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充電計画
今回の計画です。
今回は平均速度は前回と同様の90km/h、余裕はあまり飛ばさないようにして0%とします。つまり、モデルSが表示する標準値以下の電費で走行することを予定するわけです。慣れるまでは、夏でも10%くらい余裕は見たほうがよいでしょう。
今回利用する岡崎SA設置のJFE急速充電器は、ちょっと曲者です。普通50kWの充電器は電力会社から6,600Vの高圧で受電し、その電力(約55kW)をそのまま整流(交流から直流に変換)して車に充電するのですが、この機種は200Vの低圧受電が可能な機種。低圧受電の場合、電力会社からは49kWしか引き出すことができないため、整流時のロスを考えると50kW充電は不可能です。ではどうやって低圧受電で50kWを実現しているかというと、急速充電器内部に12kWhの蓄電池を持っており、蓄電池のサポートを受けることにより電力会社からは28kW、残りを電池から供給して、50kWを実現しているのです。
あれ?でもテスラモデルSを30分充電する場合、充電器内蔵蓄電池は50-28=22kWの出力をアシストする必要があります。30分=0.5時間ですから22×0.5=11kWhの電力量が必要ですね。そう、この蓄電池の容量は12kWhしかありませんから、モデルSを30分以上充電すると、30分を過ぎた時点で蓄電池が空になってしまい、入力電力の28kWまでパワーが下がってしまうのです。
そのため、今回は様子を見ながら、隣の充電器に途中で繋ぎ替えることにより、計45分間の充電を行いたいと思います。もし到着時点で空きが2台じゃなかったり、初回の充電中に他の車が来た場合は、30分で切り上げて湾岸長島か御在所でトイレ休憩15分を追加します。いかにテスラのスーパーチャージャーが優れているか、お分かりですね。。
※来年以降、60kWhバッテリーを搭載するリーフやモデル3は、同じ問題に直面します。物量の問題を技術で解決するのは本当に日本の悪いところ。物量が必要な部分にはちゃんと投入すべきだと思います。
往路:東京から大阪
0734 残298kmで出発!
復路:大阪から東京
復路はまず大阪スーパーチャージャーに寄ります!そこでほぼバッテリーを満充電にしてから出発とします。
2224 残268kmでとうとう充電中断。JFEは使えない、ダメな充電器ですね。。テスラユーザーの方はJFEは避けたほうがよさそうです。出発します。
1239 残186km。出発します。
データ
充電計画のExcelデータはこちらからダウンロードできます。Excelでは、充電休憩の場所を変更したり、余裕を変更したり、平均速度を変更したりして、計画を立てることができます。
前回までのExcelとは少し異なる部分がありますので記載しておきます。まず、このバージョンから「kp」すなわちキロポスト数値は、実際の高速道路のkpを使用しています。大阪SC(スーパーチャージャー)は東名東京ICから484kmの距離にあるということです。また、出発地点で-6.4kmという数字が見えると思いますが、出発地から東名東京ICまでの距離をおおよそ6.4kmとおいて、それも距離の計算に入るようにしています。
さて総括です。今回の往復では暖房がまったく必要ない気温だったのが幸いして、総走行距離1048.5km、総消費電力198.8kWh、総電費190Wh/kmとなりました。これで、時速100km巡航で1000km前後の走行をしても、モデルS 85kWhの実航続距離は380km程度走行できることがお分かりいただけると思います。また時速100km巡航時の電費は190Wh/kmなので、電気代を30円/kWh、ガソリン代を120円/lとした場合、ガソリン車換算でリッター21km程度の燃費となりますね。なおモデルSの速度計はGPSで計測した速度とほとんど一致しています。
往路 | 時刻 | 運転時間 | 充電時間 | 標準値 km | 走行距離 km | 平均電費 Wh/km |
---|---|---|---|---|---|---|
東京出発 | 5:45 | 360 | ||||
清水PA到着 | 7:06 | 1:21 | 205 | 147.4 | 197 | |
清水PA出発 | 7:34 | 0:28 | 298 | |||
岡崎SA到着 | 8:52 | 1:18 | 149 | 150 | 187 | |
岡崎SA出発 | 9:52 | 1:00 | 320 | |||
現地到着 | 12:18 | 2:26 | 106 | 218.1 | 181 | |
合計時間 | 5:05 | 1:28 | 計6:33 | |||
合計走行距離 | 515.5km | |||||
平均速度 | 101.4km/h (休憩除く) | 78.7km/h (休憩込み) | ||||
復路 | ||||||
大阪出発 | 19:29 | 352 | ||||
岡崎SA到着 | 21:31 | 2:02 | 138 | 204.3 | 192 | |
岡崎SA出発 | 22:24 | 0:53 | 268 | |||
駿河湾沼津SA到着 | 0:03 | 1:39 | 79 | 180.3 | 192 | |
駿河湾沼津SA出発 | 0:39 | 0:36 | 186 | |||
足柄SA到着 | 16:39 | 0:48 | 81 | 86.1 | (不明) | |
足柄SA出発 | 17:30 | 0:51 | 216 | |||
東京到着 | 2:24 | 1:45 | 34 | 148.4 | 190 | |
合計時間 | 5:26 | 1:29 | 計6:55 | |||
合計走行距離 | 533km | |||||
平均速度 | 98.1km/h (休憩除く) | 77.1km/h (休憩込み) |
兵庫県民のよこよこです。
新東名・岡崎SAのJFE RAPIDAS充電器は書かれているように、蓄電池から22kWアシストがあるおかげで交流電力(電力会社からの電力)28kW以下で済むシステムです。
JFEに問い合わせたところモデルSなどの大容量電池車両だと30分充電すると蓄電池が空っぽになり、蓄電池が空っぽになると満充電になるまでに20分程度掛かるそうです。
蓄電池が満充電になる前にEVへの充電を始めると50kW出力にならないとのこと。
事実EVOCカンファレンス2016往復でそれぞれ上下線で利用した時はどちらも105A止まりでした。
今回の通算5回目となるモデルSでの東京-大阪往復では往復とも岡崎SAで充電され、どちらも約1時間利用されていますね。
と言うことは岡崎SAでの充電は往復とも蓄電池に貯めた電力を2基とも全て食いつぶして立ち去った形です。
ほぼ毎年EVOCカンファレンスで話題に上る充電マナーを考えると、いくら2基設置されていても蓄電池併用型充電設備でモデルSなど大容量電池搭載車でおかわりするのはマナー違反だと思います。
もしおかわりしたいのならば蓄電池を併用していない交流電力(電力会社からの電力)だけの急速充電設備で充電し、少なくともおかわり状態の時は車内もしくはクルマのそばで待機して充電希望者(車)が現れた時はすぐに譲るのがマナーだと思います。
特に現状モデルSユーザーのところにはChademo充電料金の請求は来ないですし、電気自動車のための急速充電器・充電スポット検索アプリを提供する側なんですから。
よこよこ様、ご意見ありがとうございます!
>2基設置されていても蓄電池併用型充電設備でモデルSなど大容量電池搭載車でおかわりするのはマナー違反
一応、別の車が来ないかどうかは見ていますし、携帯電話番号も記載しています。
ちなみにJFEが満充電にならなくても、例えば10分空けば、その時点では半分電気が蓄電池にたまります。そうなると6kWhあることになります。私の次の車の30分間のフル充電に提供できる電力量は28 / 2 + 6 = 20kWhとなりますし、しかも6kWhは先のほうに急いで放出されることになりますので、充電の後半では蓄電池にまた充電が行われることとなります。EVと同じ仕組みですので、私がケーブル外して、乗り込み、車を出して、次の方がすぐ駐車し、ケーブルをつないでカードを認証して充電が開始されるころには、ご迷惑になることはないと思っています。
おそらくJFEさんも設計時に、電池が空にされた場合にどういう影響が次に出るかはあらかじめ緻密に計算されたうえで、蓄電池の容量や充放電のCを決められていると思います。
最後に充電マナーについて私見を述べさせていただきます。
充電マナーは私はできる限り守りたいと考えていますし、協力して守るべきと考えています。ただし、マナーがどうの、と言っている間は、電気自動車の普及は「ない」と思います。気にせず使えるような施設、インフラ、自動車がセットで存在して初めて、電気自動車の普及が促進されると信じています。そのためには、岡崎を始めとする複数台設置や大容量充電器の設置、大容量バッテリー搭載の電気自動車の低価格化、車種の増加が必要になるのだと思います。
充電計画のExcelシート、傑作ですね!
とても参考になるし、実用的ですね。
いつか日本全国を網羅できるといいですね。
西牧様、ありがとうございます!
実際帰りは計画見ながら走っているわけじゃないんですが、行きは決まった時間(今回は12:30の約束)に到着する必要がありますので、念のためしっかりと計画を立てています。いつかは九州くらいまでタダで行ってみたいですね。