でしたが、90〜150kWで複数口の充電スポットが高速道路SAPAを中心に充実すれば、EVの魅力を堪能するために必要十分なネットワークになると思っています。

350kW、あるいはそれ以上の出力を提供するネットワークは、日本でもどこかの自動車メーカーが350kWの充電に対応できる車種を発売し、あるいは4Cとか5C(容量50kWhの電池に50kWで充電するのが1C)の超高出力に対応した電池を安価に提供できるようになった時、自動車メーカーが一定のコストを「発売するEVの性能のため」に負担して、ユーザーが合理的な料金で使えるネットワークを構築(もしくはeMPと組んで展開)すればいいことであり、それからで間に合うことだと考えています。

さらには、eMPとパワーエックスが手を組んで、低圧受電で運用できる蓄電池型超高出力急速充電器(できればNACS対応ケーブルも備えて)がSAPAに広がっても面白いなと妄想したりしています。

ブーストモードなどさらなる前進を望む点も

というわけで、今回のeMPの発表には掛け値なしの賛辞を贈りつつ。ここも改良してくれると良かったのにと感じた点があります。それは、青いマルチのブーストモード。1口最大90kWの青いマルチは50kW用のケーブルを使っているため、最大90kW(200A)の出力を維持できるのは15分間のみ。以後は最大50kW(125A)に出力が下がってしまいます。

急速充電性能が高いEVで遠出する際、これが結構ストレスに感じます。個人的には、青いマルチを使う場合、混雑していなければ「15分で別のストールに移動しておかわり」というテクニックを駆使していますが、それはそれで面倒です。

このニチコンマルチ器は吊り下げ式でケーブルを扱いやすいのが特長ですし、青いマルチもずっと200A流せるケーブルに換装してブーストモードは廃止してくれたらいいのにと思います。150kWの赤いマルチの詳細な仕様はまだわかりませんが、一定時間で90kWに制限されたとしても、そんなにストレスは感じないだろうと予想しています。

なによりも、EVユーザーとして切望するのは高速道路SAPAの高出力複数口化を計画通り早く進めてほしいこと。そして、さらなる口数の拡充です。ちなみに、今回の発表では、一般道の急速充電ステーションでも着実に高出力複数口化が進んでいることも示されました。

さらなる前進を期待しています。

ところで、冒頭のマップ作成。うっかり手を付けて1時間ほどで「検索アプリチームからCSVもらえば良かった」と後悔したのですが、日曜日を丸ごと捧げる大仕事になってしまいました。ついでに、既設と予定の「高速道路SAPA_90kW以上の急速充電器一覧」のスプレッドシートを作成したのでシェア(リンクはこちら)しておきます。間違いなどあったら修正するのでご指摘ください。

文/寄本 好則

この記事のコメント(新着順)11件

  1. 以前も書きましたが350KW充電器の不要論は反対です。
    800V 350kWインフラの充実なしには日本企業のEV開発が世界から遅れるのは火を見るより明らかです。
    国内のみで400Vシステムの車を売るだけならいいですが世界戦うためには800Vに対応した車種の開発が急務であり、そのインフラが国内にも必要です。

    もちろん対応車種は限られるでしょうから車両メーカーが高速道路上に設置してプレミアムな料金体系とすることが公平だとは思います。

    テスラに乗っていますがテスラですら最近の中華勢の前では性能が見劣りしてきていると感じます。
    同じ電流値でも直列セル数を2倍にすればセルあたりのCレートはそのままに受容電力を2倍にできるわけで400Vに固執していてはどんどんおいていかれると思います…

  2. 90kW以上の超高速充電器で恩恵を受けるのは、高額なEVですよね。さくらのような低速充電のEVは関係がない。充電器の高速化は高所得者を支援しているようなものですよね。高額なEVもそうですが、高所得者に大切な補助金を出すのはどうなでんしょう。
    もちろん、将来現在のプレミアムEVのスペックが、大衆EVでも可能になるというのならいいですが、それならロードマップを示し、計画を達成しかかったら補助金を見直すことにしたほうがいいのではないでしょうか。現在のやり方はあまりにも杜撰です。車体への補助金も高額EVへの補助はやめて、さくらとかに100万円とか払ったほうがいいのでは。そのほうが、とりあえずは普及率は上がりますよ。
    低速充電EVのニーズはさくらを見てわかるように一定数はあると思いますが、限界があります。EVの普及率をあげたいのなら、大衆EVは必須。そこに目標を定めて、補助金を投下したほうがいいと思います。大衆EV、例えば充電容量50kWhで充電出力150kWなら、15分の充電で250km程度航続距離を追加できるでしょう。これなら実用的になりますが、果たしてこんなEVを200万円で作れるのでしょうか。もし可能性がないのなら、急速充電インフラを含めてEV開発の方向性を変えたほうがいいと思います。

    1. その通りです。高級車や高性能急速充電器に税金からの支出は不要。寄本さんも乗り換えてから少し軸足がブレたのでは?

  3. さっさと充電して先を急ぎたい人、食事や休憩の合間に比較的ゆっくり充電したい人、それぞれ任意に出力や時間を設定できる充電器があると理想的かと思いました。 
    少なくとも30分制限の撤廃は早急にお願いしたいですね。

  4. 高出力も必要だとは思うけど、SA/PAでは食事や買い物もしたい。
    私は30分制限のない従量課金制の30kw程度の充電器の設置を希望します。20〜30分だと満足に食事もできない。
    誰かが食事の途中で、車の移動にいかなくてはならない。1人だと安心して食事もできない。
    高出力だけではなく、使い勝手も考えてほしい。

  5.  残念ながら今回も高滝湖パーキングへの設置がありませんでした。
    需要がないのでしょうか、横浜から千葉に向かって海ほたるを過ぎて茂原方面に向かうと高速道路上の充電設備がありません。
    高出力の充電器じゃなくて構いません、今回の更新で撤去となる充電器の再利用でもいいので設置していただけるとありがたいです。

  6. まず一度設置したら十年使うということで
    現状ではなく先を見据えて設置しなければならない
    全固体電池など日産やトヨタが必死に次世代バッテリー開発していますが
    低出力充電器は車両性能を完全に腐らせます
    ただ高いだけで実用上は安価なLFPモデルと何も変わらないと言うことに
    世界的なトレンド見ても150kwはもはや低出力な部類で
    先端のメーカーはメガワットの世界に足を踏み入れてます
    既にCHAdeMO規格ということで世界から孤立してガラパゴス化している現状
    高スペックな輸入車は日本向けにデチューンされている始末
    150kwが上限でそれを30分も維持できないって
    技術的に遅れている国って印象すら受けます。

  7. みなさま、コメントありがとうございます。

    田舎のモデル3オーナー さま
    >下限はどの辺りだと
    体験的な持論ですが、高速道路では90kW(30分で200km分くらい充電できる)をベースに、一定間隔(150kmくらいとか)の基幹SAに150kWを整備、を早急に進めてほしいと思っています。

    しおしお さま
    >主要SAでは6kw普通充電器を設置して欲しい
    今後EV普及が進むほどに、そうした選択肢の拡大もアリですね。温浴施設や宿泊施設を備えたSAPAからすぐにでも実現してほしいアイデアだと思います。

    林勝臣 さま
    >10分以内で、200km走行できる電気量充電できると使用上満足
    個人的にそんなに急がないよ、とは思いますが、EVが生活ツールとしての魅力を高めるためには5Cや6Cといった大電流急速充電を実現(ちなみに東芝SCiBは5C実現してたけど普及しなかった、ですね。次世代SCiBに期待して朗報を待っているのですが。。。)することは大きなポイントだと思います。
    とはいえ、記事中でも言及しているように、喫緊の課題として急いでほしいのは、90kW以上、できれば150kWで複数口設置のスポットを全国に網羅することではないでしょうか。
    今年中には設備電圧の規制緩和も実現するでしょうし。高電圧化して150kW超の充電器を設置していくのは、実際にそうした性能のEVが発売される時、あるいは発売されて具体的な仕様が明らかになってからで遅くない、と、IONITYが350kW器の整備を始め、従量課金に対応した数年前、長篠設楽原や草津の90kW器使って遠出しながら考えた状況は、今でもさほど変わっていないと思っています。
    また、そうした高出力器が必要とされる頃には、さらなる口数増強が必要になるでしょうから、500kW電源とか液冷ケーブル搭載してさらにパワーアップした「すごいマルチ」を基幹SAPAに増設、って感じが合理的なのではないかと妄想しています。
    eMPの従量(おそらく時間併用)課金導入も、今か今かと朗報を待っているところです。

    あ、あと、長くなったので記事では割愛しましたが。さらなる改良のポイントとして、車種による不具合発生を殲滅してほしい、と願っています。新型の赤いマルチは、ぜひ市販全車種でテストして、不具合なし! を実現してくれるといいのですが。。。「ダイナミックコントロール非対応車でも〜」という発表もあったので、解決策が見つからないんでしょうねぇ。

  8. 高出力が必要ではあるが、主要SAでは6kw普通充電器を設置して欲しい。買い物や食事するのに30分は短すぎる。

  9. 350KW充電器の不要論は反対です。今後大いに充実すべきです。
    理由は、10分以内で、200km走行できる電気量充電できると使用上満足できます。
    但し、車側の充電能力(リーフは約60KW)もアップが必要ですし、BATの冷却等の機能も必要です。
    ちなみに200kmの走行は、私のリーフの使用条件では、実質5km/1kwhです。
    40Kwhの充電が必要です。充電効率を考えると350KWは必要となります。
    BATの事を考えるとBATの容量は80kwh~100kwh必要と思います。(使用条件としては、
    総容量の20%から80%以内での充放電がBATの寿命を考慮してよいのではと思います。)日常は、家での普通充電をするのがベストかと思います。

  10. テスラ所持者ですが,350kW以上の出力がいらないというのは同意できます。
    一方で,下限はどの辺りだとお考えでしょうか(記事中では幅をもって言及しておられますね)。
    実出力を考えると,個人的には90kWでも不足しているようには思います。

    (それはそれとして,田舎にももっと整備してくれ〜!)

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この記事の著者


					寄本 好則

寄本 好則

兵庫県但馬地方出身。旅雑誌などを経て『週刊SPA!』や『日経エンタテインメント!』の連載などライターとして活動しつつ編集プロダクションを主宰。近年はウェブメディアを中心に電気自動車と環境&社会課題を中心とした取材と情報発信を展開している。剣道四段。著書に『電気自動車で幸せになる』『EV時代の夜明け』(Kindle)『旬紀行―「とびきり」を味わうためだけの旅』(扶桑社)などがある。日本EVクラブのメンバーとして、2013年にはEVスーパーセブンで日本一周急速充電の旅を達成した。

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